君は素知らぬ顔で

著者 :
  • 祥伝社
3.62
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本棚登録 : 375
感想 : 70
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396633349

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに素敵な作家さんと出会いました。飛鳥井 千砂さんの他の作品も読んでみようと思います。別に幸せな話だけではなかったのに、なんだか、薄っぺらくても、儚くてもいいから誰かと関係を築きたいなって思いました。

  • はるがいったらでなかなかの作家さんだったので。

    お風呂につかりながら読むと1話がちょうどいい電球

    どの短編にも“ゆうちゃん”が登場して、最後にゆうちゃんが主役になります。

    『でも、もし他にいいなと思う人ができたとしても、それは彼女を思ってるのとは全く別の心の中の場所で、いいなと思うだけで。彼女のことを好きじゃなくなるなんてことは、一生ないんじゃないかと思ったんです。』


    この一文は、好き。あとはなんとなくぼんやりで暇潰しにはちょうど良かったかも。

  • <内容>不器用で繊細な恋愛模様を描いた、等身大の「あなた」の物語。

  • すごく好きな文章の書き方。切な加減が好き。
    また著者の作品読もう。

  • すごくすてき。
    恋愛に関する連作短篇集。
    最初の話から最後の話までに、10年くらいの時が流れていて。
    それぞれの登場人物をいろいろな角度で見られる。
    どの話にも出てくる、人気子役女優「ゆうちゃん」。
    最後の話の後半で、驚きの繋がりがあって、なんだかホクホクする。
    飛鳥井さんの書くお話はやっぱりとっても面白いし読みやすいし、なんだか前向き。

    また読もう。

  • 時代設定がちょうどあたしくらいの年齢に当たるからなのか、懐かしく思いながら読了。それぞれに微妙に繋がっている短編連作集ですが、個人的には「水色の空」が秀逸。

  • 瑞々しい感性との評価も多いらしいが、他の作品を読み進めながら、それほどでもないのではという気がしていた。登場人物たちがやや薄っぺらくて、ステレオタイプな描写も気になり、もうひとつ突き抜けるものが欲しいなあと思っていたし、、、ところが、最後の「どこかで誰かに」を終盤まで読んで、思わずやられたと唸ってしまった。なるほど、これは順番に最後まで読まないと感動を得られない作品だ。参りました。最後で評価が変わりました。

  • 高校生がポケベルを持ち、ルーズソックスを履いていた時代から現代までの連作短編集だ。
    各編で主人公は異なるが、どこかしら別の短編の登場人物と関わりがある設定になっており、必ず女優の「ゆうちゃん」が登場する。
    この時代を経ていったり、「ゆうちゃん」が登場することの意味が最後の短編でわかって、なるほど!と頷きたくなった。
    さまざまな時代の、いわゆる市井の人々の人生の詰まった短編集だが、その脇にそっと「素知らぬ顔で」寄り添う影の存在に気付かせる最後の仕掛けがうまい。

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著者プロフィール

1979年生まれ、愛知県出身。2005年 『はるがいったら』 で第18回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。11年に上梓した 『タイニー・タイニー・ハッピー』 がベストセラーとなり注目を集めた。他の著書に 『君は素知らぬ顔で』(祥伝社文庫) 『女の子は、明日も。』 『砂に泳ぐ彼女』 など多数。

「2021年 『そのバケツでは水がくめない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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