九紋龍 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396343750

感想・レビュー・書評

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  • 「灰汁の強い連中ばかり。考えもてんでばらばら、ほんの些細なことで喧嘩ばかりさ。でもよ、炎との喧嘩だけはしれっと力を合わせちまう」

    人気シリーズ第3弾。
    特に指示を出さずとも火事場に駆けつければ、自然と役割が分担されるチームワークの良さ。
    各々の個性もいい具合に際立ってきて、読んでいて惚れ惚れする。

    今回は残虐な火付け盗賊団・千羽一家を相手に一丸となって立ち向かう物語。
    最強の町火消・九紋龍との絡みにハラハラしたりほろりとなったり。
    互いの実力を認め合った、男同士の真剣なまでの激しい衝突にアツくなった。
    我らが勘定小町・深雪も相変わらずのキレ具合で、ますます面白い。
    愚直な男達の中で、一人冷静かつ現実的な深雪が出てくるとほっとする。
    今回はラストの「待つ人がいるからこそ、決して諦めずに炎に立ち向かえる。そして誰かの待つ人を守れるのだ」にキュンとなった。
    常に死を覚悟しなければならない火消という職業も、家で変わらずに自分を待ち、信じてくれる人がいるからこそ頑張れる。
    優しい気持ちで本を閉じることができた。
    第4弾もとても楽しみだ。

  • ぼろ鳶シリーズ3作目。

    四か月おきにこんな内容の濃い作品を次々書けるもんでしょうか。本当に凄い!エンターテイメントとしても凄く面白いし、江戸時代の火消しにまつわる詳細な記述に驚かされもする。よくこんな細かい記述ができるもんだと感心しきり。今回は九紋龍こと辰一という、これまたすごい豪傑が登場する。ぼろ鳶の常連メンバー誰も歯が立たないほどもの凄く強い。果たして九紋龍は敵なのか、味方なのか、、そして富商に押し入り、家族はおろか関係者全員を皆殺しにした上で金銭を強奪する極悪集団との対決!源吾たち羽州ぼろ鳶組はこの難局を乗り切れるのか?!

    今村翔吾さんとう作家さんは、何といっても登場人物のキャラクターがとにかく魅力的!それぞれのキャラクターにファンが付きそうなぐらい魅力的なメンバーが集まってくる。そして敵も分かりやすいぐらいの極悪人。江戸の市民を守るために奮闘する熱い心に共鳴せずにはいられまい!今回最後に源吾の妻、深雪が商人相手に見事な売りさばきを見せたが、果たして今後、深雪がキーになってくるような予感もする。

    まだまだ続くこのシリーズ。え~い、こんなところで止まってなどおれぬわっ!

  • 〈羽州ぼろ鳶組〉シリーズ第三作。

    今回、松永源吾率いる〈ぼろ鳶組〉が闘うのは、火事を起こし、町中が逃げ惑うその隙に富商を襲い一家皆殺しにして大金を奪う盗賊『千羽一家』。
    それだけでも大変なのに、病に倒れた新庄藩家老・六右衛門の代わりにやって来た、藩主の親戚・戸沢正親は火消の削減を迫られ、さらに町火消〈に組〉頭『九紋龍』こと辰一が火事現場に乱入し混乱させる。

    新しく登場した戸沢正親と辰一、どちらも初対面の印象は最悪。だけど実は…というキャラ。個人的にはこういうキャラクターにはグッと来る。
    二人とも抱えているものが重くて…でもだからこそ支える人がいてくれることのありがたさは感じられるはず。

    それにしても新庄藩は本当に貧乏なんだと実感。
    それを何とかしようと六右衛門が画策していたところの病。
    六右衛門は復活出来るのか、そして<ぼろ鳶組>は存続出来るのか。

    シリアスに傾き過ぎそうなところを、新之助や彦弥が上手く和ませてくれる。
    そして源吾の妻・深雪のSっぷりも相変わらず。でも引くべきときは引くし、支えるべきときは後ろで支えてくれ、最後に意外な活躍を見せてくれる。

