- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396633059
感想・レビュー・書評
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ひょうたん型の公園に集うママ友達の連作短編集。
たまたまその周辺に住み、同じ年頃の子供を持ったがために集まることになったママ友だからこそ、それぞれの育った環境が違うのは当たり前で、みんな、いろいろでした。
学生時代は、現在の様子とまるで違っていたママがいたり、幼少期の経験で今があるのだろうなと思わされるママがいたり、現実にもありそうと思わされながら読みました。
中でも、ララママには、頑張ってほしいなと思いました。
初めましての作家さん。名前も知らなかったのですが、読みやすく、好きな文体でした。
他の作品も読んでみようと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2014.07.14読了。二つの丸い公園が繋がったような形をしている、『ひょうたん公園』に集うママさんたちの1人1人を描いた、短編集。○○ちゃんのママ、でしかない彼女たちにも、もちろん名前も、それぞれの物語もあるわけで。ドラマ、名前のない女神?を、思い浮かべました。観てないけど。
見た目でも名前でも、性別がわからない場合、字を聞けばわかるかも。「アキちゃんてどういう字を書くの?」勉強になります。
短編のなかのひとつ、『バイバイ、ブラックバード』全然関係ないけど、親愛なる伊坂先輩の本のタイトルと同じでちょっと嬉しい。同じジャズのタイトルからとった、というだけで、何の関係もありませんが。
ママたちの公園付き合いって、きっとものすごく大切だろうけど、ものすごく大変なんだろうなぁ。 -
公園には小さな子供たちを連れてお母さん達も集まってくる。
子供同士遊び、お母さん達も会話しあう。
何気ない日常。今あるそれぞれの生活。
それぞれ、いろんな思いをかみ締めて、
自分の人生を歩んできた人たち。
この公園にいる人に限らず、人はみんないろんな事を経験して歳を重ねていく。
はたから見たら悩みが無いように見えても、そんな事は無い。
みんないろいろ考えているのだ。悩んでいるのだ。
1つの公園を舞台に、いろんな物語があるのです。 -
「魔法使い」が良かった。公園にいる魔法使いたちと根が素直な羅々ママが微笑ましい。よその子の行動に、誰かにありがとうと言われるのが嬉しくてしょうがないのだ、と分かる羅々ママの視線が優しくてきゅんとする。「魔法使い」を読んだら、あまり入り込めないと思っていたそれまでの四話の印象が何故だかちょっと鮮やかになって、やっぱり悪くないかもって気がするようになった。新米パパには身近な人もこんなかなと過った。それぞれのそれまでの人生がメインなことには少し拍子抜けした。せっかくだからママ友同士の話ももっと読んでみたかった。
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公園に集まるママ友たち。
ちょっと面倒な関係のような気もするけど…。
人の心ってやっぱりわからない。
そういう場所で深く語りあう必要はないんだけど…
「自分の見えている世界だけじゃないんだな」って、あらためて思った。
最後まで読んで、「ああ、そういうことだったんだ…」と。
たまには小説読むのもいいなと思いました。 -
公園にいるママ達の連作短編。
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通称ひょうたん公園、に集う母親と父親たちのお話。
育児とかママ友付き合いがテーマになっているのかな〜と思って読み進めたのですが、ただのそれぞれの過去の話ばかりでさっぱりでした。
これ場所を公園に設定する必要性あった?
その過去がありきで、今の自身の育児方針につながるってことなのでしょうか。
描写も中々頭に入って来ずいまいち読み辛い作品でした。 -
2014.8.11
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公園に集うママさんの話。
1話完結かと思っていたら話はどこまでも絡みあって続いていく。
みんなそれぞれ人生があるし生い立ちがあるけど、公園では母親、父親でそれなりにうまく付き合っている。 -
一つの公園で行き交う人たちには、それぞれに違う暮らしがあって、まったく交わらないようでいて、何かが繋がっている。いつもながら、「サイテーな中の希望」を描くのが上手い人だな。
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公園に集まる子育てママさんたちの、1人1人を軸とした短篇集。他のママからはどう見られていても、本当はこんな人、っていう裏事情が面白い。良い話だった。
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良すぎたー。
友人に勧められた本でしたが、期待以上!!
ありがとう!!
