風魔 上

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 75
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (509ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396632595

感想・レビュー・書評

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  • 大作の「風魔」主人公は北条家に使える風魔の忍びの頭領の風魔の小太郎を中心にストーリー展開していくのだが、発想が面白い!

    特に街道一の弓取りと称された徳川家康の謀略振りを表現するのがなんともいえない。簡単に言えば武将と言うよりも知将に人間像を変えてしまっていた。家康が豊臣を滅ぼすまでの過程の細かさときたら読んでいて舌を巻くほどに面白い!この感覚は今までの時代小説にはないものだと思う!

  • 北条氏100年を陰で支え続けた天下一の忍び衆、風魔一族の風間小太郎を中心に展開する痛快時代小説。
    時代は、北条氏に対する豊臣、徳川の小田原攻めから、関ヶ原、徳川幕府成立までを描く。
    暗躍する忍びの闘いをリアルに描きながらも、風間小太郎は常に爽快であり、惹きつけられる。

  • 小太郎の並みはずれた忍びとしての能力と巨体、なんともかわいげのある性格が魅力。
    いろんな出自の忍者がいっぱい出てきて誰が誰だか途中混乱したけど、ストーリーがおもしろくてぐいぐい引き込まれた。下巻も楽しみ。

  • 売らない。また読むから。

    忍者小説なのになぜこんなに爽やかなんだ!!

  • 北条家に仕えた風魔小太郎の物語。徳川よりの物語では、よく悪として描かれるが、この小太郎はかなり格好良く描かれている。物語としてテンポが良く、楽しめる作品。
    私は隆慶一郎が好きだが、その作風とにている。
    ただ、若干キャラクターの性格にブレが生じるのが残念だが、好きな本の部類。

  • 北条家に使えた風魔一族の風間小太郎.身の丈七尺をこえる大男.身に寸鉄をも帯びず武器はその巨大な肉体.群雄割拠の中小太郎に立ち向かう甲賀、伊賀のそれぞれ一癖も二癖もある忍者たち.その中を小太郎は風のようにさわやかに駆け抜けていく.と言いたいところだが秀吉の小田原攻めの時敵に捕まって手も足も出せなかったって言うのはどういうこと?

  • 秀吉の北条攻めの辺りは好きなところなので、楽しみにしていたのですが、案外風魔の小太郎の活躍カ所が少なかったようで、残念!いろいろな人物が登場し、これって事実?と思いつつも面白い。小太郎の茫洋とした処世が、この戦国時代にいかに希有なことか、この本の魅力はそれにつきます。

  • 風魔は萌キャラ

  • 本当に『長編』時代小説。
    ずしっと重い本ですが、通勤時を使って読破。

    風魔小太郎が主人公のお話。
    やはり私の中の小太郎像と違うので、最初は違和感を感じました。
    でも違和感は最初だけで、後はグングンと読み進む。
    続きが気になって、通勤時だけでなくお昼休みにも読んでました。

  • 風魔の小太郎が主人公の長編小説です。
    忍と忍のテロ活動、みたいな小説。徳川家康VS風魔小太郎です。
    私は北条兄弟の出番を期待して読んだくちなので、あんなに早く小田原攻めが終わってしまう(上巻の三分の一くらい)と物足りない感がありました。
    しかも、小太郎…小田原攻め時は捕らえられてて活躍してないし…。
    例によって、例の如く、氏政兄が愚鈍(というよりプライドだ高いだけで実行力がない)に書かれていました。
    氏邦兄はなんか、好青年的なポジションで物語後半でも、名前だけでも出てきてました。いい感じに書かれてましたね。
    なんか、北条と風魔の深い絆的な関係を期待してたので、あまりのドライさに、「そうだよね…そんなもんだよね…」と自分を慰めて読んでました。
    最初から(ラストまで)登場していた小太郎の唯一の主である『氏姫』が、けっこう可愛らしくて好きでしたが、最終的にあんな別れになるのなら、もっとドラマティックな演出が欲しかったです。むしろ、小太郎とくっついて欲しかったぁ!!!!!
    小田原攻めも「え?」と思う間に終わったが、関ヶ原はもっと酷かった。
    あったか、なかった、判んないくらいの小さな扱い。
    関ヶ原の後に、ちょこっとだけ景勝様が登場なされたのが、マジ嬉しかった。
    しかも、家康の使者に「この首、差し上げよう」って潔くて凜としてました。まぁその使者が「景勝様の首などもらったら、上杉衆が全滅覚悟で挙兵するので、やめてください(←こんな感じのことを言う)」と反対に恐縮するのですが、景勝の隣に控えてい兼続が心の中で(もし首を差し出せと言ったら、使者の首を刎ねて、その首を家康に送ってやる)と黒い事を考えているのに笑った。
    その後、景勝は死ぬより辛い目にあい、その時、小太郎に「死に時を逸すると、辱めをうけることになる」と言われちゃうんですが、肩を震わせて泣く景勝様に萌えを感じました!!!
    それにしても、関ヶ原で西軍が負けた時に自害したらこんな悲劇は起きなかったと、そう小太郎は景勝に言いたかったんだろうけど、小太郎はどうしてあの場に登場したのか?私にはわかりません。そんな伏線的なこと無かったのになぁ…?う〜ん。まぁ、景勝様が可愛かったからいいです。
    あと、上巻に蒲生氏郷がちょこっとだけ登場してました。レオン大好きです★

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著者プロフィール

1955年静岡県生まれ。日本大学芸術学部卒業後、手塚プロ勤務を経て執筆活動に。95年、『剣豪将軍義輝』で、一躍脚光を浴びる。おもな代表作は『海王』『ふたり道三』『夏雲あがれ』『家康、死す』『風魔』『陣借り平助』など。『乱丸』で2015年第4回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。近著に『天離り果つる国』がある。

「2023年 『義輝異聞 将軍の星 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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