- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396614720
感想・レビュー・書評
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右派のジャーナリスト佐波優子による「愛国的な女子」のルポルタージュ
著者が取材対象と同じ立ち位置の人だけに、類書に比べて多くの取材対象にインタビューできていて、なおかつ対象者のエモーショナルな部分に触れたインタビューができている。
取材対象は、日本という国や、戦没者たちが、左翼・マスコミ・中韓に貶められているという気付きを得て、不当な非難に対抗したいという素朴な思いから愛国的な街宣活動などをしている、と主張する。
その憤る気持ちは伝わってくる。
その半面、著者は取材対象に批判的に切り込むことができないので、彼女らが政治や歴史について学ばずに、労力を一方的な主張に振り向けてしまう、そのいびつさの理由を知ることができなかった。
日本に奴隷制は存在しなかったとか、2600年以上歴史が続いているとか、日本史のごくさわりの部分で否定されそうな、ひどく無茶な理屈を信じ、またそれを訂正してもらえずに革新勢力に反論しているのはなぜなのか、気になる。
著者の個人的なエピソード(渡辺プロダクションに所属していてアイドルの卵だったり、新聞奨学生として苦学して自活したり)に紙幅を割きすぎていて、これはちょっと必要がないんじゃないかなと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
筆者の主張をソフトに受け取った。
わたしが小・中学生の頃の、
教師による『日の丸・君が代のイミを知って否定しろ』的な教育(ちなみに公立校)には違和感を感じていたので、
スポーツの日本代表などを素直に応援できることができるようになった今をよかったと思っている。
ただ、違う考え方の人を否定したりぶつかる気はないので、この思いは自分の中にしまってます。