クロノスの飛翔

著者 :
  • 祥伝社
3.45
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  • 本棚登録 :102
  • レビュー :22
  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396633677

作品紹介・あらすじ

高度経済成長真っ盛りの昭和三十六年、明和新聞の記者・坪井永史の元に日米安保に絡む特ダネが舞い込んだ。情報提供者は女子大生・山岸葉子。だが接触した直後に彼女は失踪してしまう。かつて戦地で死に別れた軍鳩・クロノスと瓜二つの伝書鳩を伴い、坪井は葉子の消息を追う。だが、訪れた米軍基地・川俣飛行場で正体不明の一党に拉致されてしまう。五十年後の平成二十三年、アルバイトの溝口俊太は明和新聞の屋上で一羽の鳩と出会う。鳩の足につけられた通信管には、日本の命運を握るメッセージが…。

感想・レビュー・書評

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  •  日本ファンタジーノベル大賞受賞作家・中村弦のSFミステリ。
     高度経済成長期の戦後日本と、平成の現代が交互に舞台となる。
     日米安保闘争下において、戦前の傷と葛藤を抱える新聞記者・坪井永史。
     彼と心を通わせる伝書鳩・クロノス。
     特ダネを追って武装集団に拉致された彼と、日本の危機を救うべく、クロノスが起こした奇跡。
     坪井とクロノスの絆、日本を守るために協力し奔走した人々の尽力。
     方向性は異なりつつも、交差する彼らの想い。
     多くの人の目に触れぬところで、日々起きているかもしれない奇跡と、希望を謳い続ける人生賛歌。

  • 50年の時を超えてメッセージを運ぶ一羽の鳩、クロノス。その謎に満ちた帰巣本能が、ファンタジー・サスペンスを盛り上げます。
    今までまったく馴染みのなかった伝書鳩のマニアックな世界を垣間見ることができました。
    中村弦さんの作品は、派手がましさはないけれど、とても読みやすいのが魅力の一つ。デビュー作で取り扱ったのが西洋建築で、その次が鉄道。そして、今回が伝書鳩。次作のテーマが気になります。

  • SFなんですね。目の付け所が面白い。
    前半1/3ぐらいは背景の説明が多く、時代が3つに分かれるため特に冗長になっている。
    クロノスが飛翔し始める真ん中ぐらいから一気に読み進めるような楽しさになった。

  • 新聞記者坪井視点の昭和36年と、新聞社でアルバイトをしている溝口視点の平成23年。
    そして時空を超えて飛翔する伝書鳩のクロノス。
    過去と現在とが交互に語られていくファンタジー作品です。
    戦争、安保、原爆、陰謀とストーリーは重い部分があるものの、中盤からの展開に引き込まれました。
    ほんの何十年か前までは実際に新聞社でも伝書鳩を使っていたんですよね。
    そこら辺の語りも面白かったです。
    ただもう一押し欲しかったなーと若干物足りなさを感じる部分も正直。
    前2作はとても良かったし、今後も期待したい作家さんです。

  • 届け、この思い。明日の日本のために

    伝書鳩が運んできた50年前のSOS。
    時を超えて二人の男が挑む日本崩壊を阻止する闘い。

    よかったです。面白かった。どこか心が暖かくなるSFサスペンスです。鳩の動きの描写の細かさ、素晴らしい。

  • 伝書鳩こんな使われ方していたんですね。内容は「昭和」、「ファンタジー」でツボ。

  • 中村弦3冊目。
    この著者は鬼才と言っていいと思う。本当に。
    時代背景が時代背景なだけにそれを飲み込むまではなかなかページが進みませんでしたが、だんだんとこの作者の作品の持つ引力みたいなもので止まらなくなり…面白い!
    クロノスの飛翔シーンなんかは非常に臨場感があって良かったです。
    ところどころの御都合主義的展開は残念でしたし、結局白骨の伏線拾えきれてなかったのももにょってますが…でもその粗に目を瞑りたくなるくらいに面白かった。
    特徴的には白骨は柄本ではない気がするんだけれど、それ以外選択肢ないよなあ…むむう。
    そして最後の種明かしはわあってなりました。

  • 時空を超えて飛翔するクロノス。
    戦後の復興期から50年が過ぎて、今回の大震災を被った。
    そんなことを考えさせられる小説。

  • 今時珍しい伝書鳩の話。
    伝書鳩が時空を越えて、昭和30年代に起きた事件を救う。
    ファンタジーな話は相変わらずで、作者らしいと思うが、安保理共闘など、時代背景が作者の持っている世界観とちょっと違うような気がした。

  • 割と好きな設定の話。あっという間に読み終えました。

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