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Amazon.co.jp ・本 (222ページ) / ISBN・EAN: 9784396633523
みんなの感想まとめ
人間の尊厳や運命の重みを深く掘り下げた物語は、民宿を経営する97歳の老人、丹生雄武郎の波乱に満ちた人生を描いています。彼は震災で息子を失い、自らの命を絶とうとした過去を抱えながらも、精神病院でのリハビ...
感想・レビュー・書評
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こういうお話だ、とヒトコトで説明するのが不可能。民宿雪国の経営者で、国民的画家でもある丹生雄武郎の昭和から現在までの物語、なのだけどそのあまりにも濃い物語に圧倒されまくり。あえてヒトコトでいうなら「人間の尊厳とは」なのか。
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これはねー嫌いでしたねー。グロいのエグいの胸糞悪いのが苦手だから。なんかそもそもちょっと変なのね、展開が。最初の方のストーリーは少し読みやすいんだけど。まあ嫌いジャンルだからどんだけ良くても嫌いは嫌い。
読んでみて下さい。 -
樋口作品らしからぬテンポの悪さだなぁというのが印象。
偶像化された老人は暗い過去に包まれた異なる人格を持っていた、という設定は面白いのだけど、視点や時代がコロコロ変わりすぎのだけど、関連があまりなくってそれがてんぽのわるさにつながったのかなぁ、なんて。 -
タイトルから雪国のほのぼのした小説かと思いきやそんな事はなく、
97歳で亡くなった丹生雄武郎という新潟で民宿を営む車椅子の老人を描いた作品。
その数奇な運命に翻弄され、たった一人の息子を震災で失った事をきっかけに自殺未遂。
精神病院の入退院を繰り返し、そのリハビリで絵筆をとり、次第に画業に傾倒していきます。
ある時、たまたま宿泊した画商の目に止まり、世に出るや評判に評判を呼び社会現象に。
その老成の天才画家の波瀾万丈の一生。
とそんな話を期待していると裏切られるどころか後ろから刺されます。 -
★どこか似ている?★「さらば雑司ヶ谷」を読んでこちらに。実在しない人物の伝記調で、ところどころにオウム真理教などの実際の歴史を交えた書き方は面白い。ただ、男色やバイオレンスの雰囲気がやや被るし、最後がいまひとつ盛り上がらなかった。これだけ面白いものを書く人でも似てしまうのかなあ。
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丹生雄武郎の生涯の話。民宿雪国の主であり、有名な洋画家なんだけど、実はただのキチガイじじい。その真実と詐称が語られていく構成で面白かった。でも「さらば雑司が谷」の衝撃に比べたら大したことなく、もっとがっつりしたのを期待してたから、意外とあっけなかったかな。
ただ、いろんなオマージュが相変わらずおもしろくニヤリとした。 -
こんな小説読んだ事無いですね〜どうやったらこんな人物を生み出し、こんな筋書きを構築出来るんでしょうかね…作者の才能に敬服します。
出だしはサスペンス…の印象ですが、暴力、嘘、家族、戦争、女、殺人、闇…と何でもあり何だけど読み進めるうちに通奏低音として流れていたモノが一つに収束して行くような気持ち良さがあってグイグイと引き込まれてしまいました。梁氏と町山氏との対談も非常に面白くて最後の一ページまで読ませる本です。 -
よくよく考えてみると、明らかに異質な書き方なんだけど、そこがまた良い。ステレオタイプはクソ食らえな感じ。
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発刊直後作家の乙一氏が、ツイッターにて日本版レクター博士だと呟いていたことから興味を持ち、ずっと読みたかった本。樋口さんは初読みだが期待に沿う面白さだった。
新潟県のとある町で民宿雪国を営む丹生雄武郎(にうゆうぶろう)にまつわる話。
第一章のインパクトは最高で、悪の教典にも似た悪辣な導入ではあるのだが、こういう仕掛けそのものが楽しくて、物語の導入にワクワクしてしまった。
しかし続く第二章はすこし色が変わり、また彼が分からなくなる。
第三章は、少し推理すれば思いつくような実在の人物らしき登場人物が出てくるのが面白い。丹生氏の名前の遊びにニヤリとしてしまう。
最後まで読むと物語の様相はまた変わってくる。そう長い話ではないのに、なかなか余韻を残す物語だった。 -
この作品、残酷な描写も多々ありますが何故だか美しかった。
美しいと言うと語弊がありますが、作者の哲学を貫いて書いていると思う。
主人公は丹生雄武朗。舞台は新潟県の日本海に面した、寂れた民宿の雪国。
この丹生の数奇で不可思議な人生録を没後に纏めたものです、という書き方。
最初は何の事だ?と思う事が、説明らしい説明もなく話は進んで行きます。
ただ、色んな視点から見る丹生の人生は全てが別人を語っているのでは?
