- Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396633578
作品紹介・あらすじ
"ロックスターになってやる"という夢を失った「僕」は、放浪の末に「ショートホープ・ヴィレッジ」と呼ばれる土地に流れ着いた。小綺麗な街並の中で、そこだけがひっそりと忘れ去られた場所。そこで澄んだ瞳の彼女と出会い、"思い出"をクリーニングするという奇妙な会社にスカウトされる…。他人の"思い出"をきれいにするなんてことはできるのか、そして不思議な街と彼女の秘密とは?新鋭が描く心揺さぶる長編ファンタジー。
感想・レビュー・書評
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奇妙で切なくて面白い。
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怪我してロックスターの夢から逃げて、たどり着いたショートホープビレッジ。思い出をクリーニングする会社に就職したお話がメインかな!
景色が想像しにくかったが、読みやすかった。
夢について語るのかと思ったが、そいう説教ぽいのも無かった。
この本は何が言いたかったのが伝わりにくく、なんか物足りなかった感がある。
ショートホープビレッジの設定は面白いと思う。 -
ありそうではある設定だけど私は好き。エンディングをどう見るかで評価は割れそうな話です。
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軽いホラー?
「思い出クリーニングセンター」でも可? -
読みやすかった。だけどショートホープビレッジに共感はできない。古く積もった歴史とか地層、大昔のダイヤルまわすTVなどが好きな人にオススメする。あと、影の薄い人間が主人公なのでどちらかというと何しても目立つ私からしてはあまり感情移入できなかったな。この主人公が話しやすいていうのもよくわからないし。
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設定は面白かった。微妙さの中に切なさが残る。表現しがたいが悪いワケでは無かった。
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誰からも気づいてもらえない寂しさ。中身があんまり
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夕焼け空の広がる街の中に、ぽつんと四角い真っ白な土地がある。
そこが「ショートホープ・ヴィレッジ」
どういうわけか、うっかり忘れられてしまう土地なのだ。
この物語はそこに住み着いた影の薄い男の話。
「思い出クリーニング」という発想は面白いと思ったんだけど、惜しむらくはそれぞれのエピソードが今ひとつクリアではなかったこと。そもそも思い出クリーニングという行為が、単に記憶を消すことなのか、きれいに美化したり合理化して納得させることなのかが判然としない。
主人公がどうしてこうも影の薄い存在なのかもわからなかった。それとも、そもそも影の薄い存在だから読者にもよくわからなかったとか?
たしかに「なんとなく打ち明け話をしやすい」タイプの人間はいる。そのへんのつじつまがもうちょっとはっきりつけてあればよかったなあと思う。
物語は大変読みやすく、前2作よりずっと小説としての完成度があがったような気がした。「ある意味~」2部作もすごく型破りな感じが面白かったんだけども。
小説世界がくっきり立ち上がってきて、イメージが鮮明に残ったので、とても満足。