ランチ酒 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
3.58
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本棚登録 : 512
レビュー : 43
  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396346744

作品紹介・あらすじ

泣きたいときもあるけれど、食べて、飲んで、生きていく!
疲れた心にじ~んと沁みる、珠玉の人間ドラマ × 絶品グルメ小説。

犬森祥子、バツイチ、アラサー、職業は「見守り屋」。営業時間は夜から朝まで。
様々な事情を抱える客からの依頼で人やペットなど、とにかく頼まれたものを寝ずの番で見守る。そんな祥子の唯一の贅沢は、夜勤明けの晩酌ならぬ「ランチ酒」。
別れた夫のもとで暮らす愛娘の幸せを願いながら、束の間、最高のランチと酒に癒される。
腹の底から生きる力が湧いてくる、絶品五つ星小説!

感想・レビュー・書評

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  • 良かった◎

    短編なんだけど 物語が一冊につながってるスタイルとても好み。

    祥子さんの人柄も とてもスキ
    きっと ひ香さんも 優しい人なんだろうなと 思いました

    『御茶ノ水』と
    『不動前』が スキ

    〜どんなことでも 何も変わらないってことは ないのよ〜
    って言葉・小さいことの積み重ねは いつか力になるんだと思う

    〜私にとっては これが普通。これがずっと続いているから、皆が思うほどでもないんだよ〜
    って言葉・感動した ステキな言葉だな

    お料理も 全部おいしそうだったけど
    牛タンと麦トロの組み合わせが◎
    久しぶりに 食べに行ってみようかな
    そうね 私なら芋焼酎を併せたいかな

  • 深夜に「見守る」仕事をしている犬森祥子の1日の終わりはランチ
    おいしいランチとともに、おいしいお酒を飲んで帰るのが楽しみ
    という話

    読んでてお腹すいてきた
    食事の場面申し分なく、仕事の場面のお客さんとの会話もまた良い

    胡蝶蘭の鉢が大き過ぎても小さ過ぎてもダメで、肥料もいらない?人間もそんなものかもしれない
    みたいな言葉が残りました

  • とにかくお腹が空いて、お酒が欲しくなる1冊。
    出てくるごはんはどれも美味しそうで、仕事の後に食べるからより一層それを感じさせるし、お酒も進む。
    食べものやお酒だけでなく、家族や仕事、友人との関係を考えることができる。見守ってくれるだけの人、私にもいて欲しい。
    「新幹線で、日本酒を飲んでもいいし、最近はハイボールなんか売っているけど、やっぱり新幹線にはビール」
    新幹線で飲むビール、好き(^^)なんでビールがいいのかな。

  • 見守り屋として夜間に人や動物を見守る仕事をしている女性が主人公の小説です。
    夜間に見守りをするため、仕事終わりのランチがその日最後の食事になることから、毎回美味しい料理とお酒を楽しんでいます。
    恐らく実際のお店がモデルになっているのか、お店の雰囲気や料理の見た目・味、そのお店がある街の様子などが細かく描写されており、お店に足を運びたくなりました。地元が舞台になっていた章もあり、行ったことのないお店ではありましたが、あの辺りにあるのだろうな、という想像が出来る程リアルな描写に思わず唸ってしまいます(笑)

    また、ただのグルメ小説ではなく、主人公の抱える悩みや葛藤、その日見守った人とのやり取りなどに考えを巡らせつつ食事をする描写が特徴的です。
    実際にはあまりないような「見守り屋」という職業柄、人に興味が無く淡々と仕事をこなし、人と関わった疲れを1人の食事で癒すような主人公像をイメージしていたのですが、全くの真逆で、家族関係や仕事に悩んだり、見守った人たちへの思い入れがあったりなど、非常に情に厚く人間らしい、素敵な女性でした。

    そして、主人公だけではなく、その周りの人達や、見守り屋の仕事を通して関わった人達、皆様々な事情があって気持ちがあって、一貫してリアルな人間らしさを描いていると感じました。

