やりたいことがさくっと実現する インバスケット的「根回し」仕事術

著者 :
  • 祥伝社
3.25
  • (4)
  • (8)
  • (15)
  • (2)
  • (3)
本棚登録 : 130
感想 : 18
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396614966

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 根回しが不足していると強く指摘されたので購入。正当な理由があれば、根回しなんて不要と考えていたが、考えを改めた。どう言った根回しが効果的かを、いろいろな状況を紹介しながら説明している。寝忘れを忘れそうになったら読み直したい。

  • 根回しという言葉はネガティブに捕らわれがちですが、仕事を効率的に進める重要な要素です。大事なのは結果でしかない。「根回しをすることを悪」とする人は結果ではなく経過を大切にする大悪人!

    ・根回しは結果を出すための調整手段
    ・敵を潰すのではなく敵を味方につけることが根回しの本質
    ┗そう考えることでお互いのメリットを見つけられるようになる
    ・嘘をつかず、真剣に、相手の立場にたつことが根回しの基本
    ・キーパーソン2割を把握して根回し。あとは味方の数が多ければ成立する

  • インバスケット・コンサルタントの著者による、根回しの本。根回しというと一般にネガティブなイメージが強いが、本書では成果を上げるための調整プロセスとして取り上げている。

    【根回しの基本5原則】
    1.相手との信頼関係を作る
    2.誠実に行なう
    3.目的を明確に持つ
    4.敵を潰すのではなく味方にする
    5.手法を使い分ける

    本書の理論でいくと、事前の報・連・相などはほとんどが「根回し」と呼べてしまうように感じる。実際にどう呼ぶかはともかく、実に様々な種類の根回しがあるものだと感心した。(chapter.3のストーリーは途中で落ちが読めてしまう、安っぽい物語だったが……。)

  • 「インバスケット」の鳥原氏の本。読み続けさせる工夫として、根回しコンサルタントとその顧客(のちにコンサルタントを引き継ぐ)のストーリーを軸に展開される。インバスケットそのものはあまり関係なく、根回しに特化した内容。ただその根回しもとりたてて新しいものではなく、当たり前のことがほとんどであった。ただ、あらためて重要なことであると認識させられた。

  • ・根回しの究極の目的は味方をいかに増やすか
    ・緊急ではないが大事な仕事に目配りして障害が起きないようにしておく。これが根回しの原則。
    ・突然相手に衝撃を与えるのではなく、衝撃の緩和剤として、一報、途中経過報告、今起きている事態を周囲に知らせるは大事なのです。
    ・広域にわたる根回しをする際には、リストを作って確実に行う。
    ・根回しでも、相手へのメリットを強調するのは大事なポイント。
    ・説得には大きく3つの側面がある。功利的、規律的、情緒的。人にはそれぞれ動くボタンがある。
    ・大きな失敗をしてしまったことに対してではなく、大きな失敗によって相手に与えた影響についてお詫びをする。

    根回しは自分のやりたいことを実現するための武器の1つ。

  • ★5
    Kindle

  • 根回しとは策略のようで印象良くなかったが
    その定義づけを新たに理解することで印象が変わった。
    特に「思いやり行動である」の定義は新鮮だった。

    [more]

    - 根回し
    - もともと園芸用語。移し替える前に長い根を切断し新しい根を生やす。
    - 自分の考え方を相手に理解して貰う行動
    - 相手を辱めたり苦しめない「思いやり行動」
    - 依頼をするときは
    - 嘘が無い事
    - まじめ、真剣である
    - 相手の立場に立つことができる
    - 説得
    - 何を目的としているのかを明確にしておくこと
    - そうでないと相手に説得されてしまう。
    - 「お、俺のことわかっているな」と思わせて初めて同じ土俵。
    - 相手が話しを聞く人に代理で依頼。
    - FABE法: 下記の順番に説明する
    - Feature 特徴
    - Advantage 優位性
    - Benefit 顧客にとっての利益
    - Evidence 裏付け
    - 同情を乞うことで相手と同じ立場になることも。
    - 結論に至るまでのストーリーを伝える。
    - 直前にもう一度念押し確認する。
    - まず絶対出来ると自分を信じる。
    - 報告
    - トラブルの時はまず一報。
    - 突然悪い要件を切り出さず前打ち的表現。「報告しにくいのですが、、、」
    - 根回しは衝撃の緩和剤
    - キーパーソン
    - 新しい職場では、「困ったことがあれば誰に聞けばいいですか?」
    で複数の方が教えてくれる方がキーパーソン
    - 上司を使う
    - 上司から動くように根回し。
    - うまくいったときの手柄は上司のものになるように。
    - 部下を使う
    - 一番恐ろしいのは部下が上司の意図を妄想し始めること。
    - 考えは共有しておく。
    - 会議の前に根回し。会議は意見を聞く場では無く、確認する場。
    - 調整:利害関係者が誰かを捉える。協力取り付けや説得する行動。
    - トラブルの前に行うのは根回し。後に行うのは調整。

