たぶん、出会わなければよかった嘘つきな君に (祥伝社文庫)

著者 :
制作 : 栗俣力也(原案) 
  • 祥伝社
3.61
  • (40)
  • (88)
  • (86)
  • (21)
  • (1)
本棚登録 : 941
感想 : 89
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396343767

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 入り口と出口の景色が
    まるで違います。

    つい引き込まれて一気
    読みでした。

    ふと、私は大丈夫?と
    心配に・・・

    興味なくても話を合わ
    せて「好きです!」と
    言ってしまったり、

    ぱっと嘘ついて誤魔化
    したり、

    そんなことあり過ぎて
    なにが真実か自分でも
    わからなくなってるな
    と。

    自分の思い通りに物事
    を進めるために平気で
    嘘をつけるサイコパス。

    もしかしたら私は佑子
    なのかもしれない・・・

    本書は男性に、それも
    誠実を自負してる方に
    こそ読んでほしいです。

  • 恋愛に不慣れな彼が真剣に恋をしたとき、何が起こるのか… #たぶん出会わなければよかった嘘つきな君に

    司法書士法人の補助者として働く主人公の彼は、恋に奥手の今風の男子。勤め先に気になる女のはがいるのだが、いまのところ恋愛の進展はない。友人は主人公に彼女ができるようにいつも心配をしてくれていたが、ある日同じ居酒屋で素敵な女の子が現れて…

    美しい…でも正直きついお話でした。
    ほんわかした恋愛ミステリーかなと思っていると、足をすくわれますのでご注意を。

    序盤はひょっとしてこのレベルの恋愛小説を読むことになるのか…と若干不安でしたが、ところがどっこい中盤から一気に面白くなりますっ 舐めててスミマセンでした。

    本作は構成がとても優れており、エンタメ小説として大変GOODですね! ミステリー要素もしっかりしていて、終盤からラストはなかなかの衝撃です。

    また登場人物の性格がわかりやすくて良い。自分の周りにもいる友人みたく、すぐ近くにいるような親近感がわきました。

    主人公の真面目さ、性格の良さ、信念はすごくわかるが、一言でいうと恋愛に「幼稚」。自身がしっかり立てていないと人は支えられないということを、この結末より前に学んでほしかったです。ということで、いい意味で嫌いなお話でした。

    物語の構成やミステリーとしては星4つなんですが、恋愛をテーマにしたからには、個人的にはもっと心情を抉った描写がみられると、より魂に響く一冊になると思いました。

    しかしながら久しぶりに読んだ恋愛ミステリー、全体としてはとても整ってますし、エンタメ&ミステリー要素も評価点はあります。自分の周りにはロクな男がいないわね…と思ったあなたには、ぜひ一度読んでみてほしい一冊です。

  • びっくりした……
    物語の中盤で本当にびっくりした……
    普通の恋愛小説に見せかけて、実はどんでん返しがあるらしいというのは知っていたけど……

    原案が書店員さんということで、どうすれば読者を物語の中へ惹き込めるか、さすがよく分かってらっしゃる!
    実はこの方が紹介されていた「薫る花は凛と咲く」という漫画もすごくよかったので、面白い本と出会わせていただいて感謝です!

  • あらすじを見て、純愛ミステリーってなんだろな… と思いながら読み始めましたが、サクサク読めます。
    しかし、第二章があんな形で始まるなんて。
    ラストページ、ナナちゃんの為に死を覚悟した公洋の気持ちが切ない。
    280ページですし深い綿密なミステリーでは無いけれど、確かに純愛ミステリーでした。

  • おもしろかった!
    スッキリもしないし
    めちゃくちゃ嫌な気分になる。
    感情が忙しい。
    でもおもしろかった!!
    裏切られて傷ついて、みたいな
    普通に恋愛小説だろうなと思っていたら
    全くそんな話じゃなかった。
    怖いよー頭おかしいよー峰岸さん。


  • 面白かった。
    前半に散りばめられた伏線が少しずつ回収されていきました。
    3人の視点から繰り広げられて途中に飽きずに一気読みでした。
    登場人物が少なくわかりやすい内容です。

  • 資格勉強の為にしばらく恋を休んでいた公洋。親友の森尾の一言から年下の奈々と居酒屋で出会い、淡い恋心にどきどきする日々が始まる。同時期に同僚の佑子からも好意を寄せられるようになるが、その行動がどんどん異常になっていき…。危ない佑子に追い詰められながらどう奈々との恋を守る話なのかと思ったら二章で佑子視点になり展開にえええ!一章の尻切れトンボを気にしながら読んでいったら三章でさらにひっくり返された。上手く騙されたけど公洋の行動が個人的に最後まで謎。そこまでに至るきっかけってまさかあれだけか?

  • これは読み始めたらとにかく最後まで読み切りたくなるね。面白かったー。できれば何も事前情報なしで読んだほうがいい。本当の嘘つきは嘘つきっぽくない人だ、なんて邪悪な目で読んでいくともったいない。素直な心で「そっち!?」とひっくり返りながら読んで最後に泣く。
    怖い、優しい、楽しい、面白い、だけど、やっぱり、怖いね、恋って。

  • 巻末の新刊紹介における「それでも僕は恋をあきらめたくない」(私の購入したものは違ったけれど、画像によれば帯に同様の煽り文があったりするようだ)のイメージとは裏腹に、二章に入った途端の急展開で、えっ!えっ!となった。
    恋を……恋を諦め……まあ途中経過は……、最終的にも彼女自身のことを諦めてはいないから……、、??
    相変わらず読解力やばい。

    こういう描かれ方をしたら、奈々を嫌いになれないというか、そもそも反発を全く感じられなくて、むしろ引き寄せられた。
    だから公洋の選んだ結末が腹が立つくらい悲しい。
    それぞれが勝手で、でも悲哀ばかりが漂う。

    文章系長文タイトルは元々そこまで得意でないような気もするけれど、本書はいろんなひとに当て嵌まっているところが秀逸だと思った。
    帯でハサミが隠れちゃうの勿体ないなあ。良い感じにぞくっとする。

  • 愛情、執着、執念、狂気。
    なんとも言えない虚しさを感じた作品でした。

全89件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

佐藤青南
一九七五年長崎県生まれ。「ある少女にまつわる殺人の告白」で第九回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し、二〇一一年同作でデビュー。一六年に『白バイガール』で第二回神奈川本大賞を受賞。ドラマ化された「行動心理捜査官・楯岡絵麻」シリーズ、「白バイガール」シリーズ、絶対音感刑事・鳴海桜子が活躍する『連弾』『人格者』『残奏』など、著作多数。近著に『犬を盗む』『ホワイ・ダニット 行動心理捜査官・楯岡絵麻』『ストラングラー 死刑囚の逆転』がある。

「2023年 『残奏』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐藤青南の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×