    大人になって仕事に忙殺されるようになってから、他人の事情とか気持ちとか、そういったことに考えが回らなくなって、コロナ禍で更にそれに拍車が掛かって、どんどん人間らしさが失われて居たこのタイミングでこの小説に出会えてよかった。
    今の現実よりずっとリアルで精密に描かれる外食の魅力や多様な人間模様に触れ、そこから思い起こされる自分の感情に触れ、私はまだちゃんと人間だったのだ、と思わせてくれるような小説だったと思います。

  • ほのぼの系っぽいタイトルだけど、主人公はバツイチ、アラサー。仕事終わりのいっぱいがちょうどランチタイムにかぶる職業。うだうだというか、ぐずぐずというか、かなり後ろ向きな性格だが、こと食べることには熱意を持って接する。多分、祥子さんとは胃が合う気がする。頼むもの、お酒の選び方に親しみを感じる。夜中というのは独白したくなる時間帯なのかもしれない。お客さんも祥子さんも。辛いことややるせないことがあっても、ご飯を食べる気力と元気が残っているなら、だいたいなんとかなる。

  • やっぱり、本が好き
    美味しそうなご飯とお酒
    私も一人で彷徨う

  • 犬森祥子は見守り屋。
    特に何をするでもなく、ただ見守るだけ。
    とはいえ、仕事と同じぐらい比重が置かれているのが祥子が仕事後に訪れるお店での仕事を終えた後の一杯。
    私、日本酒とかは飲めないけど読んでいると飲みたくなります。
    祥子のプライベートの話では、この元夫って優しさを履き違えているよね。あと、祥子に気を使っているようで馬鹿にしている。
    月一回会う約束なのに、参観日だから次月に、っておかしいでしょ。
    どこにもいい顔したい、新しい奥さんになる人を不快にさせたくない、でも祥子に騒がれたくない、ってことなんだろうけど。
    この旦那とのやり取りにはむかついた。

  • 単行本で読んだものの再読。
    バツイチ、アラサー、愛する娘は別れた夫のもとに…。泣きたいときもあるけれど、夜勤明けの疲れを吹き飛ばすのは、街で出会ったおいしい料理とうまい酒。心を癒し、胃袋を刺激する絶品小説。

    祥子の仕事は見守り屋。夜から朝まで様々な人やペットを見守る。
    仕事終わりのランチ酒が癒しの時間なのである。時間的にはランチだけど、祥子の中では寝る前のディナーの感覚。
    実際にあるお店だし、描写がおいしそうで、その店に行きたくなる!
    おいしいご飯は本当にエネルギーになるよね。体も心も元気になる。

    見守り屋のお客さんも訳ありの人が多くて、そこの人間模様も面白い。

  • シンプルながらお腹が空く小説。サクサクテンポ良く読めて非常に心地よかった。読み終えた後に焼き魚の美味しいお店とラムのハンバーガーを扱っているお店を思わずググってしまった。

  • なんて美味しい描写をするんだろう。
    作中の料理と酒が今まさに目の前にあるようだと思えた。
    一方で「見守り屋」の祥子自身やその依頼者とのやり取りを見ていると、寂しいような切ないような気持ちになる。
    美味しいだけじゃない、少し胸の痛むような人間ドラマも魅力の連作短編集。

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著者プロフィール

1970年、神奈川県生まれ。
2006年「リトルプリンセス2号」で 第34回NHK創作ラジオドラマ大賞最優秀作受賞。07年「はじまらないティータイム」で 第31回すばる文学賞受賞。著者に『ランチ酒 おかわり日和』(祥伝社刊)『東京ロンダリング』『母親ウエスタン』『彼女の家計簿』『三人屋』『三千円の使いかた』『まずはこれ食べて』『口福のレシピ』『サンドの女 三人屋』などがある。

「2021年 『ランチ酒 今日もまんぷく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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