はとバスをV字回復させた社長の習慣

著者 :
  • 祥伝社
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レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396613686

作品紹介・あらすじ

都庁出身の経営者が、挫折と失敗から身につけたリーダーの鉄則。

感想・レビュー・書評

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  • 3

  • ”はとバス”といえば
    東京見物の代名詞です。

    今、有名な”はとバス”も、
    バブル以降、赤字になり
    70億円もの借り入れをするまでになった
    時期がありました。


    本日ご紹介する本は、

    この赤字状態を黒字に転換し、
    70億もの借入金を返済し、
    はとバスをV字回復させた宮端社長の著書。

    V字回復時のストーリーや、
    考え方、取り組みが書かれています。



    ポイントは
    「現場」

    本書を読んでみて、感じたのは
    業績を回復させるのは、
    お客さまと接触する社員一人ひとりの
    働きによるということ。


    宮端社長は、現場を大事にされる方で
    定期的に、自分がお客さんになって
    はとバスのツアーに参加したそうです。

    そうすると、お客さんの立場で
    自分がサービスの善し悪しを感じることができます。

    そして、同時に周りのお客さんの感想や不満も
    それとなく聞こえてきます。



    そういうところで感じる感想や不満は
    些細なことですが、
    それを一つひとつ改善していくことで、
    お客さんが、また参加したいと思える
    ようなサービスになっていきます。



    日頃、気になってはいるけど、
    改善できていない些細なことは
    たくさんあると思います。

    それを実際に改善するかしないかで
    会社の業績は変わってくるんだと
    改めて思いました。

    ぜひ、読んでみてください。

  • 現場主義が大切。

  • 指揮官先頭の大切さをあらためて認識させられる。
    本文にあまり重さは感じられないが、実行には相当なエネルギーが必要だったと思う。


    トップにたった方には、退路を断つしかない。

    企業の再建計画は、通常3年なり5年という単位で作られるが、初年度で計画目標を達成できなかった企業は、ほとんど倒産している。

    初年度が勝負。
    初年度に目標が達成出来れば、勢いが出てきて翌年も目標を達成でき、前倒しもできる。

    トップが本気の決意を示すことで、社員も本気になる。

    ①お客様第一
    ②現場重点主義
    ③収益確保至上主義⇒売上の至上主義からの脱却
    不況時に売上だけを求めていたら、低価格競争に巻き込まれて赤字になっていく。

    経営理念や行動規範は、具体的な行動が伴って、初めて意味がある。

    ひとつの事業を成功させるには、関係者の意識が同じ方向を向いていることが大切。

    「顧客感動」

    社員のモチベーションを上げる
    「ワクワク+ノビノビ+イキイキ」を醸成することがポイント

    人間の最高度の欲求は、アメリカの心理学者・マズローの「欲求5段階説」にあるとおり、「自己実現の欲求」「自我の欲求」だと言われている。
    具体的には、「成長したい」「褒められたい」「認められたい」というい気持ちが生かされ、達成感・充実感が得られるかどうかが、ポイントになる。

    人間が最終的にやる気を出すのは「自分が必要とされている」「何かの役に立っている」という自覚を持てたとき。

    人を動かしたいと思ったら、言葉で支持するだけでなく、上に立つ人が自ら態度・行動で示さなければない。
    社員が態度で示し、行動してこそ、社員からの理解と協力が得られる。

