臥竜の天 上

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396632892

感想・レビュー・書評

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  • 今までなんとなく、その一見チャラついたメジャーなイメージだったり、他の作品で読むずる賢いイメージから読むのを避けてきた伊達正宗モノだけど、安定の火坂節ってことで読んでみることにした。一見卑怯な行動も、善人・悪人という基準を超えて、天下を目指す戦国武将としての行動と見れば納得行く部分もあるが、結果が伴っていないのは、いかんともしがたく、なんだか話が言い訳くさくなり、物足りない。

  • 壮大な歴史物。

  • 伊達政宗の話。
    初、火坂さんの長編ですが、
    面白くてついつい読み続けてしまいます。

    奥羽統一を目指していた政宗。
    秀吉の全国統一速度に間に合わず、秀吉に頭を下げる苦渋の選択。
    秀吉、家康などの器量を知り、全国を知り、視野が広がる。
    上巻は、朝鮮出兵まで。
    下巻は、秀吉死去、家康進出となっていくのかな。楽しみ。

  • 織田信長が本能寺の変で明智光秀に倒された後に豊臣秀吉が全国統一を進めているときに奥州で野心を持っていた伊達政宗の活躍を述べた本です。

    日本史の歴史の授業では、奥州にどのような大名がいたかもあまり詳しくやらないので、名前しか知らなかった大名が実は名門であったこと等、初めて知ったことも多かったです。
    以下が気づいたポイントです。

    ・1584年(天正12年)の秋に、伊達政宗は父輝宗から家督を譲られて、出羽米沢城主となった19歳の青年武将である(p8)

    ・ひとつの物事をつらぬく意志の強さも大事だが、危機にさいして機敏に頭を切り替える柔軟さを持つもの、大将たる者の条件である(p75)

    ・会津の名門、葦名家を破ったことで、家督相続5年にして、総石高150万石(奥州54郡、出羽12郡の中の半分近い30余郡)を手に入れた(p175)

    ・豊臣秀吉の小田原(北条)攻めは、東海道勢:17万、信濃路勢:3.5万、水軍:1.4万、秀吉本隊:3.5万の合計25.4万、北条は、相模・伊豆・武蔵・上総・安房・上野等の285万石から7万人を動員した(p197)

    ・1587年の奥州仕置きにより、伊達政宗は、米沢・伊達・信夫地方の70万石となった、本拠会津黒川城から、米沢城へ戻ることも命令された(p247)

    ・豊臣秀吉は、大名達の連合体の上に豊臣家が立つ地方分権をめざし、この考え方は徳川家康に引き継がれた、これに対して石田三成らの奉行は中央集権を目指した(p251)

    ・北条氏が滅んだのち、徳川家康は従来の三河、遠江、駿河、甲斐、信濃の南半分の130万石に代わり、伊豆、相模、武蔵、上野、上総、下総の242万石となった(p263)

    ・奥州平定により、伊達家の所領は合計61万石となった(p375)

    ・蒲生氏郷の72.4万石(検地により92万石)は、徳川家康、毛利輝元(112万石)についで3位(p376)

  • 戦国時代奥州の英雄"伊達政宗"の生涯を描く上巻で独眼となった幼児期から秀吉の天下統一後の朝鮮出兵に参加した20代迄の生き様を描く、今なお天下取りの意欲を忘れずチャンスを狙いながら葛藤しながら時代を生きる姿が眩しい。

  • 「天地人」の火坂雅志による独眼竜、伊達政宗の生涯。普段一般書はあまり買わないんですが文庫化が待ちきれなくて発売直後に買いました。上巻ではとにかく若く活き猛々しい政宗が遠く奥州の地から虎視眈々と天下を狙う姿が描かれていて、高揚した。しかし一転、秀吉が天下を取ったことによる宮仕えや朝鮮出兵で望まぬ戦さをせねばならないやりきれなさが後からじわじわ効いてきてああ切ないなぁと。世が世なら天下を統べるだけの実力があった人なのに、そうはならない辺りが…歴史の非情さとでも言いましょうか。
    タイトルにもなっている「臥竜梅」、いつか瑞巌寺に見に行きたいなぁ…。

  • 故郷の英雄・伊達政宗の本。
    天地人を読み終えた後に読んだので、上杉家(直江兼続)との奥州をめぐる争いが面白かった。
    この好対照の両雄が、同じ時代に、国境を隣に接していたという事実に胸が躍ります(笑)

  • 天地人の後に読みました。
    直江に対して政宗が真反対の性格というか、位置にいるので逆にここまで大胆で荒々しい政宗もアリかな、と開き直って読みました。
    天地人に物足りなさを感じていたので、不思議と嫌いじゃなかったです。

  • 天地人の人の本です。
    中々でした。
    山岡さんの正宗様読んだら、意外とわかりやすいかと・・。

  • 伊達政宗を描いた作品。
    ちょうど直江兼続と同時代の人物であるから、
    「天地人」と併せて読むと、この時代の福島〜宮城あたりの
    勢力争いが双方の視点から理解することができるかもしれない。

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著者プロフィール

作家

「2017年 『左近(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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