けして幸せとはいえないけど、前向きに生きていく様は、元気をくれる。 -
期待してなかったけど面白かった。公園、ママ友、いろんな人がいるよね。
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公園で会う、いろんなママ。「〇〇ちゃんのママ」でしかない彼女たちには、それぞれに過去があった。その人の生き方を大きく左右してしまう出来事。過去が人を作る。名前で呼ばれることのないママ達にも、それはあてはまる。私にも、きっとそれはあてはまる。
当たり前のことなのに、急に普段何気なく付き合っている狭い世界が、輝いて見え出す。そのことを教えてくれた1冊。
さあ、娘を連れて今日も公園へ行こう。 -
赦さなければならない。何故なら、私もまた、赦されているから。
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公園に集うあるグループの母親たち一人一人にスポットを当て、その過去から現在に至るまでが描かれていました。一人一人のお母さんたちが、どういう育ち方をして、現在、ママ友グループの中でそのような役割になったのかがわかり、興味深く読むことができました。
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ひょうたん公園に集う子どもたち。
そしてその母親たち。
明らかにマルチな浄水器を売りつけようとするママ。
それを断りきれない小心ママ。
きっぱりはっきり正論を振りかざすママ。
子供そっちのけで携帯をいじるママ。
そしてそれを客観的に見ているママ。
今日も今日とて、変わらぬ光景が公園に繰り広げられます。
しかしそんなママたちにも、それぞれの過去があるわけで・・・。
「春の雨」、「アカベー」、「バイ・バイ・ブラックバード」、「アミカス・キュリエ」、「魔法使い」の全5話で、それぞれの母親のバックボーンが明らかになるようになってます。
それを知ると、いままで見えていた彼女たちの姿が、少し変わって見えるかも。
一見平凡な主婦でも、実はみんなそれぞれ色んな人生歩んできてるんだよなぁ。 -
面白かった!
「アミカス・キュリエ」が好きです。 -
どの物語も良かったけれど、中でも「アカべー」が抜群に良かったです。とにかく笑える作品という印象が強かった三羽氏ですが、着実に力を付けて行かれている感じがしますね。それでもユーモアのセンスは忘れていらっしゃらないところが素敵です。これからの作品に、否が応でも期待してしまいます。
しかし、五つの短編が収録されていて、五人のママが登場したので、てっきりそれぞれのママの話かと思っていたのですが、アキちゃんママの話が飛ばされたのは何故?気になるなぁ。 -
公園ママの小説はたくさん出ているけどわりとソフトかなぁ角田さんの小説なんかもっと怖かったし
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2時間ドラマにしやすそうですね。おもしろく読めました。
ひとつの公園をモチーフにそこに携る人々(おもにお母さんたち)の個々のドラマ。
?
映像化しやすいものを書籍にする意味ってオレにとっては薄い気がする。
いや、言い過ぎた。
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設定が面白く、登場人物に対して想像を駆り立てられました。人が見ているところと実際って本当にギャップがあっておもしろいなぁと・・・。
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『ひょうたん公園』に集う人々の“あの頃”を穏やかに描き出す、連作短編集。
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雑誌上で金原瑞人氏推薦していたので、読みました。とても軽くて読みやすかった。ひょうたん型の公園の、両方の円に〈住み分け〉があるという設定がリアルで面白い。公園でのお母さんってみんな、顔はにこにこしながら実は、ぼんやりorカリカリと色々考えごとしてるのよね。
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お金と子供の比較とセックスは持ち込み禁止のひょうたん公園に集うママ達の話。いろんなママがいて彼女達の人生模様が描かれる。最後の魔法使いがすき。本の雑誌昨年のベストテンに入っていたけど納得。
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公園に集うママさんたち。「xxのママ」ではなく、ひとりひとりに言いたい事があって、過去がある。
共通点もなにもない、ただ幼い子供がいるということだけで集まる人々だが、面白い連作でした。 -
ある公園に集うママたち(一人は夫)のそれぞれの過去エピソードをオムニバス形式でつなげた短編集。
公園にいつも集まる、一見平和そうなママたちが、少し重かったり複雑だった過去を抱え、自分なりに決着をつけてきたことが、淡々と読者にだけ語られる。
語られているのは、とりたてて特別なエピソードではないのだが、他のママの視点から見えている表の顔とのズレ加減が、微妙に良く、まさに午後の公園のような穏やかなトーンの中で読ませてもらった。 -
昼下がりの公園。
小さな子供を連れたママ達が集まってできるコミュニティー。
5人のママ+飛び入りのパパ1人の、それぞれの物語。
子供が小さい時だけの仲良しグループ(実はそんなに仲良くない)。
今は穏やかそうに見えるママ達にも、思いもよらないドラマがあった。
一見、詮索好きでうっとうしそうなママ達も、けっこう良い人たちだったりする。
子供が小さい時だけのコミュニティー、それもまたいいよね。