    経営危機になったとき、一番大事なのは悪い循環。悪い部分を修正して行かなければ改善はない。

    お役様第一主義を徹底するために、現場では日々お客様と接している社員を大切にしなければならない。

    お客様に言われたことや感想の中に、社長に改善して貰いたいことがあるはず。
    そう考えて、社長に投書する仕組みを作った。

    「お客様からこういうことを言われたから、こうして見てはどうか」などの提案が出てくる。

    新車は、安全運転に専念し勤務成績も優秀な運転士に割り当てた。

    部下は。「末端」ではなく「先端」

    末端は社長であり、お客様と接する現場社員は「先端」

    満足度が高ければ、口コミという強力な媒体を使って、お客様が自発的に販売促進活動をしてくださる。

    どんなに苦しい状態に陥っても、お客様サービスへの質を落としてはいけない。

    安売り競争にはまってしまっては、結局、自分たちの首を絞めるだけだ。

    価格のやすさではなく、価格の高さでお客様の信頼(○○なら)と指示(○○しか)を獲得することが大切。

    お客様の喜び、感動を自分の喜び、感動にできる人がサービスのプロ。

    お客様と毎日真剣勝負している社員は内なるお客様であり、内なるお客様がやる気を持って働けるようにバックアップすることが、経営者や管理職の責任。

    お客様に支持され、選んでいただくこと以外、勝ち残っていく道はない。ライバルは同業他社ではなく、お客様である。

    ①期待の高さに比べてサービスが低い場合→不満・苦情
    ②期待に見合ったサービスがなされた場合→満足
    ③期待以上のサービスがなされた場合→喜びと感動

    お客あまの期待以上のサービスを提供しなければならない。
    満足を喜びに変えて行く活動が必要である。
    「たまたま客」が「わざわざ客」になる。
    千客万来にするには、一客再来、つまりリピーターを地道に積み上げていくしかない。

    サービスの良し悪しを決めるのは、サービスを提供する側ではなく、サービスを受けるお客様。判断をするのはお客様。

    「ありがとう。この次もよろしく頼みます。」「参った!そこまでやるか!」といっていただけるかどうか。

    お客様の声を聞くことが一番。

    某メーカーの調査によれば、そのメーカーの製品に対し不満・苦情を感じた人のうち、メーカーに直接不満をぶつけて来る人はわずか6.8%。
    残りの93.2%は、何も言わない代わりに、その会社の製品は使わなくなる。

    不満や苦情を少なくしたければ、不満や苦情を活かすことが一番の近道。

    お客様が労力を払って不満・苦情を届けてくださるのは、自社に対して愛情や関心を持っておられるからに他ならない。

    新人は、知識と技能は十分ではないけれど、一生懸命に取り組む、まじめに向き合うという点において、初心を忘れてしまったベテランに勝つことができる。

    お客様の声は、現場に出ていくことによって初めて聞くことができる。

    企画が当たるか否かは、そして、誰に支持されるかは、まさにやってみないとわからない。
    やってみて初めてわかる。

    「◯◯なら、間違いないだろう」と「なら」と思ってくださるお客様の期待と信頼を裏切ることがなければ、そのお客様たちは次第に「◯◯しか利用しない」と、業者を選び、支持してくださるようになる。

    「なら」は信頼であり、「しか」は無条件の「支援・支持」なのである。

    ニーズにプラスして、ウォンツ(お客様が喜ばれるもの、感謝されるもの)をつかむことが重要と考える。
    ニーズに加えてウォンツをつかむことが、今後、サービス業で勝ち残っていく秘訣。

