ライプツィヒの犬 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396346300

作品紹介・あらすじ

世界的劇作家の幻の新作。リハーサル中にすり替えられた小道具。そして、台本もろとも失踪した老作家――――
遥かドイツの地で、若き日本人劇作家がその足取りを追う
反体制劇で著名な劇作家・ギジと知遇を得た新鋭・内藤岳は渡独し、教えを乞う。岳が補佐することになった三十年ぶりの新作翻案劇『R/J』は台本未着のまま、公開稽古が始まった。その舞台上、何者かにすり替えられた小道具で女優が腹部に刺傷を負う事件が発生、ギジ本人は失踪した――。演劇研究者の桐山と足取りを辿ると、ギジの車から台本の一部が発見され……。

感想・レビュー・書評

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  • 演劇、戯曲をモチーフにしたミステリ。
    終盤、作中にも記されているが、戯曲というのはかなり特異なテクストだ。その『特異なテクスト』を巡る愛憎劇として非常に楽しめた。本気で『R/J』を読みたいのだが、スピンオフとして出してくれないだろうか……?

  • 大人になりきれてない主人公の子供っぽい愚行から始まって、あれあれと思っていると、ドイツに舞台が転じた途端、急に大人しくなってしまう。どうも主人公は作者に『この程度』というようなキャラ設定をされてるようだ。お話の方は演劇制作の裏側と東ドイツの闇を垣間見させてくれて興味深い。半ばから視点人物が次々入れ替わったりして、混乱しそうなものなのに、そうならないのは作り方が上手いのかな。ただ放りっぱなしで終わったものも結構あるような。

  • 情景を想像しにくいからか物語に入り込めなかった。

  • 戯曲を元にしたミステリ。
    途中で何となく怪しい人は気づいてしまったけれど、そういう終わり方なのか。
    主人公がもんやりと嫌なタイプだったなぁ。
    登場人物がなんかこうみんな嫌な感じ。
    壮大なスケールのホモの痴話げんかに巻きこまれる孫っていっちゃうと身もふたもないけど結局そうだわな。
    東ドイツで生まれなければもう少し真っ当な人生だったかもしれない。

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著者プロフィール

1971年東京生まれ。小説家・劇作家。2010年『完全なる首長竜の日』(宝島社)で第9回「このミステリーがすごい!大賞」を、『忍び外伝』(朝日新聞出版)で第2回朝日時代小説大賞を受賞しデビュー。2013年『忍び秘伝』(文庫化タイトル『塞ノ巫女』)で第15回大藪春彦賞候補。近年は作品の英訳版が発売され、中国のSF雑誌にも掲載されるなど、海外での評価も高い。『機巧のイヴ』シリーズ(新潮社)、『見返り検校』(新潮社)、『僕たちのアラル』(KADOKAWA)、『ツキノネ』(祥伝社)、『ねなしぐさ 平賀源内の殺人』(宝島社)など、著書多数。

「2020年 『ドライドックNo.8 乾船渠八號』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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