  • 根回しといってしまうと身もふたもないが、要は細かな配慮、心遣い、先回りってこと。

  • <メモ>
    ・根回し=利害関係者が誰かを捉え、あらかじめ協力を取り付けたり、説得、納得してもらう行動。
    ・根回しの目的は、「味方をいかに増やすか」ということ。
    ・緊急ではないが大事な仕事について障害が起きないように根回ししておく。

    ・根回しの前に信頼関係を築くこと。
    ・相手の立場に立ち、相手ならどう思うか、事情を考えて話をすること。時間を取ってもらうことに感謝すること。
    ・一斉でなく個別連絡し、真剣さを伝えること。
    ・明確な目的をもって根回しすること。他者の意見とギャップが多く出ないよう、最初から詳細は決めない。
    ・目的が明確になったら根回しの目標を決める。できれば数値が望ましい。

    ・衝突回避のため、事前に相手の考え方、仕事の進め方、価値観などを捉えること。
    ・根回しの順番は、キーパーソン、利害関係者、重要度と緊急度で判断する。誰が不利益を被るかを考える。
    ・衝撃の緩和剤として「一報」を入れる。「実は…」「報告しにくいのですが…」など前打ち的表現を使う。被害拡大防止のため、事態を周囲に言っておく。
    ・直接ダメなら仲のいい人に根回ししてもらう。
    ・決裁者=キーパーソンとは限らない。
    ・休むときは十分な周知と引き継ぎを。
    ・自分が休む前に、問合せがきそうな要件は相手に投げない。
    ・相手の事情を知っていることを告げてお願いする。妥協策を図る。
    ・上からの情報伝達に加え、横のネットワークも使う。
    ・相手と同じ土俵に立つため、相手を知っておく。「社長」などの権威や、「会社の方針」「お客様のため」などの大義名分を使う。
    ・苦手な相手の根回し
     1.相手が話を聞く相手に根回しを依頼する
     2.個別ではなく全員に一斉に根回しする
       事前に概要とお願いの意図を周知する
     3.味方を増やし相手を孤立させ受け入れさせる
       自分に反対させず、感謝のフォローを入れる
    ・自分と相手の事情を共有すること。×阿吽の呼吸
     相手の仕組み、勘所を知ること。
    ・「相手へのメリット」を強調する。
    ・FABEの技法(相手を説得させる)
     Feature(特徴)、Advantage(優位性)、Benefit(顧客にとっての利益)、Evidence(裏付けとなる証拠)
    ・会議の進行役に根回し。アジェンダ、資料の用意。
    ・上司を上手く活用。「課長が出ていただいた方が説得力があります」
    ・説得方法→利害、人間関係、規律やモラル、感情。
    ・自分の状態を周りに知らせる。メモ、予定の共有、資料の見える化
    ・チーム統制のため、リーダーは自分の判断を「伝える」ではなく「納得」させる。
     直接話す機会を設け、役割、期待していること理解させる。その上で、意見を聞く、「チームのために必要」などの大義名分を通す、目的ではなく手段を謝る、理念や考えを共有する、問いかけることで次の行動を察知させる
    ・お詫びは自分目線でなく、相手に与えた影響をお詫びする。
    ・根回しで大事なのは結論に至るまでの経緯、今後どうしたいかを伝えること。また、何をお願いしたいのかを伝えること。
    ・リスクを察知し専門家に根回しする。
     自分の考えと比較する時、問題点が見当たらない時も専門家の視点で相談する。
    ・影響力があり、自分との関係が低い相手にいかに反対されないようにするかがポイント。
    ・根回しをしないために、実績を上げる、信頼を得て周りから依存される。相手より優位に立つ。

  • 正論は通る?
    正論だからといって、必ず通るわけではない。立場の異なる人間からすると異論になるから。

    根回しは仕事ができない奴がすること?
    違う。成果を上げている人ほど根回しをしている。

    根回しの究極の目的は?
    味方をいかに増やすか。

    味方を作るという行動は上位職になるほど、難しい?
    Yes。利害関係の範囲が広くなる。個人から組織になる。部署外への根回しの比率が高くなる。根回し力がレベルアップして、「政治力」が必要になってくる。

