- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784396344238
感想・レビュー・書評
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明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
本年最初の読了本・レビューは、「羽州ぼろ鳶組」シリーズ第5弾です。ミステリー寄りの展開、火消の躍動、そして人情話と、読ませどころ満載!文句なしのエンタメ作品でした。
毎回新たな悪役が登場しますが、常に強力で個性的です。今回は、「菩薩」と崇められる火消でした。本当に菩薩なのか、はたまた外道なのか…。人の多面性というか二面性を考えさせられますね。その光と影が巧みに描かれています。
火事専門の読売書きによる「火消番付」の功罪、家老に番付で三役入りの命を受ける火消、不可解な出来事が多発しながら物語が展開していきます。
そして、源吾たちが奮闘する中、待望の源吾・深雪に子が! 新たな真に守るべき命と絆を得、希望につながっていきます。いやいや、よかったよかった…最高の出来事です。今回も深雪の懐の深さを感じました。間違いなく真の「菩薩」ですね。
読後感は最高! 新年1冊目の選書に相応しい物語でした。今村さんのネタの豊富さ、それを生かす筆力に感心しながら、源吾と深雪が父母となった今後の展開は、さらなる楽しみ以外ありません。 -
今回も面白かった!
このシリーズの大きな魅力のひとつは作中登場する「火消し番付」と通称ですよね「火喰鳥」とかね
なにしろかっこいい!
そして今回は火消し番付がお話の鍵になってたりします
最後は「菩薩」に「火消し菩薩」が勝ちます!
そりゃあそう
偽物が本物に勝つはずがないのだよ!
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ね、いいでしょう
湯呑みいいね〜
ほんとに祥伝社でグッズ化してくれないかな
あと暖簾とか団扇とか半纏とか
てか主要キャラの半纏を模した甚平...ね、いいでしょう
湯呑みいいね〜
ほんとに祥伝社でグッズ化してくれないかな
あと暖簾とか団扇とか半纏とか
てか主要キャラの半纏を模した甚平とか売れそうやなw2022/07/05 -
今村翔吾オフィシャルサイトでグッズ販売してた…
Tシャツとタオル…和が足りてない( ̄▽ ̄)プッ今村翔吾オフィシャルサイトでグッズ販売してた…
Tシャツとタオル…和が足りてない( ̄▽ ̄)プッ2022/07/06 -
2022/07/06
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〈羽州ぼろ鳶組〉シリーズ第五作。
これまで毎作のように出てきた火消番付。掲載常連組の加賀藩やこのシリーズの主人公・松永源吾でも嬉しいものだが、ぼろ鳶組のメンバーにとっては何よりの励ましになる。
しかし仁正寺藩の火消・柊与市にとっては、番付上位に載ることが火消組の存続に関わる切実な使命となる。
今回も面白かった。
ぼろ鳶組の新庄藩に限らず、どこも懐事情は苦しい。それでも江戸の人々を火事から守るために頑張っている。
だけどその努力をアッサリと予算がないから、で切り捨てられるのは堪らない。かといって無い袖は振れない。さてどうするか。
火消番付を巡って柊が危険な行為に及ぼうとしているのかと思いきや、ああこれ以上はネタバレなので書けない。
タイトルの『菩薩』に相反する二つの意味が込められていて、そこが上手いと感じた。
源吾たちが暴こうとする悪はとてつもなく陰湿で根深く手広く、強大で明らかにするのが難しい。
加賀藩火消たちや鬼平の力を借りるも、なかなか上手く行かない。
しかし最終的に火消には火消なりの解決法があったと分かるところは痛快だ。
『おれは自分の子には火消になって欲しくねえ。どこに火の中に飛び込めって親がいる。(中略)だがよ、それ以上に、どこに人が焼け死ぬのを見捨てろって親がいる!』
今回も格好良いセリフ、頂きました。
だけど結局源吾も親の背中を見て火消になった口だし、今作で生まれた息子も火消になるんだろうなぁ。
そして矜持を持っているのは勿論火消だけではない。
火消番付の選定にも関わっている火事専門の読売書き・文五郎もだ。
危険な目に遭っても命の危機に瀕しても最前線で火事の様子や火消たちがどう消火に当たったかを事実だけを克明に書き記している。
そこには何の感情も贔屓目も入れない、真のプロの姿があった。
彼の姿で火消番付が揺るぎない価値を持つことを教えてくれるところも上手い。
相変わらずの深雪夫人のやり手っぷりと人付き合いの広さにニンマリしつつ、田沼意次シーンでは危険な雰囲気も感じる。脇役で頑張ったのは加賀藩火消の娘を始めとする子供たち。これからも時に可愛らしく、時に小憎らしく、時に頼もしい成長を見せてくれそうだ。
