- Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396615277
感想・レビュー・書評
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自分がなぜ世界史を学びたかったのか、この本を読んではっきりしました。国際政治を理解したかったんだ!とあらためて思いました。結局、世界各国それぞれの思惑を理解しないと国際関係のニュースは理解できないし、世界史の近代以降もわけわからないことになりますよね。地政学の視点はどうしても必要になるし、地政学を知るには世界史の知識は必須。
やっぱ世界史学ぶべしですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
素晴らしい本。だがまだ自分の知識が足りず、完全には理解できず…。まだまだ勉強が必要です
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20160402-20160415
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期待外れ、未明の学問といえ纏まりなく奔放すぎ
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腑に落ちて胸がすく世界史。俯瞰で考える帝王学の一部として、ボードゲームのように国家の思考を読み解く地政学。年表丸暗記ではなく、ミステリ用語で言えばフーダニットからホワイダニットへ。何が起きたのか、ではなく何故起きたのか、を解説されるのは実に刺激的。
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広く浅くで入門書としてはよかったです。私は地政学に興味を持ったので読んでみましたが、結構世界史的に知ってることが多かったので、薄味に感じました。
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「世界史で学べ」とありますが、歴史の部分だけでなくここ数年の話題も記載されているのが気に入りました。読了後、国際ニュースに対する理解度が深まった気がします。
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・日韓関係とトルコギリシア関係は同じ
トルコは米国から援助を受けて、ソ連の脅威から地中海を守る防波堤、日本がソ連・中国の脅威から西太平洋を守る防波堤だったのと同じ。キプロス紛争はNATO内部の紛争、キプロスを竹島、ギリシアを韓国、トルコを日本、ロシアを中国と考えればよく分かる。
伝統回帰・イスラム復興のエルドアン政権は10年を超える長期政権。「日本を取り戻す」とした安倍政権はどうか。 -
斜め読み(立ち読み)。
世界史専攻だったからこういうものをふと手に取ってしまう。地理的な特徴を踏まえて歴史や民族性を再確認できる。国の行動に因果関係が見いだせる・・気がする。 -
この後、読もうとしている『地政学の逆襲』の予備知識にと思って手にとったが、地理の問題意識よりは、歴史を通じた国際情勢の概説が主になっている印象。
ただ著者が予備校の講師ということもあり、深すぎず浅すぎず、幅広いトピックを実に手際よく書き分けられていて面白い。
伝統的なランドパワー国家は、急にはシーパワー国家にはなれないことは歴史が証明している。日露戦争後のドイツがそうだったように、中国も、無謀な海洋進出が周辺国の警戒心を生み、かえって包囲の鎖を固く結ばせる結果になるだろうと著者は予測する。
主に共和党の支持者が多いアメリカの右派勢力も、その内実は開拓者精神の流れをくむ究極の自由主義者リバタリアンと、同性婚や妊娠中絶に反対する宗教右派とに分かれ、対立しあっていることなど、簡潔だが目端の効いた指摘が多い。
実に皮肉な話だが、歴史は「意図せざる結果」の連続である。
アメリカにとって、NAFTAのような自由貿易の推進は自国を富ませ強くするはずなのに、皮肉にもコカインのさらなる流入やヒスパニック移民の急増を引き起こし、治安だけでなく社会の根幹さえ変えようとしている。
また中国において朝貢貿易は、中華皇帝の威信を高め、周辺国を含めた世界の安定をもたらすはずが、その莫大な下賜品によって、略奪者を引き寄せ、財政赤字を膨らませ、やがて崩壊するという負のシステムだったいう。
征服者に反発するかと思えば、過剰反応して一転恭順の態度を示す国として朝鮮を上げているが、同じことは日清戦争後の中国や大戦後の日本にも言えることなので、地理の問題とは切り離して考えるべきだろう。