百瀬、こっちを向いて。

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 1809
感想 : 413
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396632977

感想・レビュー・書評

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  • もー凄くキュっとなった!

    キャベツ畑・・・が得に好きな話。
    小さかった自分と、今の自分。小さい時は、こんなに苦しかったかな?大人になるにつれて苦しくなるのは、頭でぐるぐる考える時間が増えちゃったからなんだ、確かにそうなのかも。
    頭でっかちになってるのかな。

    頭と体で、五分と五分!

  • 中編集。
    どの主人公も、決して目立つタイプではなく、むしろ地味。例外もあるけれど。
    そんな彼あるいは彼女らが織り成す恋愛もの。髪を切ったり、手をつないだり、勉強したり、公園で語らったり。
    出来事は他愛ないものばかりなのに、だからこそなのか、すくいあげてみたらどれもキラキラしてる。
    ちょっとしたきっかけで人を好きになった主人公たちが、大きな勇気を出していくまでの過程をみると、頑張れ!と応援したくなる。
    勇気を出せば、私達も出来る。なんだかそう感じるポジティブな作品。

  • ある場所で立ち止まった人たちが、自分なりの一歩を踏み出す短編集。設定に捻りが効いていて、どれも優しい読了感。「なみうちぎわ」と「小梅が通る」が特に好き。

  • いつ読み終わったか覚えてないが、読み返すほど大好き。

    恋愛アンソロジー『I LOVE YOU』の読んだんので一番好きだったのが、この表題作『百瀬、こっちを向いて。』であった。
    ハードカバーで出版された本を本屋さんで見かけたときは、驚いた。

    そしてついさっき知った、中田永一=乙一という事実。
    これにも驚いた。

    そっかそっか、そうだったのか。
    福岡出てくるしな。

    とりあえず、もう一回読んでみようかな。

  • 実習先までの往復で読破!
    さすが長いだけある笑しかも地下鉄だから本読むしかないしね。

    中田さんいい!吉祥寺の朝比奈くんもよかったがこっちもいい!私的には吉祥寺の朝比奈くんより楽しめる話がたくさんあったな。
    一番は小梅が通るか、なみうちぎわもよかったー。でもキャベツ畑に彼の声もよかったなー。全てよかった。

  • とにかく良い!ケー◯イ小説なんぞを読んでときめいてる女子共にぜひ読んでほしい!!

  • 最初だけ読んでずーっと積んでたけどやっと読了。全力でハッピーエンド!!って感じじゃなくて、そうなるよね?なるんだよね!?って感じがものたりなくもあるんだけど、さらっと読めました。小梅の話が好き。ラストきゅんきゅんした。あとキャベツがよかったかなぁ。

  • 恋愛小説。

    何故か分からないけど、表題作の「百瀬、こっちを向いて。」は、男から男の言葉だという先入観があったから、恋愛小説だと分かったときは驚いた。

    「なみうちぎわ」が一番好き。
    こんな関係性、良いなーと思うわ。

    「小梅が通る」は微妙かな。
    こんな主人公みたいな女の子、いるのかな…。


    知らなかったのだけど、中田永一って乙一の別のペンネームなんだね。
    乙一って恋愛小説のイメージないわ。

    表題作は、アンソロジーのI LOVE YOUで、多分中学生時代に読んだことがあるはずなのだけれど、すっかり忘れていた。

  • 恋がしたい!と思える作品でした。

    「百瀬、こっちを向いて」
    こんな気持ち知りたくなかったという彼と
    その気持ちを知ってみたいという彼のシーンが
    とても印象的です。

    「なみうちぎわ」
    空白の5年と、真っ黒な5年。

    「キャベツ畑で捕まえて」
    声が恋の始まりって素敵。

    「小梅が通る」
    最後は、早く気付いてあげて!と
    思わず応援したくなりました。


    あとから乙一さんとしりました。
    うーん、秀逸。

  • 乙一=中田永一って言うのをつい最近知りましたww
    ちょっぴりキュンキュン出来る、短編恋愛小説ですね^^

    読みやすかったです。

  • 読み始めたときはただの恋愛小説家と思ったけど、乙一さんが書いたってきいて読み返したらミステリー的要素が多くて2度美味しい本でした。

  • 恋愛モノ好きじゃないけど、この作品は良い! ますます乙一さんが大好きになりました。

  • 乙一の別名作品ということで読んだ。 ちょっとひねった青春恋愛小説集。綿矢りさの「亜美ちゃんは美人」に似た(全然違うけど)設定の小梅が通るという作品があったが、彼女のような毒がなかった。男が好きな恋愛小説。みんないいひと、爽やかすぎる青春。

  • (No.12-11) 恋愛(ちょっとだけミステリ)小説短編集です。

    これが中田さんの最初の作品集のようです。4編収録。

    「百瀬、こっちを向いて。」
    高校一年のとき、僕は大好きで尊敬している兄のような存在の宮崎先輩にある頼みごとをされた。先輩が二股をかけている交際相手の一人と交際していることにしてくれと。僕と、隠れて宮崎先輩と付き合っている百瀬、宮崎先輩は、真相を知らない神林先輩とダブルデート。嘘を重ねていることが苦しくなり、もう限界・・・。
    (主人公の僕が、くちびるに歌をの主人公にとても似ている感じ。どうしてそんなに自分を価値のないものと思ってしまうの?でも無理やりにやらされたこの出来事がきっかけで、殻を破れたかな?)