    根回しは緊急時にすればいい?
    No。緊急ではないが大事な仕事に目配りして障害が起きないようにしておくことが、根回しの原則。

    信頼関係構築を喩えると?
    信頼は貯金箱に喩えることができる。
    貯金箱はほんのちょっとを積み重ねることで、大きな金額になる。信頼もほんのちょっとの積み重ねで太いものを築くことができる。
    しかし、異なる点がある。貯金箱は何もしなければ増減ないが、信頼は何もしないと減っていく。また、信頼を裏切る行為をすると、一気にマイナスになる。信頼は、通常通りにすれば溜まっていくもの。プラスαを付けることで、加速度がつく。プラスαとは、日ごろ話すことのない他部署の人と言葉を交わす、報告期限を1日早くクリアする。途中報告を1回多く入れるなど。

    根回しに必要な3つの誠実さとは?
    1.嘘が無い
    2.まじめ、真剣である
    3.相手の立場に立つことができる

    やってはいけない根回しとは?
    敵を潰すための根回し。つまり、嫉妬や妬み、利己主義などに根回しを使うこと。

    緊急事態が発生した時は?
    上司に一報を入れる。それが異常が起きていることを知らせる根回しになる。一報を入れるとは、詳細なものでなくていいから、今起きている事実を速報で伝える行動。

    悪い報告をする時のテクニックは?
    悪い用件を切り出す前に、前打ち的な表現を加える。
    「報告しにくいのですが、・・・・」
    このように言うと、相手も悪い用件を聞く態勢に入る。

    努力する方向が間違っていたら成果は上がらない。
    根回しは目標を達成するために、その前に存在する障害を取り除くという行動。直接のアプローチがダメなら間接的なアプローチに変える必要がある。

    新任で新しい職場に所属した時、キーパーソンが誰なのかを把握するためにはどうする?
    「困ったことがあれば誰に聞けばいいですか?」と尋ねて複数の方が教えてくれる方がキーパーソン。

    自分の休みの時間が奪われる原因は?
    自分が休む根回しができていないから。
    「休日なのでその日は休む」と周囲に知らせておくことが、休日をゆっくりとるための根回し。併せて、休日に自分がいなくても対応できるような態勢を作ることも重要。例えば、今抱えている案件を事前に同僚と共有しておくなど。つまり、しっかりと引き継ぎをしておくこと。
    また、メールや電話で相手に仕事を投げるタイミングを計算する。休日の前日に投げると、翌日に質問が来る可能性があるので、そのような日は避ける。
    さらに、メールの署名欄に定休日を書いておくことで、定休日に問い合わせをしてくる人が減る。

    相手には相手の事情があることを察する。
    相手の事情を考慮できていないと、せっかくの根回しも台無しになる。例えば、上司への根回しは、一緒にトイレに行くタイミングに行うなど。

    一言加えるだけで相手は少し変化する
    「週末で忙しいのは分かっているのだが」という一言をメールの文面に加えるだけで、依頼できる確率が上がる。

    相手が広範囲の場合は横の根回しを使う
    トップに伝えて情報を降ろすように頼んでも、コミュニケーション能力が弱い上司や指導力のない上司だと情報が下りない可能性がある。そこで、横の根回しを行う。
    周りを巻き込む根回し。「私もみんなに説明するけど、あなたも会った人に説明してくれない?」

    トラの威をかる
    相手に根回しができる土俵に立てないと、根回しをすることができない。同じ土俵に立つには?
    ①相手と同じ土俵に立てる権威を活用する
    「社長からこのような指示を受けています」
    ②大義名分を活用する
    「当社はお客様のために最善を尽くすのが使命ではないでしょうか。」

    根回しの目的
    相手の衝撃を和らげる

    直接的な根回しが通用しない人に対する間接的な根回しのポイントは?
    ①相手が話を聞く人に根回しを依頼する
    ②個別ではなく全員に一斉に根回しをする
    ③味方を増やし相手を孤立させ受け入れさせる

    根回しの基本は2人称。相手のメリットを強調する。
    自分へのメリットを強調すると、相手を説得することができない。

    p194まで読んだ

全18件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1972年生まれ。大学卒業後、大手スーパーのダイエーに入社し、販売部門や企画部門を経験し、10店舗を統括する店舗指導員(スーパーバイザー)として店長の指導や問題解決業務に従事する。管理職昇進試験時にインバスケットに出会い、研究・トレーニングを開始。その経験を活かしてインバスケット研究所を設立。企業のリーダー研修などのためのインバスケット教材開発と導入をサポートする、日本で唯一のインバスケット・コンサルタントとして活動中。大企業の管理職研修など、2万人以上のリーダー育成を支援してきた。著書は『究極の判断力を身につけるインバスケット思考』(WAVE出版)、『マンガでやさしくわかるインバスケット思考』(日本能率協会マネジメントセンター)など54タイトル、累計85万部に達する。

「2023年 『上司との悩みを成長に変える賢い方法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鳥原隆志の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×