- Amazon.co.jp ・マンガ (175ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396460433
作品紹介・あらすじ
凍り付いた美少女に思いを馳せる男、幻の映画フィルムにまつわる小さな事件、月が惑星9を離れる日、愚直な天才科学者の恋…風にのって遠くからやってきた、涼しげな8つの物語。
感想・レビュー・書評
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『夜とコンクリート』より好み。中学時代くらいの、生きることが負荷でなかったころの、世界があたたかくて広々した空間であったときの居心地の感覚が一瞬だけふわりと戻ってきた。
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静かなひと時。
この女の子をみて秒速5センチメートルの波乗りの彼女を思い出しましたね。 -
風船を手から離してしまって、青空へ飛んでいく開放感。それと同時に感じる寂寂さ。ドラマもちゃんとあるが静かな漫画。
「それはどこかへ行った」という言葉がこの漫画を象徴しているように感じる。 -
この漫画の季節はずっと夏な気がする。
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自身のサイトでひっそりと漫画を公開してきた町田洋。電脳マヴォに掲載した「夏休みの町」が今年の文化庁メディア芸術祭のコミック部門の新人賞をとったりと、じわじわきている新人さんです。
そんな彼の初のコミカラズが、「惑星9の休日」です。
お話的には「惑星9」という閑散とした星があって、その星に暮らす人々の日常が描かれている。また、ちょっとしたSF的なお話があったりして、その辺がセンスオブワンダー!ではないけど、ちょっと不思議な雰囲気がなんとも心地いい。
町田洋は特徴として、人の心の変化を風景として、切り取るのがとてもうまいだと思います。
「午後2時横断歩道の上で」という話では、なんでもない日常の中、なんとも思ってなかった女の子と横断歩道渡っているときにいきなり恋に落ちる、そんな話があって、そのシーン見開きを使ってドーン見せている。その見開きのシーンが絵として魅力的で、主人公にこんなこと言わしちゃう。
「この瞬間は永遠だと思った」
くーーーたまらん。
青臭すぎない?って方、ご安心ください。絵が、グラフィック的というか、ところどころカクカクしていて、全体的にはさっぱりとした印象。多分テン年代はこういう漫画を読んでいるとモテると思います。
自分的には、西村ツチカや市川春子に続く、新しい才能を持った新人さんだと思ってます。これからが期待です。 -
初めての著者の漫画。
最初の話の感じで全話行くのかと思ったら、あ、そういうのじゃ無いのね、となった。
どれも今後いつか一瞬思い出すんだろうなという感じの話が淡いイメージとして残る。
(なんだかよく分からないけどsonny boyを思い出した。) -
凍り付いた美少女に思いを馳せる男、幻の映画フィルムにまつわる小さな事件、月が惑星9を離れる日、愚直な天才科学者の恋…風にのって遠くからやってきた、涼しげな8つの物語。(e-honより)
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町田洋デビュー作。後年の作品と比べるとややウェットでエモに寄った作風か。とはいえその才能はコマの隅々にまで迸っている。