    リーダーに求められる3条件
    1 仕事ができること
    2 人間的魅力を持っていること
    3 心身ともに激務に耐え得る体力

    先見力や大局観
    三歩先を読み、二歩先を語り、一歩先を照らす

    情報収集力
    必要なときに必要な情報を集める。

    判断力
    あれかこれかの優先順位を決める

    決断力
    即断即決

    実行力
    スピードを上げて目標を達成する。

    検証力
    目標どおり進んでいるか調整する。

    情熱と正義感がなければリーダーとして成功しない。

    道徳や倫理と利益をバランスよく両立させることが大事なこと。
    つまり「善悪」と「損得」、「義」と「利」の両立。

    先達の近江商人がいう「客よし、我よし、世間よし」「win win win」

    リーダーシップとは、自分が望む方向へ、自分が指示したとおりに、相手の態度や行動を変容させる「影響力」である。

    社員から信頼と支持を表わす「なら・しか」を得られなければならない。

    後ろ姿を見せ、態度・行動で示すしかない。

    100点満点を目指して努力しているという姿勢が社員に伝わればいい。

    リーダーはろうそくのようなもの。周りを明るく照らすために、我が身を削らなければならない。

    「褒めて生かし、叱って育てる」

    動いてもらうには「言って聞かせる」ことによって、納得してもらう必要がある。
    人は納得して初めて「わかった。やろう!」と行動に移すことができる。

    自分の望むように動いてほしいと思うなら、こちらの意思を伝達するだけでなく、主旨を理解してもらい、納得してもらう、つまり受容してもらうことが重要。
    受容して初めて、態度や行動が変容する。

    「楽ではない人生」を「楽しく」するためにはどうすればいいか?
    自らを律して、努力し、挑戦し、道を開いていく。
    これ以外に人生を「楽しく」する方法はない。

    どんな組織でも、2割のプラスの人と6割のゼロの人と2割のマイナスの人に分かれるという「2:6:2」の組織運営論が存在する。

    問題を起こさないように、問題を発見するのが管理職の職務。
    適時適切に問題を発見できれば、その時点で問題は半分解決している。

    現場の人々に気を引き締めて作業をしてもらうには、仕事を司っている者が自ら真剣な姿を見せなければならない。

    「かきくけこ人生」
    「か」感謝であり、感動である。
    「き」希望
    「く」苦労と訓練。習慣付け。
    「け」健康
    「こ」貢献
    「オレがオレがの我を張るよりも、おかげおかげの下で暮らせ」

    「難」から逃れてしまっては事態は何も変わらない。
    「難」に真正面から向き合ってこそ、「難」と「有」が入れ替わり「有り難し」になる。

    チャンスが来たらすかさず掴まなければならない。
    シャンスを掴んだら、直ちにチャレンジすること。
    目標を掲げ、それに向けて行動を起こす。
    すると、変化が起きる。

    心が変われば、態度が変わる。
    態度が変わればm行動が変わる。
    行動が変われば、習慣が変わる。
    習慣が変われば、人格が変わる。
    人格がわかれば、運命が変わる。
    運命が変われば、人生が変わる。

    ※習慣を変えられるかどうかがポイント

    一番強いもの、一番賢いものが生き残っていくのではなく、
    環境の変化に機敏に対応したものこそが生き残る。

    朔日と今日と明日、同じことをしていてはダメなのである。

    失敗は怖れなくてもいい。怖れなければいけないのは、失敗から何も学び取らないこと。
    失敗しても何かを学び取れば、そこから意識改革が始まり、チェンジの連鎖が生まれる。

    習慣とは常に高い志を持って理想や目標をすばやく達成するために、日々情熱を傾け、一所懸命努力した結果、反復できる行動様式であり、実践行動力である。

    継続は力であり、習慣は第二の天性とも言える。

  • 良い話です。

  • 著者は、都庁交通局から、東京都地下鉄建物代表取締役を経て、はとバス代表取締役に就任。

    ・社員は経営状態に不安を感じているものの最後は大株主(東京都など)がなんとかしてくれのではないか、という親方日の丸的な安心感を持っている。
    ・総じて「まじめ」ではあるが、覇気に欠ける面が見られる。

    そうした風土の結果、累積借入金70億円という赤字企業(しかも年間に7回も借り換えをしていた)に成り下がっていた、はとバスを一年で黒字化した社長の奮闘の記録となる一冊。

    CS Customer's Satisfactionを、CD Customer's Delight(感動)に変えていくという目標設定はスティーブジョブズに通じるものもあるのではないでしょうか。

    そうした高い目標設定に1年という期限を設け(できなかったら社長を役員一同とともに降りる)、本気で追求する。その結果、自分自身が顧客となってサービスを評価するという、究極にして唯一の課題発見方法にたどり着かれたのではないかと感じました。

