FINE DAYS―恋愛小説

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 1574
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  • Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396632229

感想・レビュー・書評

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  • 人を呪う力のある女の子、死ぬ前にかつての恋人を探してほしいと頼む父、中古家具のランプシェードにまつわる物語を話して聞かせる店の老婆…4つの短編集。
    本多さんの書く物語には度々病院が登場する。病院はまるで人生の縮図のようだな、と思う。生まれてくる者、死にゆく者、人生の途中でつまづいて病院の世話に自らなりに来る者、障害を克服していく者、ずっと高い壁につきあたったまま苦しんでいる者…
    世の中には色んな人がいて、自分の個性が重荷になる人もいれば、胸を張って生きていける人もいる。他人にどう言われようが、結局自分のことは自分で解決するしかない。

  •   短編集。書き下ろしの「シェード」がとてもよかった。 
     おとぎ話のようなゆったりとした不思議な雰囲気をまとっている。
     売れてしまったランプシェード。他のものを探してみようかと店に入ると
    店の老婆は紅茶を淹れながらある話をはじめる。
     最後にわかるその話の意味。「アフターサービス」の意味。
     そのつながりがぞくぞくするぐらい素敵だった。
     
     

  • 本多孝好にはまったきっかけ。
    何度も何度も読むたびに違った感じかたをする一冊

  • ファンタジーホラー??
    「眠りのための・・」
    と「シェード」が好きです
    皆共感できる気がする

  • 全ての作品が良かった。
    FINE DAYSは登場人物の一人ひとりが個性的であった。救われない話ではあるが…
    眠りのための暖かい場所は怖さで震えた。
    シェードはお伽話と現実がオーバーラップする意外な話だった。

  • どの短編もファンタジーのようなSFのようなミステリーのような恋愛もののような…
    ラストの『シェード』を読み終わると、なんだか千夜一夜物語の一部を読んだような気持ちになった。
    少し怖くほんのり余韻が残る短編たちは、寝苦しい夏の夜のお供にちょうど良かったかも。

  • 2016.6.16-39
    表作 FINE DAYS、イエスタデイズ、眠りのための暖かな場所、シェード。
    癌で余命幾許もない父から請われ結婚前の恋人を探して昔の父に会うイエスタデイズ&骨董品店で聞くランプシェードの作者に纏わる昔話を聞く青年の話シェードが暖かく読後感が良い。

  • 再読。「眠りのための暖かな場所」が好きでこの話だけよく読んでいる。主人公の話し方、ちょっとずつ怖くなる話の展開、宣戦布告するラストが好き。

  • 「シェード」
    (光・日光が物体にさえぎられてできる,暗い)陰,日陰

    光を灯せば、陰はできる。

    だけど、僕は光を灯す。それが、呆れる程にか弱く、頼りない火だとしても。ささやかな風にも揺らいでしまうその小さな光を本当に守り続けることができるだろうか。たった一つの光から生まれる無限の闇に怯えず、それを照らす光に目を向け続ける事ができるだろうか。

    ただ、やってみようと思う。僕の持ちうるすべての力を使って。

    迷いながらも人を愛するってことはこういうことなのかもしれない。

  • とにかく本多さんの言いまわしが好き!

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著者プロフィール

1971年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。1994年「眠りの海」で小説推理新人賞を受賞。‘99年、『MISSING』で単行本デビュー、「このミステリーがすごい! 2000年版」でトップ10入りするなど高く評価され、脚光を浴びる。以後、恋愛、青春小説を超えた新しい静謐なエンターテインメント作品を上梓、常に読者の圧倒的支持を得ている。その他の作品に『正義のミカタ』『MOMENT』『WILL』『魔術師の視線』『君の隣に』など。『dele』では原案と脚本を担当し、山田孝之と菅田将暉主演でドラマ化された。

「2021年 『チェーン・ポイズン <新装版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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