- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396614010
作品紹介・あらすじ
「行列のできる法律相談所」「超タイムショック」「ボクらの時代」「生まれる。」「フリーター、家を買う。」などなど、ヒット番組を支える"調べる力"を初公開。
感想・レビュー・書評
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テレビ番組リサーチャー・喜多あおいさんが、ご自身のワークスキルを書かれた本。
(テレビ番組リサーチャーとは、番組制作のために、さまざまな情報を集めたり、企画の裏付け資料を集めて分析したり…という仕事)
どんなふうに情報を集め、分類し、そして人に見せる形にするのか。
情報収集の注意点だけではなく、企画書や報告書、レジュメなどにまとめる際に気をつけるべきところまでが書かれています。
インターネットでの情報収集を否定しているわけではなく、ネット書店やインターネット検索のコツなども書かれているほか、第3章「集めた資料を『情報』に変える」では、キャッチコピーやプレゼンの方法にも触れられています。
情報に対する自分のアンテナを磨きたいと思っている人、プレゼンや講演、報告書など、誰かに情報を伝える機会がある方にはおススメです。 -
テレビ番組に必要な情報を調べる職業「リサーチャー」の著者による、情報の調べ方と活用法の本。
リサーチャーという職業は「テレビリサーチャーという仕事」[ https://booklog.jp/item/1/4787234757 ]で知った。本書は職業紹介ではなくノウハウの本。
2011年の刊行だが、考え方そのものは古びていない。なお同内容を2018年に改題した本[ https://booklog.jp/item/1/4396317417 ]も出ている。
調査の最初に、そのテーマに関するすべてのキーワードをピックアップして、脳内に地図を描く。そのために事典・辞書類や公式ウェブサイトを当たる。
情報ソースは「書籍→新聞→雑誌→インターネット→対人取材」の順。書籍はタイトルを大量に眺めることで切り口や著者情報を得る(もちろん読む)。新聞で即時性のある情報を得る。雑誌は読者層ごとに分かれているので、専門情報を得るのに有効。
インターネット検索では、欲しい情報が載っていそうな記事をイメージして、そこに使われていそうなキーワードを入れる。
このへんまでは図書館系の調査テクニックとも共通するが、対人取材がソースに入ってくるという点は図書館系との違い。最初に相手の情報レベルを測るため自分が分かる事柄の質問を投げる、相手のスタンスを把握する、具体的な質問をするといったテクニックが紹介される。
また、学術系、図書館系の調べ方本とまた違うのは、得た情報が最終的にどう活用されるか、どう受け止められるかという視点が強くある点だ。
番組のための情報収集なのでクライアントのニーズ、その向こうにある視聴者のニーズを把握する(p26)。またプロの三原則(p43)として、(1)出典明記、(2)複数ソース調査に次いで(3)アフターイメージ=「情報が自分の手元を離れた後、ひとり歩きしたときに、どんなふうな受け止められ方をするのかを考える(p47)」を挙げている。
また3章では集めた情報をクライアントに提示する際の、情報の整理やキャッチ―な見せ方といったポイントが語られる。5w1H、キャッチコピー、Yes/Noや結論からの報告、読むのではなく「見て」理解できるドキュメントなど。 -
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世の中にはたくさんの情報源がありますが、私が最初に頼るの す。書籍は、包括的な情報が載っており、さらに著者という発信者が明記さ れています。そして何よりも有料であることが重要です。無料の情報は受け 手にとっても手軽ですが、発信側にとっても手軽なのです。
著者プロフィールからも、たくさんのヒントを得ることができます。たと えば、著者が大学教授だとしたら、所属している学部、学科、研究内容はす べてヒントでありキーワードになります。そのあたりもとりこぼしのないよ う目を通しておきましょう。 -
●一分野マスター読書「情報収集・活用」10冊目。これまで読んだ分野本と同様の内容が多かった。他の本と重なる箇所が情報収集・活用に大事なポイントなのだろうと感じた。
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文化放送
「村上信五くんと経済クン」
ゲスト 喜多 あおい さん
(2022年8月20日放送)
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/65498 -
2021年10月期展示本です。
最新の所在はOPACを確認してください。
TEA-OPACへのリンクはこちら↓
https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00497757 -
テレビ番組リサーチャー(テレビ番組のために情報を収集し提供する仕事をする人)による,情報術の指南書。
どのように戦略を立てて情報を収集し分類し提供するか,一連の流れに沿って教えてくれる。
著者は,実際の調査を始める前に戦略を立て,情報地図を描くことが大切だと説く。出典明記と原典主義は当然として,裏取りのための複数ソース主義は新鮮な情報だった。
リサーチの基本は「網羅」と「分類」だという。網羅のための基本ソースは,書籍,新聞,雑誌,インターネット,対人取材の五つであり,この順序で調べることが大切だそうだ。
今はちょっとでも分からないことがあるとすぐにインターネットで検索するのが当たり前のご時世だが,他のソースも活用すべきことに気付かされた。 -
情報の集め方、扱い方、伝え方や見せ方について網羅的に書いてあり、ビジネスマンは非常に有益な内容です。
現代はネットで済ます部分が多くなりがちなので、原点回帰出来る一冊です