    「なみうちぎわ」
    嵐の夜に私は目が覚めた。5年間眠った末に。高校生だった私は眠っている間に21歳になっていた。当時家庭教師をしていた少年、小太郎が海でおぼれそうになっていたところに居合わせ、彼を助けることは出来たが自分がおぼれてしまったのだ。眠っている間も毎日小太郎は家に来てくれていたが、目覚めてからはリハビリに付き合ってくれる。そんな時あるものを見つけた。
    (目が覚めて本当に良かった。全ての人にとってだけれど、小太郎にとって特に・・・。)

    「キャベツ畑に彼の声」
    高校生の私は、出版社に勤める叔父の紹介で「テープおこし」のアルバイトをしている。編集者やライターが作家などにインタビューした録音を文書化する仕事だ。データはメールに添付して送ればいいので自宅で出来るのがありがたい。夏休みのある日、仕事をしようと録音を聞き始めて驚いた。この声は?どうしても確かめたくなりついに本人が見るはずのものにメモを・・・。
    (小さいけれど嬉しいトリックが仕掛けてあったのが良かった。)

    「小梅が通る」
    高校生の私は地味で目立たない女子三人組の一員。華やかな女子グループと交流することは皆無、男子が話しかけてくることもない。じっと身を寄せ合って、だれからも恨まれず、ねたまれず、平凡な日々を送っていた。中学卒業と同時にこちらに引っ越してきてから、これを機会に母と相談して別の顔をでっち上げたのだ。その平和は、お馬鹿で元気が有り余っているクラスメイト山本寛太のおかげで破綻しそうになった。
    (ユーモアミステリって感じかな。面白かった!ドラマにしたら良いものが出来るような気がします。)

    どれもとても完成度が高くて、皆さんの評判が良いことに納得しました。
    今のところ書籍化されたものは三冊だけなんですよね。長編は「くちびるに歌を」だけ。もっと読みたいなあ。特に長編を。
    今度中田さんの本が出版されたらすぐに読もうと思ってます。

  • ちょっとミステリー要素を含むきゅんとできる恋愛短編集。
    『なみうちぎわ』と『小梅が通る』が個人的には好きです。

  • きゅんきゅんできる、かわいい恋愛短編小説。中田氏(=乙一氏)の文章の漢字変換がすきです。

  • どれもひねりの効いた短編恋愛小説集.
    読み終わってみて思ったのは,ただの恋愛小説だと思って読んで損をしたということ.初めから,もう少し頭を使って読んでいればもっとずっと楽しめたはず.

  • 以前、短編集で「百瀬、こっちを向いて。」を読んだ時は、まだ乙一氏だとは知りませんでした。
    改めて読んでみても、あまり乙一氏っぽくないです。
    さくさく読めるところは一緒ですが。
    「小梅が通る」が好みです。

  • どれもこれもせつなくて恥ずかしくてキュンとした。

  • 【読み始め:2012年1月17日/読了:2012年1月21日】

    山白さん名義のものを先に読んだので、次は中田さんにしようと決めてました。事前情報も仕入れて無かったので長編かなー、と思ったら短編で読み易かったです。

    ■百瀬、こっち向いて。
    レベル2の男の子と猫のような女の子の話。憧れの先輩。
    最初に恋愛小説だと理解していたのにミステリー要素を期待してドキドキしてしまう不思議。先入観って怖いですね!Wデートの途中で瞬先輩が事故に遭うんじゃ、とか色々考えてしまいましたが当然のようにそんな事はありませんでした。
    もうなんていうかラストで凄いキュンとした。百瀬かわいいなぁ…!ノボル君も好きだけど、こういう強気な女の子が好みなのでホント可愛い。結局瞬先輩は神林先輩と百瀬のどっちが好きだったんだろう。やっぱり百瀬なのかなぁ。ラストで報われるとやっぱり嬉しいし幸せな気分になる。

    ■なみうちぎわ
    「先生」と「生徒」の話。
    全体的に穏やかな雰囲気。乙一さんの男性視点の話も好きですが、女性視点も落ち着いた感じが凄く好きです。
    小太郎はどこからどこまでが天然なんだろう。単に先生の事しか頭にないから興味が湧かないのか、分かってて無視してるのか。その中間のような気もする。シンプルな話で全体的に好み。

    ■キャベツ畑に彼の声
    国語教師と女子生徒の話。覆面作家。片思い。
    ゴーストライターの下りでなんとなく展開は読めたけどミステリー物じゃないのでその辺も含めて楽しむ話、だと思う。ただ相手が妹だとは最初予想できなかった。
    オシャレメガネの先生、というだけで格好いんだろうなと想像してしまう不思議。上二つが両想いっぽいエンドで終わったのでなんとなく物足りないような気分がするけど、全体的に落ち着いていて柔らかい雰囲気の話。

    ■小梅が通る
    素顔を隠した女の子と軽薄な男の子の話。
    柚木ちゃんが凄い好みでした。ホント乙一さんの話に出てくる女の子はサバサバしてて可愛いなぁ。友人の土田さんと松代さんも凄く好き。柚木ちゃんの素顔を知っていて聞かないでいてくれた、という辺りで思わず涙ぐんでしまった。この先山本くんと結ばれてくれたら嬉しいなぁ。
    読み終えた瞬間すぐにでも感想を伝えたくなった話。テンポも良くて凄く好き。

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著者プロフィール

1978年福岡県生まれ、2008年『百瀬、こっちを向いて。』でデビュー。他の著書に『吉祥寺の朝日奈くん』『くちびるに歌を』『私は存在が空気』。別名義での作品も多数。

「2017年 『僕は小説が書けない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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