ひと (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
4.15
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本棚登録 : 705
レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396347185

作品紹介・あらすじ

人生の理不尽にそっと寄り添い、じんわり心にしみ渡る。
今だからこそ読みたいベストセラー、ついに文庫化!

独りだから、そばにひとがいるありがたさを知る。
―― 女優・作家・歌手 中江有里さん

女手ひとつで僕を東京の私大に進ませてくれた母が、急死した。
僕、柏木聖輔は二十歳の秋、たった独りになった。大学は中退を選び、就職先のあてもない。
そんなある日、空腹に負けて吸い寄せられた砂町銀座商店街の惣菜屋で、最後に残った五十円のコロッケを見知らぬお婆さんに譲ったことから、不思議な縁が生まれていく。
本屋大賞から生まれたベストセラー、待望の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 本の内容とは関係ないが
    第一に田野倉に行きたい!
    商店街のおかず屋さんに行きたい!
    コロッケが食べたい!
    って思った。

    若くして突然に両親を、失って大学も辞めて
    知らない親戚にお金を貸してたから返せと言われたり、最悪な展開かと思ったが
    その親戚以外の周りの人たちは、とても親切でよかった。
    バイト先の、どうしようもない先輩が助けてくれて頼もしかった。

    お金に困っている中、財布に入っていたお金で買えるコロッケを食べようとしたけど
    知らないおばあちゃんに最後の一個のコロッケを譲ったことで物語は進んでいくのだが
    人情的な話しでよかった。

  • 不思議な縁で、聖輔がアルバイトをする事になった砂町銀座商店街の惣菜屋、おかずの田野倉の人たちが温かい。
    店主の督次さんと、妻の詩子さん。シングルマザーの一美さんと、要領のいい映樹さん。こんなお店が本当にありそうです。
    美味しそうなコロッケや、ポテトサラダを食べてみたくなります。
    三年前に父を交通事故で亡くし、立て続けに母も急死して、二十歳の秋に独りぼっちになってしまった柏木聖輔。
    初めから終わりまで、しんみりと落ち着いた空気が漂うのは、聖輔の実直な人柄のせいもあるのでしょうか。
    これから物理的なことも、心の問題も、全部一人で解決していかなくてはいけない。
    だけど、聖輔が孤独を抱えている分、周りの人たちの温かさが心に沁みてきます。
    特に鳥取の高校時代の友人、青葉の存在には、読んでいる方も救われます。
    そう、彼女のおかげで何もかもが救われた気持ちになれました。
    ひとりだけど、ひとりじゃない。
    最後の一言で泣けました。

    東京の町を舞台に、人の温かさをひしひしと感じる良い物語でした。

  • あいついで両親を亡くし、二十歳で独りになった主人公柏木聖輔はとても好青年です。
    わたしは割と好青年には反発しがちなのですが、この聖輔は"頑張れ〜!!"て全力で応援しました。

    なんでも受け入れて今できることをやっていく姿勢に惹かれたんだと思います。

    ひととの縁にとても癒されました。

  • 読んだ後優しい気持ちになりました。
    他の作品も読みたくなったので早速明日、本屋に行きます!

  • ここが良かった!と深く印象に残るシーンがあるというより、本当にじんわり心が温まる話。最後の方は読んでてほろほろ泣けたし、この小説でこの一文が最後に来るって素晴らしい終わり方だなあと思いました。

  • 人との出会いって、大切だなと思った。この本を読んで、職場の同僚が思い浮かんだ。人の気持ちを読み取り、言葉少なく交わされる会話。だけど、ああ
    この人の考え方好きだなあって、思わされる。この本の主人公、私は好きだ。惣菜屋さんから次のお店へ、さらにたくさんの人と出会って、幸せになって欲しい。

  • 聖輔のことを聖輔か語ると、とてもたんたんとした人に見える。
    でも周りからしてみれば、剣と同じくらい個性があるし、青葉と同じくらい優しい。それだけでは言い表せないけれど、まっすぐで、意外と意思が強くて、なによりも、ちゃんと悲しみと向き合えるところが素敵だ。ひとつひとつ考えて、自分でちゃんと、選んでる、感じがする。
    流されてしまいがちな人生を、ちゃんと自分の足で歩いている聖輔のような人になりたいし、応援したいな、と思う。

  • 情景が浮かぶ作品だった。普通の学生に普通じゃないことが起きて、全てを諦めていた日常が少しずつ変わっていく感じ。
    1人じゃないって分かると安心するよね

  • 本当にお気に入りで、絶対に何度も読み返したくて、
    ずっと文庫化を待っていました☺️

    何かに行き詰まった時や悩んでいる時に、
    普段忘れがちな大事なことに気づかせてくれる、
    自分も頑張ろうと背中を押してくれるような本です。

  • 無性にコロッケを食べたくなる。揚げたてのを。それで上顎やけどの流れまでセットで。

    最後の一文が、最後のページにそれだけある。日曜の午後に読むには相応しい。気分良く、人に優しく一週間を始められそうな気がする。

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著者プロフィール

1968年千葉県生まれ。2006年「裏へ走り蹴り込め」で第8回オール讀物新人賞を受賞。2008年『ROCKER』でポプラ社小説大賞優秀賞を受賞し同作で単行本デビュー。著書に「みつばの郵便屋さん」シリーズ、『片見里、二代目坊主と草食男子の不器用リベンジ』『ひと』『タクジョ!』『食っちゃ寝て書いて』『今夜』『天使と悪魔のシネマ』などがある。

「2021年 『片見里荒川コネクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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