    鬼平に代わって火付盗賊改方に就任した島田は小者感たっぷりのキャラだが、その分笑いも誘う。新之助に上手いこと弄られているのが楽しい。

    肝心の『千羽一家』との直接対決は先送り。辰一との絡みはまだあるのか。

  • 堪能させていただきました!
    京都、大阪を荒らして、江戸に入ってきたと言う、火事を起こしてその隙に大店を皆殺しの上強奪すると言う悪どい盗賊がいよいよ仕事を始めた。

    初めはわからなかった松永源吾だが、一目置く「に組」の頭領、九頭龍と呼ばれる辰一との一悶着あり、徐々に理由を知ることに。

    天候を読み、風を知る幕府天文方の一派だった星十郎、軽業師だった彦弥、相撲取りだった寅次郎、剣術が好きで磨いてきたが父の後を継いだ新之助。若い頃から源吾を兄と慕う武蔵。貧しい新庄藩の方角火消しだけでなく、江戸中の火消しを巻き込んでの大捕物が!

    人情も、ユーモアもたっぷりな読み応え十分な第3巻!

  • 江戸の火消したちの男前なお話。

    なになにぃ、
    ぼろ鳶組の面々はもちろん
    憎たらしいご連枝様 戸沢正親も
    九紋龍こと辰一も
    結局みんないい男なんじゃないか!!!

    火事あり、喧嘩あり、家事もあり。
    緊迫した場面とゆるりとした場面との緩急がツボ。

    深雪が男前で可愛いのも
    いいなぁ。
    女性に好かれる女性像。

    うまいなぁ。

    直木賞候補作も読んでみたい。

  •  江戸の町火消し達が活躍するシリーズ第3弾、残虐な火付け盗賊相手に火消したちは一丸となって立ち向かう。

     第3巻まで待ちきれずに一気に読み進めてしまいました。

     個性豊かな羽州ぼろ鳶組の面々の活躍は、この巻でも健在で、目が離せない場面あり、思わず涙する場面あり、ページをめくる手が止まりませんでした。

     この巻では、新たに強烈なキャラクターが登場し、物語を一気に引っ張っていく展開で、ますます物語の面白さが深まってきました。

     歴史上の人物も要所要所に登場し、思わずニヤリとしてしまう場面も。

     次の第4巻が今から楽しみでしょうがない今日この頃です。

  • 毎回、火付けやなんやとよくこんなに頻繁に火事が起こるなと思いますが、本当に江戸の町は頻繁に火事に見舞われてたみたいですね。しかもあっという間に大火になる。火付けも多かったかもしれませんね。初登場の辰一、濃いキャラが出てきましたね。火事場での救出劇、ドキドキしたのと泣けてきました。御連枝様もカッコいい方。今の政権を担ってる方々に爪の垢でも飲ませたいです!火消したちだけじゃなく、いろんな男たちの思いに胸が熱くなりました。千羽一家捕縛は次に持ち越し?平蔵さん早く帰ってきて!このぼろ鳶組はちょっとした脇役までどんな人かが描かれていてお気に入りが毎回増えます。二つ名もカッコいいし、江戸の人じゃないけど芸能人を見るようにキャーキャー言ってしまうのはわかるかも(笑)火消番付がほしいです。

  • このシリーズ、もっと話題にされるべき。
    実写化してほしいような、怖いような…

  • 迫力ある描写にくぎ付けだわ。
    ぐいぐい引き込まれる文に、最後まで目が止まらなかった。おもしろい!!

  •  2017-11-18

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著者プロフィール

今村 翔吾(いまむら しょうご)
1984年、京都府生まれの時代小説作家。ダンスインストラクター、作曲家、埋蔵文化財調査員を経て専業作家となる。
2016年、『蹴れ、彦五郎』で第十九回伊豆文学賞の小説・随筆・紀行文部門最優秀賞、2016年『狐の城』で第二十三回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞をそれぞれ受賞。2017年『火喰鳥』が単行本デビュー作となり、啓文堂書店時代小説文庫大賞を受賞、「羽州ぼろ鳶組」シリーズとして代表作となる。2018年「童神」で第十回角川春樹小説賞を受賞し、『童の神』と改題されて単行本発刊。同作が第8回本屋が選ぶ時代小説大賞候補となると同時に、第160回直木賞の候補に。

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