『菩薩花』とはハイビスカスのこと。冬を越せない南国の花を譲られた深雪が、何とか冬を越させようと頑張っている姿に諦めない力を源吾は感じる。
越せるか越せないかは分からない。だがやってみなければ何も起きない。 -
黄金雛を先に読んでいたので、進藤内記に何があったのか、何故こうなったのかが、分からない。そこの物語も描いて欲しい。
このシリーズは、読みやすく、ミステリーの要素もあり、火消の心意気や友情・連帯、剣戟、挫折と負けん気、家族愛など、好きな要素が盛り沢山にたらふく味わえる。とても安心して物語世界にたゆたい元気をチャージできるエンターテインメント。こうした物語を提供してくれる作家、ストーリーに出会えた僥倖に感謝したい。 -
「羽州ぼろ鳶組」の5冊目。
今回は、仁正寺藩一万八千石の大名火消を率いる柊与一が家老から鳶の大幅削減を迫られ、火消番付で三役を獲るために「大物喰い」を決意するところから始まる。
そこから、不審な付け火、それに気づいた火事読売書きの文五郎の姿が消え、その子・福助も付け回される一方、他の火消から手柄を奪おうと闘っていた与市も行方知らずとなるなど謎解き調のお話となる。
その中で、新たに登場する、巷では「菩薩」と崇められる八重洲河岸定火消・進藤内記がどう絡んでいくのかと思っていたが、こいつが火消の風上にも置けない不逞やつ。
さしもの源吾もその奸計に右往左往で、お琳お七&福助の逃走劇やぼろ鳶の知恵を絞った八重洲河岸への押し入りなど見せ場とは言え押される場面が多く、ややフラストレーションが溜まる展開。
深雪さんが無事に平志郎を産むことが出来たのは良かったが、親の顔して実は鬼だった内記を反面にして、今回の物語を貫くのは親や先達から子や後進に受け継がれる思いや教えの大切さ。
源吾が新之助に指揮を執る者の心構えを説く場面、源吾が触れると生まれたばかりの赤子の小さな手が触れた指をぎゅっと握ってくれる場面、鳶になりたい子どもたちが与市と語らう場面、福助が文五郎に弟子入りを懇願したという場面、それぞれに印象的。
己を助けた新之助を同じ位に留めた文五郎の差配にも親心を感じて、じんわりと温かい。 -
このシリーズも第5話となった
今回の表題は「菩薩花」琉球のハイビスカスのことを指すらしい
今回の主題の「菩薩」は、明暗二人
火消番付で三役に上がらなければ、鳶の数を四分の一に減らすという無理難題を突きつけられ、配下の鳶達の暮らしを守るため大物喰いに打って出る仁正寺藩火消頭取の柊与一
大物喰いとは、自分よりも上の番付のモノの消口を奪って、一気に番付を上げること
読者は次々と起こる火事に対する不審な出火と火消の初動の速さから、これは怪しい!
柊与一の仕業かと、うっかり騙されそうになる
そこには大きな力を後ろ盾にした疑いたくなる陰謀が!
相変わらず、火消の場面の描写は、緊張のあまり息を飲むが、ただ一つの目的に向かって、男たちがひたすら火に立ち向かっていく姿は美しい
そして、そのあとの弛緩の場面がまたいい
ついに、みんなが待ち望んだ源吾の第一子が誕生する
名前がいい!
そして、たくさんのかっこいい兄貴達にあふれんばかりの愛情をそそがれ、これから育っていくであろうこの子は、何と幸せな子だろう
きっとこの子の成長もこれから語られるんだろうなと思うと楽しみになる
こちらまでほっこり幸せな気持ちで読み終えることができた
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【羽州ぼろ鳶組シリーズ5】
江戸へタイムスリップ♡
安永2年(1773年)も秋、年明け発表の人気火消し番付が気になる面々。中には、番付を上げようと、他の火消しの手柄を横取りする柊与市のような者が現れる。
また、火事の遺児を引き取り『菩薩』と崇められている進藤内記。
火事の記事を書く読売の文五郎が今回の登場人物。行方不明になる人物を追い、謎解きに翻弄する松永源吾率いるぼろ鳶組。
深雪も、会うとご利益があるといわれるもう一方の『菩薩』だ♡
本当の親心が今回のテーマ。
深雪さん、無事のご出産おめでとう -
シリーズ第5作。
今回のテーマは現代社会にも通じるものがあって色々考えさせられる。
ミステリ調で進む話もやはり最後は熱い男達の火消し話で締めくくってくれる。
田沼捌きも粋で最高でした。 -
いっぱい喰らわされました。人は見た目では分からないもんだ。新たな仲間が加わって次巻が楽しみ。
著者プロフィール
今村翔吾の作品






いつまで読めるか…意味深な・・・大丈夫ですか?
私も目に不安を抱え、オーディブル移行も検討...
いつまで読めるか…意味深な・・・大丈夫ですか?
私も目に不安を抱え、オーディブル移行も検討す
べきかと考えています 紙の本が絶対好きですが…
新年一冊目、面白そうな本ですね!
今年もレビュー楽しみにしていますヽ(*´∀`)
新年一冊目、面白そうな本ですね!
今年もレビュー楽しみにしていますヽ(*´∀`)
本シリーズ、残念ながら全部面白いです!
ゆっくり読んでいきたいと思います。
本シリーズ、残念ながら全部面白いです!
ゆっくり読んでいきたいと思います。