菩薩花 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 78
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  • Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396344238

感想・レビュー・書評

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  • 源吾が父になる。

  • コロナから回復。久しぶりの10kmラン&ウォーク。
    走れるって幸せなことだ。

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    コロナ陽性になって、インドアの日々が続いた。
    高熱、喉の痛みや咳は3日くらいで和らいだ。
    10日間の療養が必要なので残り1週間はひたすら自宅でジッとしていた。

    同じく陽性になったカミさんも程なく回復基調になったので、2人で自宅にこもって、Netflixと読書で時間を費やした。

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    Netflixで今回ハマったのは、#ストレンジャーシングス
    面白すぎてシーズン4まで一気見した。

    1980年代アメリカの田舎町を舞台に、少年少女とその家族が、怪異や陰謀に立ち向かうスペクタクル・アドベンチャードラマ。

    何が面白いって、ストーリーはもちろんだけど、主役の子どもたちがシーズンを追うごとに身長が伸び、顔つきが大人らしくなってどんどん成長していって、

    まるで自分の子どもの成長を現在進行形で見守っている思いがして、心にずんずん響いてくる。80年代の設定も自分の青春時代にベストマッチ。

    80年代の映画や音楽やカジュアルスタイルが沢山でてきて、どハマり。私にとって最近観たベストワンドラマ。2年後オンエア予定のシーズン5が待ち遠しい。

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    読書は今村翔吾の火喰鳥シリーズ第5作「菩薩花」

    もう5作目なのに、全く緩みなくマンネリ化もせず、読み進めるほどに虜になって、途中でやめられなくなる。早寝が信条なのに、夜更かしして読み終えた。

    この小説にはグッとくるセリフが散りばめられていて、それを追って読むだけで心がときめく。

    江戸時代の火消を題材にした時代小説は少ないそうだ。主人公の源吾と深雪の夫婦愛、ぼろ鳶組の個性溢れる面々の人間関係に深い感動がある。

    人情ものの娯楽時代小説というと、安っぽく感じて興味が湧かない人も多いかもしれないが、私にはこのシリーズを読むひと時が、最近の至福の時間だ。

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    健康が安定しててランができたり、ドラマや読書を楽しめることはとても幸せなことだ。それだけで感謝しなければならない。それ以上を望めばバチがあたる。

    でも、それだけでは物足りなくて、更に色々やりたいこと、やらなければならないことがある。

    それが何かはわかっている。
    あとは一歩を踏み出すだけだ。

  • 前巻が衝撃的だったために今作の質が落ちても仕方なしかと思いきや、しっかりと筋を通した作品になっていた。
    ご都合主義になりすぎない、火消番付も納得!

    よく思うが、本シリーズを時代ミステリと名乗らないのは何故?
    ミステリを名乗るそんじょそこらの作品より、よほど面白いのになぁ。損してるよ。

  • 火消番付はお家の評判に関わる
    他の火消から手柄を奪おうと闘いを挑む仁正寺藩の火消達がいた
    そんな時火事専門の読売書きが姿を消した

    今回菩薩と呼ばれる人が2人出てきたけど1人は文句なしの菩薩様
    でももう1人は…

    うわぁぁ期待を裏切って来た!

  • 【腹減り度】
    なし
    【食べ物の割合】

    【1番美味しそうだったもの】
    加賀安産祈願のころころ餅

    *感想*
    グルメ小説以外も読む。
    ぼろ鳶組が活躍する笑いあり涙あり(表現が古い)熱血大江戸火消しシリーズ第5弾。最近ややマンネリ気味な気がしていましたが高水準のマンネリなのでご容赦くださいって話。ついに主人公が父になりました。めでたし。
    食べ物はほとんど出てこないシリーズなので、主人公の奥方深雪殿の登場を今か今かと待ちわびておりました(そういう小説ではない)。今回深雪殿が作ったのは石焼鍋。秋田の男鹿の伝統料理だということだけども味の描写が寅次郎の「美味いですね」のみ!な、なんてこったい!
    その後深雪殿の安産祈願にと大音勘九郎が娘に持たせたころころ餅は形状の描写があったのでこちらの方が心惹かれた次第(でもやはり味の描写なし)。脳が脂肪で出来ている私にとってはこういった小説で「餅」という字を見れただけでおいしいのですが!末期。