と思う程違う。
何を書いてもネタバレになりそうなので、話の中心は書きません。
ただ、美術・文学・サブカル的な要素が沢山出てきて読んでてニンマリしました
オマージュってこんな取り入れ方をすれば、美しくなるのかと勉強になりました。
数か所熊本弁(正しくは天草弁)が出てきます。
私は両親共に天草出身なので全て理解出来ますが、きっと熊本以外の人には
数割しか伝わらないのではないかと勝手に心配しました。笑
読んでいて不意に熊本の要素が出てくると、地元民としては非常に嬉しいです
一気読みする様な本ではありませんでしたが、熱量を感じる文章でした。
参考文献の量が物語っていましたし。その中でも1番最初にサンダカン八番娼館が
あったのが嬉しかったです。
サンダカン八番娼館は読みましたが、今の私に感想を書ける言葉が微塵にも無かったので
書いていません。
不思議な本でしたが、面白い本でした。またいつか再読します -
乙一さんがTwitterで勧めていたので読みました。実際の事件のオマージュ的話やインタビュー記事など読み進めていくうちにこれってノンフィクション?と錯覚するくらいでした。二転三転する物語も構成もとても面白い。帯に書いてあるとうりこの物語の結末は何処へ
いくのか?と期待して最後まで失速するコトなく読めました。 -
装丁、というか、本にかけられた横帯だけで購入意欲が沸いてしまう本というのはあるのではないだろうか。永いことネットで本を買う癖が付いてしまっていたぼくは、ここ数年以来、そういう見逃しがいやで、無情報のまま書店に足を運び入れ、現地にて本を調達するという買い方にきっぱり切り替えた。
あまり冒険を犯して新人を発掘しようとしない自分ではあるけれど、さすがに本書の横帯のアジテーションには惹かれるものがあった。ぼくの気持ちをぐいぐい牽引してしまったそのアジテーションの内容とは、
・梁 石日氏絶賛の問題作!
・「なみなみならぬ筆力に感服した。人間の底知れぬ業を描き切る」かつてない、刺激的にして衝撃的な読書体験
・『さらば雑司ヶ谷』で話題沸騰の著者が昭和史の裏面に挑む怒涛の書き下ろし
・本書を手にした読者は読み進めていくうちに不安をいだくだろう。「この物語はどこへ向かってゆくのだろう?」と
・すべてが刺激的だ。
以上、扇情的な言葉の数々が眼を吸い寄せる。
そして読後わかることなのだが、確かにこれらのすべてはブラフではない。形としては連作短篇集と言った方がよいかもしれないが、それでもバラバラの断片は最終的に一つの長編小説を目指す。
これはノワールなのか、歴史小説なのか、ミステリーなのか、ホラーなのか、とジャンル分けしにくい書きっぷりでそれぞれのエピソードが進むのだが、どうもホラーまたはノワールのどちらからしいというところに落ち着く自分がいて、それがこの小説中最も客観的で冷静な文体による主人公の個人史の記述に至って、またも崩壊してゆく。
相当に硬派な軸を持った上で、けれんに満ちた落とし穴だらけの闇迷宮、のような小説、いやさ民宿こそが、雪国なのである。この新潟県の海べりにあって冬は雪に覆われる古い宿に、謎めいた車いす姿で存在する老人の正体こそがこの小説の物語そのものなのである。
しかしそこに至るプロットのこのスタイルは何なのだろう。果たして未知というべき構成で、一見散乱したファイルだらけのように見える。ところが、その背後には凄まじいまでの昭和がある。
自分史に紐付けるとすれば、わが父は、戦後シベリアの強制収容所で三年を費やしてから復員したのだが、その内容をほとんど本人から聞いたことがなかった。その内容について、この小説中で具体的に語られるページがあり、身を切られる思いを禁じ得なかったところがある。
しかしよしんば自分史がなかったとしても、本書の奥深さ、昭和の暗黒面に向かって顎(あぎと)を開いた魔物のような脅威といったものは、読後のあなたのうちに必ずや残るであろうと思う。 -
想像を絶するストーリー展開。読み進めるうちに背景に納得してくる。
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初読み作家さん。
前半は面白かったけれど、後半何が言いたいのかわからなかった。私には合わなかったようです。 -
なんかほんわかした長編小説かと思ったら、殺伐とした短編アンソロジーだったという本。
新潟の山あいにある「民宿雪国」。そこを訪ねた男は、民宿に身を潜めていたヤクザの人質となってしまう。警察が訪れるのを待つが、実は警らの警官も人質となり、銃まで奪われてしまう。あとは死を待つしかないのか…。
ほら、タイトルで予想したのと違う展開。
で、また短編内でのどんでん返しが有り、本書の後半であり、主となる「丹生雄武郎正伝」でまた全てがひっくり返る、ダイナミックな作品展開となっている。
いや、プロットは面白い。小説として一旦作っておいたものを、それをメタ視点から眺められるようにして、過去からすべてを定義し直すという作風は斬新である。
作風はそうなのだが、序盤の短編がいまいちだったので、短編部分を大幅に削るか、無理やり後半部分に埋め込んで、ひとつづきにしたほうが良かったのではないかと思う。短編の小説部分に関しては、人物の視点切り替えが下手なので、誰がどうしたを見極められず、また情景が全く浮かんでこないというのは、普通の小説に向いてないんじゃないかと思う。「正伝」部分は視点が動かなかったので良かったが、少々話を盛りすぎてやり過ぎた感はある。どうせなら「山下清の遺稿を小出しに売っていた」くらい小物のほうが、他の部分とのバランスは取れただろう。
さらに、引っかかってしまったのが1点。それは、そっちに触れてほしくないなというか、現実の人物(坂本龍一、安部公房、麻……)と絡めてほしくなかった。それらを入れることで、ふざけた小説の部分ができてしまった。架空は架空のままにしてほしいし、実在の人物名が出てきた瞬間に冷めてしまう。
最後のインタビューも、お互いに「あなたすごいね」を書いているだけで蛇足感しかなかった。
うん、まあ、佳作になりきらなかったかな?というもの。「タモリ論」の人なのか。ひょっとしたら、知ってる人だったりしてね。 -
犯罪小説と思っていたら、在日の話だったのか。
それとも、あとがき自体も釣りなのか。 -
文学
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