  • 都庁出身の社長が赤字のハトバスを立て直した事例を引き合いに、顧客第一主義、非価格競争の大切さ、トップが現場に出て、先頭に立って、改革をすすめる大切さなどを説いている。改革の過程で給与カットこそすれ、人員削減は行わなかったが、顧客重視への意識転換行動転換出来なかった社員を解雇するなど、会社が大切にしたいことを徹底する姿勢は参考になる。ただ、本だけでは分からないことが多く、はとバスに乗ってみる機会をいつか持ち、そのサービスを体感してみたい。はとバスホームページで宿泊プランなどを見て見ると、お得感いっぱいの企画が多くあることが分かる。

  •  何かの研修で紹介されていたので読んでみた。

     4年連続の赤字や70億の借入金により、倒産寸前だった「はとバス」を、一気に回復させた奇跡を起こした社長の8つの実践。それを紹介している。8つの実践とは、以下のものである。

    1 最初に目標を宣言する
    2 目標はシンプルにする
    3 朝一番で現場に行く
    4 組織を逆ピラミッドにする
    5 社内でのNGワードを決める
    6 お客さま第一主義を徹底する
    7 苦情には社長自ら万年筆で返事を書く
    8 「選択と集中」よりも「絞り込み」

     目標の宣言として「1年で黒字にならなかったら、辞める」と宣言したという。そこには、「1年でできないものは、4年経ってもできない」という信念があったから。なるほど。確かに、1年でいうリミットが、人の力を高めることは間違いない。

     さすがの社長マネージメント「人間が最終的にやる気を出すのは、「自分が必要とされている」「何かの役に立っている」という自覚を持てた時」というのは、その通りだと想う。

     「組織は逆ピラミットである」「末端は社長であり、お客様と接する現場の社員は先端」という、一般的な価値観の転換を迫る内容や、「「100-1=0」「100-0=200」 学校で習う算数ではありえない数式ですが、サービスの世界では、これが正解」(つまり、社員100人で1人でも問題があると成果
    は0、逆に何も問題がなければ成果は2倍)という斬新な内容もある。

     リーダーに求められる3条件として(1)仕事ができること、(2)人間的魅力を持っていること、(3)心身ともに激務に耐え得る体力をあげている。加えて、見識、情熱、正義を求めている。そして、ろうそくのように、自らを削り、周りを明るく照らすのだと。
     
     最後に、筆者が都庁勤務時代に経験した、興味深い内容がある。「管理者能力のうち、一般的には問題発見能力と問題解決能力の二つが考えられるが、究極的にどちらが大事か。」

     その質問に、都庁の中堅幹部の8割が「問題解決能力」と答えたという。しかし、実際求められているのは「問題発見能力」なのだ。

     起きてから対応する(問題解決能力)ではなく、起きる前に発見すること(問題発見能力)が、大切ということらしい。もっとなことである。

  • 公務員出身者らしく、そんなに奇抜な発想ではありません。
    それでもできることを堅実に行い、
    従業員の声、お客さんの声にしっかりと耳を傾ける姿は
    長く行政サービスのリーダーをしてきた宮端さんの
    経験から出ているものだと思い、頭が下がります。
    天下りと言えば、天下りなんですが

    こういう本当に見識と実力を兼ね備えていて

    結果も出す人なら文句はないのではないでしょうか。



    本も、これまたとっても読みやすくて
    宮端さんが社長時代に心がけていた8つの習慣を表題にして
    話が進んでいきます。
    最初に宣言するということや

    目標はシンプルにするいうこと

    そして当たり前ですが、「お客様第一主義」



    経営の本をのぞけば必ず出てきそうな言葉が並んでいますが

    それを実行に移せた点で宮端さんの行動は模倣ではなかったといえると

    思います。

    とっても勉強になりました。

  • 社長の現場第一主義がよい。生々しい

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