ほかならぬ人へ

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 1724
レビュー : 338
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396633288

感想・レビュー・書評

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  • 『ほかならぬ人へ』
    他に気になる人がいるのに別の人と結婚するとか失礼にもほどがある。そうであったとしてもせめて当人には話さないくらいの配慮がないとね。自分が話して楽になるからといって他人の気分を悪くさせていいわけではない!
    『かけがえのない人へ』
    どっちが自分のかけがえのない人なの?
    婚約者のほうではないよね。こんなに計算づくで結婚を決めて幸せになるのだろうか? 相手も同程度にしか考えていないのなら、問題ないけどね〜。

  • 「ほかならぬ人へ」と、「かけがえのない人へ」という二つの話がある。

    「ほかならぬ人へ」は、主人公が男性。いいとこのお坊ちゃんに生まれたが、キャバクラで知り合った女性と結婚する。しかし妻は他の男性が気になってしまい、家を出て行ってしまう。残された夫は職場の女性に相談を持ちかけ、度々その人と過ごすようになる。

    出て行った妻がとある出来事により家に戻ってくるが、夫も妻も、それぞれの大切な人が誰なのか模索する。結局選んだ人は誰なのか、意外な結末でした。

    「かけがえのない人へ」は、主人公が女性。結婚を目の前にして、以前付き合っていた男性とよりを戻す。それに全く気付かない婚約者。よりを戻した男性とは、今まで目にしなかった自分への愛情を知り、気持ちが揺れてしまう。

    よりを戻した男性の本当の気持ち、結婚を目前にした女性の本当の気持ち。言葉に出来ない愛の形。読んでいるうちにもどかしくなる。

    帯にあるけど「愛するべき真の相手は、どこにいるのだろう?」って思うのは、若い時?それか真の相手に出会えるまで・・・かな?

  • 御曹司なのに実家を捨ててホステス崩れのなずなと結婚する明生。
    幼馴染の真一をどうしても忘れられず道を踏み外していくなずな。
    真一は女にだらしなく、その別れた妻の小春もとても弱い人間で。
    決して勝てないじゃんけんのような片思いをつづける幼馴染の渚と次兄の靖生。

    もやもやしてイライラして、自分で自分に負けてしまうような
    ある意味とても正直な人たちの中、「生まれそこなった」という負の感情に支配されながらも、一生懸命みんなの生きる意味を見つけようとしている明生を、最後は抱きしめてあげたくなるようなお話でした。
    上司の「ブサイク」だけどとてもいい匂いがしてスタイル抜群の東海さんがやさしい。
    ネガティブでまどろっこしい話はあまり好みではないのだけど、これはなかなかよかった。
    タイトルが切ない。


    もう1篇の「かけがえのない人へ」も、どっかでリンクしている続編なのかと思いきや、そうではないのね。
    こちらは婚約者がいながら昔の男とずるずる関係を復活させてしまう女性のおはなし。
    こちらも経済的に満たされても心が空虚で、冷めたふりしてもがいている。
    もっと幸せに貪欲になっていいんだよ、って気付けたかな。

  • 「かけがえのない人へ」との二作が収められている。どちらも素晴らしい。
    以前に読んだ白石作品からのイメージとかなり違った。
    生活感のある、切ない大人のストーリー。

    表題作ではまさかの結婚と病気。幼なじみの・・・。
    どれもまったく予想ができなかった。

    「かけがえのない人へ」ではもうすぐ結婚するのに昔の恋人とヨリを戻し、
    身体の関係まで続けるところは理解できない。
    けれど結婚式の前日にその相手のところへ行こうと決心したあたり、
    もともとそういう強い気持ちがあったからそうしていたのかとも思う。
    善人的にいえば、それなら結婚も決めちゃいけないでしょう、というところだが。
    ここまで考えたのは読了後で、読み進めながらたどり着いたラストは
    とても切なかった。

  • 別に★1でも良い気がしたんだけど、駄作ってワケでもないし、ただ単に私には合わなかったってだけなんだろうな。

    『ほかならぬ人へ』『かけがえのない人へ』の中編が2本収録されてます。

    『ほかならぬ人へ』は明生やなずなに感情移入は出来ないし、特にキャラが立ってるわけでもない。
    だけど東海さんは生き方や考え方がカッコイイなと思った。むしろ彼女をもっと深く掘り下げて欲しかったくらい。

    『かけがえのない人へ』は……どのへんが“かけがえのない”なのかサッパリ理解出来なかった。
    私の理解力が足りなかったんだろうか……。
    みはるも黒木も聖司も何考えてるのかよくわからん。

    確かに恋愛って綺麗事ばかりじゃないけどさ……汚い部分をクローズアップするのもまた恋愛小説としては有りだけどさ……もう少し「恋愛小説読んだぞー!」くらいの読後の余韻が欲しい。

  • 初めてこの著者の本を読みました。男性視点の恋愛小説。今どき珍しいくらい真剣に恋愛に向き合ってる本だなぁ、と。読みやすかったです。
    でも、淡々と話が進み、これといったオチがないというか。読んで何かを感じて考える、というタイプの本ですね。

  • あんまり好きなお話しではなかった。
    大人の世界を覗き見た感じ。
    大人の世界や恋愛ってこんなんなのかな…

    • shima-hiroさん
      大人の世界や恋愛ってこんなん...だけじゃ
      ないですよ絶対に、わかってると思うけど。
      それから大人の世界を覗き見たんじゃなくて
      こんな...
      大人の世界や恋愛ってこんなん...だけじゃ
      ないですよ絶対に、わかってると思うけど。
      それから大人の世界を覗き見たんじゃなくて
      こんな価値観の人も世の中にはいる
      っていう程度の内容だったと思います!
      2014/02/03
  • ものすごく雑に言うと、ちょっとイタイ美人か、頼りがいのある料理の上手い、なおかつスタイルも良いブス。どっちを選ぶかって話。

  • これじゃまるでストーカーだよねぇ。だけどどうしてだろうね。私はこんなに好きなのに、そんな私を靖生さんはこれっぽっちも好きじゃないんだよ。それっておかしくない?理屈が通らない気がしない?

    やがてこの部屋にしみついた彼女の匂いも少しずつ薄れ、いずれは完全に消えてしまうに違いない。

    「まるで私たちジャンケンみたいだね。」

  • 人間は好きという、どうしようもない感情から自分を守れない。
    弱い自分をさらけ出し、それでも縁という不安定なものからも逃れられない。
    好きという自然な行為が、もっと好きな人を探すことによって理不尽になってしまう。それが人生に直結するから問題なのかもしれない。
    Bestな相手とは、全てが終わる時にしか、その答えは分からないのだと思う。返して言うなら、終わる時、bestな相手だったと思えるような、関係を築き上げることができるかどうかではないのかな…
    betterじゃなくてbestな相手の、その明らかな証拠、見つけられれば良いのにな。

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著者プロフィール

1958年福岡県生れ。文藝春秋勤務を経て、2000年『一瞬の光』でデビュー。09年『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』で山本周五郎賞、10年『ほかならぬ人へ』で直木賞受賞。近著に『翼』『幻影の星』。

「2019年 『あの頃の「火口のふたり」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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