夢胡蝶 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396344481

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第6弾。
    今回の舞台は吉原。
    吉原で頻発する火付けに、彦弥を中心としたぼろ鳶組が挑む物語。

    燃え盛る炎の中から花魁・花菊を助け出す彦弥。
    業火の中、救い出してくれただけでも嬉しいのに(しかもカッコいい若者が)、「あんたの願いを全て叶えてやる」とか「生きろ。生きていたらきっといいこともある」なんて爽やかな笑顔で言われたら、いくら吉原一人気の花魁でも惚れるに決まってる。
    個人的にぼろ鳶組メンバーの中でちょっと苦手に思っていた彦弥だったけれど見直した。
    花菊と交わした約束を律儀に叶えようとするなんて。
    花菊を源氏名でなく本名で呼ぶなんて。
    読んでいてこちらが照れてしまう。
    そして今回も深雪の女の勘には恐れ入った。
    「綺麗ごとを諦めぬのが火消です。千と一人を救うため、自らの命を懸けます」
    今回の源吾の決めゼリフにも惚れ惚れした。

    それにしても最後まで謎だった郭言葉の「ぞっとする」。
    タイプのお客を見つけた時に遣う言葉だったんだね。
    彦弥と花菊が共に真っ赤になるシーンがとても微笑ましかった。
    花菊にはまた登場してほしい。

  • 文芸評論家の縄田一男さんは、私の好きな時代小説にもしばしば解説している。
    その縄田さんが『俺にも書かせろ』と(笑)言うくらいの面白さ!

    今回は纏の元軽業師の彦弥が、女と会った後、後味悪く自分が源吾と初めて会った場所あたりをうろつていたら、吉原に火の手を見、行ってみると逃げ遅れた売れっ子の花菊を颯爽と助けたことから始まる。

    たびたび起こる吉原の火付け騒ぎ。
    何やら陰謀のようなものを感じ、吉原火消しが彦弥を頼って新庄藩に来たことから。。。

    今回も素晴らしいに尽きるお話になっています。

  • 彦弥の男っぷりがすごい。

    • やまさん
      おはようございます。
      きょうは、快晴です。
      体に気を付けていい日にしたいと思います。
      やま
      おはようございます。
      きょうは、快晴です。
      体に気を付けていい日にしたいと思います。
      やま
      2019/11/16

  • 吉原の花魁、花菊は自らの意思で炎の中にいた。どんなに人気の花魁になっても吉原には自由がない。死を決意した時、颯爽と現れた1人の火消し。なぜか吉原の近くにいたぼろ鳶組の彦弥だった。この彦弥と花菊の出逢いの場面、たった数頁でどんな恋愛小説よりもキュンキュンさせられました!吉原が舞台という事で、いつもは男、男のぼろ鳶組シリーズですが、今回は女性も鍵となりストーリーが展開していきます。それにしても連続不審火を追い、犯人に迫っていくミステリーも素晴らしく、もちろん火消しの場面では相変わらずの迫力とぼろ鳶メンバーの個性が光る活躍ぶり✧‧˚
    それに今回は切ない恋愛要素が加わり…
    何これ!最強!今までのシリーズの中で最高傑作じゃないでしょうか?
    実は途中涙腺が緩んだ場面があったのですが…多分ここで涙腺が…っていう人、あまりいないんじゃないかと。
    ラストもよかったです。
    彦弥がもう❤︎すぎて、推しが揺らぎそうになりましたが…やはり変わらず新之助推しという事で。
    もう新刊が楽しみすぎるシリーズです!

  •  吉原で頻発する火付けにぼろ鳶組が情念渦巻く謎に挑む、火消しぼろ鳶組シリーズ第6弾。

     今回は個性豊かなぼろ鳶組の中でも女好きの纏番・彦弥を中心に据えて、吉原で起こる火付け事件の謎を解いていく展開で今回も目が離せず、夢中で読みました。

     普段は女たらしの彦弥ですが、最初に彦弥の悲しい生い立ちが描かれ、彦弥の人物像にも深みが感じられ、自然に彦弥に感情移入してしまいました。

     また、吉原の花魁たちの情念の裏に隠された思いにも目を背けられない悲しさを感じました。

     火消したちの活躍は今までに比べると少し物足りない所もありますが、その分人の思いが丁寧に描かれ、新たな魅力を感じました。

  • あらすじだけ読むと吉原を舞台にした彦弥と遊女の恋愛話なのかしらと、この火消の話に濃い恋愛話は入れてほしくないなと思いながら読み進めたんですが、いつもの感じにやっぱり泣いて熱くなっての繰り返しでした。「あちきには何も残りんせん」という遊女時里の言葉が哀しい。苦界に生きる女や男の悲哀を利用した火付けには許せませんでした。一ツ橋め。みんな幸せになってほしいな。田沼様も辛い立場ですね。現実と思いがなかなか重ならないのはままあることで…。平志郎をかわいがる新之助かわいい。小唄の矢吉、見所ありますね。これからも登場してほしいけど吉原火消だからな~。

  •  2018-08-12

  • 羽州ぼろ鳶組シリーズ第6弾。
    今度の舞台は、江戸の華「吉原」。
    花魁の最高位である昼三の花菊を、火事から見事に救い出したぼろ鳶組の谺こと彦弥。その際に、花菊から五つの願い事を聞いた彦弥は、その全てを叶えると約束するが…。

    6作目にして、シリーズ最高傑作間違いなし!
    吉原という舞台設定も最高ながら、連続火付のミステリーありの、最後にはいろんな伏線回収ありの、もう盛りだくさんで読後はお腹いっぱいで大・大・大満足。
    彦右衛門の気風の良さに惚れ惚れするし、今回も新之助の剣豪グッジョブだし、何と言っても今作の主役・彦弥の活躍に花菊じゃないけど、うっとり。シリーズが進むにつれて、ますます好きになってしまうぼろ鳶組の魅力、恐るべし…。

  • 彦弥…いい男すぎるだろ!
    そりゃ吉原の女も惚れるわな

  • 第六弾
    吉原で連続する不審な火付け
    吉原の女郎を母に持つ二人の若者の対決
    陰に信じぬいた二人の女郎、更には田沼老中と一橋の覇権争い

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著者プロフィール

今村 翔吾(いまむら しょうご)
1984年、京都府生まれの時代小説作家。ダンスインストラクター、作曲家、埋蔵文化財調査員を経て専業作家となる。
2016年、『蹴れ、彦五郎』で第十九回伊豆文学賞の小説・随筆・紀行文部門最優秀賞、2016年『狐の城』で第二十三回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞をそれぞれ受賞。2017年『火喰鳥』が単行本デビュー作となり、啓文堂書店時代小説文庫大賞を受賞、「羽州ぼろ鳶組」シリーズとして代表作となる。2018年「童神」で第十回角川春樹小説賞を受賞し、『童の神』と改題されて単行本発刊。同作が第8回本屋が選ぶ時代小説大賞候補となると同時に、第160回直木賞の候補に。

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