- Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396612856
感想・レビュー・書評
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自分のような大人でも株のことをわかりやすく解説した本だった。
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金融関係には全く疎い私。
タイトルを見て、(高校生向けの本ならわかりやすいかも)と読んでみました。
著者は現役高校教諭。期待できます。
株のなんたるかもわかっておらず、苦手意識も強いため、ともすればすぐにでも本を閉じたくなるところですが、生徒に対するように噛み砕いて説明する文章に助けられながら、ページを手繰っていきました。
先生は経済の授業で、仮想の1000万円という元手から株式投資をする、「株式学習ゲーム」を生徒に体験させていました。
これは、東京証券取引所と日本証券業協会が学校に無償提供している学習教材だとのこと。
こども銀行をもっと本格化させた、学生版といったところでしょうか。
外国では当たり前のように授業の一環として株について学ぶ反面、株式を金儲けと捉える日本では、まったくその機会がないと聞いていましたが、教材は存在しているのですね。
まだ社会のことがよくわからない高校生たちですが、それでも知っている、自分にとって身近な会社の株を保有することで、実際の相場変動を学べる実施教育が可能となっているようです。
お金をかけずに株について学べるなんて、いいですね。私も高校生の頃に挑戦してみたかったです。
今では、バーチャル投資のシミュレーションができる証券会社のサイトもあるとのこと。
この本では、学習ゲームを行った生徒たちのレポートが掲載されているため、読んでいる自分もシミュレーションを行った感覚になれます。
新聞の経済面の読み方も書かれており、非常にためになりました。
今まで、解読できずに読み飛ばしていたページでしたので。
四本値や株価チャートなど、見てるだけではさっぱり分からないものも、解説されるとなるほどと思い、疑問がクリアになっていきます。
世界初の株式会社はオランダの東インド会社、日本で証券取引所を作った人は渋沢栄一など、歴史的背景についても紹介されていました。
銀行は間接金融、証券は直接金融だという違いの説明もありました。
個人的には、株よりも目にする機会が多いながらもさっぱりわけのわからなかった、財務諸表やバランスシートについての説明も載っていたため、勉強になりました。
やさしく書かれていても、専門用語が多く出てくるため、やはり難しさは消え去りません。
でも、用語の一つ一つに説明がついており、巻末にはインデックスもついているため、便利です。
本書が発刊された当時に社会を揺るがせた村上ファンド事件やテポドン発射といった大きな社会情勢だけでなく、日々のささいなできごとで株が細かく上下しているため、株を通して時事問題にも必然的に詳しくなれそうなことに気付きました。
株式といったら、経済に詳しい専門家が取り扱うもので、私には縁遠いものと思っていましたが、株の動きは経済や社会の動向に直接反映されているとわかると、なんだか興味深く感じます。
全ての章を読み、おおよそ理解したとはいえ、入門書であるこの本だけでは、本格的な知識を得るにはまだ足りません。
それでも、基礎的言葉を知っておくだけでも、今まで聞き流していた経済ニュースの内容が頭に入ってくるようです。
わからないという苦手意識から、解放されるような気がしました。 -
株をちょっと勉強しようと思って。
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株って確かに、経済の勉強にはなると思うけれど、
学校の授業に導入するのはいかがなものかという感は否めない。
新聞のみかたなどの面では勉強になった。