  • 羽州ぼろ鳶組の第5巻。
    全く、実に丹念に物語を考えたのだろう。
    この田沼意次という老中の時代は、一番文化が爆発的に栄えた時代といって良い。江戸も活気があり景気も良い時代だった。町民に活気があるということは、町民の民度、識字率も圧倒的に、この時代の他国を圧倒していた。

    この物語は、すでに戦がなくなった時代。
    町火消しを描く物語は他にもあったが、大名火消し、武士の火消しというジャンルからの目線はあまり類を見ない。

    町火消しや大名火消しの制度が整い、数が多くなると縄張り争いなども増える。手柄を争うことも。
    そんな現場の丁々発止や、それを見守る町人の眼差し。
    火事に乗じての事件。

    探索もなされる、謎解きもなされる。

    複合した魅力が大きい作品なのだ。
    そして命をかけての仕事となれば、その組みの人々の人情、情愛も描かれる。

    今回は、まんまと読者の目も騙されるミステリー仕立て。ますます目が離せない作品。

  • 今回の主役は仁正寺藩の柊与市と火消番付。消防や医療って人命に関わるものだから人気とは別物だという意識がこのシリーズを読んできてもまだ思ってたんですけど、藩が消防にお金をかけるのも削るのも人気次第というのは悲しいかな現実なんですね。そもそも火喰鳥復活もそんな理由でした。苦労人で人情家、熱血漢の若い与市にはたまらなかったでしょうね。前作の夜哭烏の火消出動妨害も腹が立つ手口だと思いましたが、今回の事件の方がもっと腹が立ちました。子供を巻き込んだり、親という立場を利用したり、一番許せません。八重洲河岸定火消の進藤内記、まるで教祖様ですね。気持ち悪いし、虫酸が走る。お七&お琳、子供探偵みたい。与市も好きな人物になりましたが、また一人お気に入りの人物が…隻鷹の詠兵馬様。やっぱり加賀鳶なんですが(笑)かっこよすぎる。大音勘九郎より好きかも。源吾、とうとう親になりましたね。いざというときはやっぱり女の方が肝が座って強いです。

  • 久々の『ぼろ鳶』今回の中心テーマは『火消番付』でしょうか。今回の悪党は、なんとも憎たらしい。早くぼろ鳶にやっつけてほしくて、どんどん読みました。そして、いつも通り最後の火消しのシーンでは、ジーンと胸が熱くなり、また最後に、今回のテーマの番付発表の時の読売からの手紙にも胸が熱くなります。これは、このシリーズ、ずっと読み続けないといけませんね。余談ですが、凧揚げのルーツが、まさかイカだったとは、驚きです。

  • 番付のためにわざと火をつける、ありえる。ところがどうやら話は単純ではなかった…シリーズ史上最悪の火消しが登場?!今作も推しの新之助が頑張ってくれたので◎!!^_^

  • 《羽州ぼろ鳶組5》

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著者プロフィール

1984年京都府生まれ。2017年『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』でデビュー。’18年『童の神』が第160回直木賞候補に。’20年『八本目の槍』で第41回吉川英治文学新人賞を受賞。同年『じんかん』が第163回直木賞候補に。’21年「羽州ぼろ鳶組」シリーズで第六回吉川英治文庫賞を受賞。22年『塞王の楯』で第166回直木賞を受賞。他の著書に、「イクサガミ」シリーズ、「くらまし屋稼業」シリーズ、『ひゃっか! 全国高校生花いけバトル』『てらこや青義堂 師匠、走る』『幸村を討て』『蹴れ、彦五郎』『湖上の空』『茜唄』(上・下)などがある。

「2023年 『イクサガミ 地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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