花明かり (深川駕籠)

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 96
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396633769

作品紹介・あらすじ

世の中は三日見ぬ間に桜かな…深川大横川沿いの桜並木は満開を迎えようとしていた。駕篭舁きの新太郎と尚平の暮らす木兵衛店も総出で明日の花見の仕度に忙しい。その日の昼、二人は坂本村の庄兵衛とその妻およねに知り合う。およねは足の自由が利かず余命わずかなことを自覚していた。「大好きな桜をもう一度見たいのです」。およねの望みに新太郎たちは夫婦を花見に招待する。翌日、およねを乗せて大横川に向かう新太郎たちに、千住の駕籠舁き・寅が絡んできた。無視する二人に、今度は寅の客・村上屋六造が早駕籠勝負をけしかける!およねのために我慢を重ねた新太郎だったが、やがて、この勝負を受けて立つことに。だが、賄かった金が千両だったことから…。待望の「深川駕籠」シリーズ第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • 深川駕籠シリーズ第三弾!

    表題作「花明かり」
    死ぬまでにもう一度大好きな桜が見たいのです…
    今回も走りを賭ける…と思いきや新太郎の優しい思いを汲み取り賭けは流れて丸く収まりました。

    「菖蒲の湯」
    新太郎が恋煩い♪惚れっぽい新太郎なんで毎回ポッとなるんだけど…次巻にも続くのかな?

    駕籠舁きの雨合羽ってどんなんでしょ?
    駕籠の合羽も気になります(*_*)


  • 江戸っ子はどうしてこうもカッコいいのか!気っ風の良さや潔さ、日本人の鑑だねー。戦前の日本人もこんなだったんだろうな。それに比べて戦後日本人の多くは意気地無しになった。
    GHQのウォーギルトインフォメーションプログラムのせいにするのは言い過ぎか。

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    世の中は三日見ぬ間に桜かな…深川大横川沿いの桜並木は満開を迎えようとしていた。駕篭舁きの新太郎と尚平の暮らす木兵衛店も総出で明日の花見の仕度に忙しい。その日の昼、二人は坂本村の庄兵衛とその妻およねに知り合う。およねは足の自由が利かず余命わずかなことを自覚していた。「大好きな桜をもう一度見たいのです」。およねの望みに新太郎たちは夫婦を花見に招待する。翌日、およねを乗せて大横川に向かう新太郎たちに、千住の駕籠舁き・寅が絡んできた。無視する二人に、今度は寅の客・村上屋六造が早駕籠勝負をけしかける!およねのために我慢を重ねた新太郎だったが、やがて、この勝負を受けて立つことに。だが、賄かった金が千両だったことから…。待望の「深川駕籠」シリーズ第3弾。

    平成30年4月15日~18日

  • 気が多いな。新太郎

  • 深川駕籠の3だけど,月刊「小説NON」という雑誌に掲載したらしいが,もう少し推敲(加筆・訂正)して出して欲しいなぁ。何しろ,繰り返しが多くて~新太郎は相肩の尚平の思い人・おゆきがやっている坂本村の一膳飯屋で,庄兵衛とその妻およねと知り合うが,およねは昔,日本堤の毘沙門天と綽名される疾風駕籠の乗り手だったが,足腰が立たなくなって来年の桜は拝めないと弱気になっている。木兵衛長屋の花見に連れて行こうと,準備が忙しくなる前の深川を出て,村に迎えに行き,一ツ目橋で千住の寅に嫌がらせを受けるが,いなして連れてきた深川ではゆっくりと桜の下を歩いている。それを突き飛ばしたのは又も寅,乗り手である千住の旅籠屋・木村屋は手を貸そうともせず,桜の下に敷いた筵に土足で上がり,千両を掛けた駆け比べを仕掛けてきた。およねを乗り手にする訳にも行かず,おゆきを特訓して乗り手としようとするが,千両の掛け金は捻出できない。大家の木兵衛は,千両の十倍,一万両の賭けを持ち掛ける。両替商も了承するが,このままでは,旅籠屋が身上を潰すか,寅が責任を取って死ぬか…やって良い賭けではない。寅と相談して,駆け比べは中止にした。良い思案だと褒められた駕籠屋は1両を得て,合羽を誂えた。時刻丁度に大門へという親方は,テキ屋の元締め・吉五郎に認められ,岡本での鰻をご馳走になるために,2両3分の合羽を着て,駕籠にも合羽を羽織らせた。ますます感心する吉五郎を送って,最後に乗せた客は海賊橋のたもとの花椿という花屋の女将だった。下からの跳ね返りは防げないと言われた新太郎は,次の日に稼ぎに出ようとせず,どうしたことかと阪本村で訊ねると,恋煩いだという。尚平は吉五郎に相談し,女将も恋煩いらしい。花椿への客を乗せて,女将自ら迎えに出るが,言葉を交わさない。合羽は評判になり,深川駕籠の名が知られるが,悪評も立つ。その悪評は,女主人を思う・花屋の手代が流したものだった~疾風駕籠の乗り手って,レディースの頭・スケ番? 駆け比べは中止にしちゃうし,駕籠屋の合羽が二人分で二両三分って…それ,26・7万円って事? ずいぶん儲かるんだねぇ。尚平の恋は余り進まず,新太郎は恋自体を諦めたのか? ああ,苛々する!!!

  • 新太郎と尚平コンビがけなげに、粋に駕籠かきで生きている姿を書いたもの 菖蒲の湯の巻末は拍子抜けする内容。読者が好きな物語を書けということなのか?

  • 深川駕籠シリーズ最新刊です
    新太郎・尚平コンビの身辺も少しずつ変化が?
    男気を書かせたら土佐一の山本先生です!

  • 深川駕篭 第三弾。江戸時代の人情噺を読む度に、いい時代だったんだろうなあと思いを馳せてしまう。実際、江戸時代は戦もなく外国との戦争もなくて幸せな時代であったらしい。ところでイナ背のイナが出世魚だとは知らなかった。イナの前がオボコだったのも。おもしろい。

  • 深川駕籠シリーズ3巻目。「花明かり」「菖蒲の湯」収録。尚平の恋が実って、残りは新太郎となるのだが、なかなかうまく進まない。まぁ、男気がメインで納得出来ない部分もある。周囲は認めても、読者はってとこかな(笑)
    新太郎の恋人候補が何人か出てきたので、このシリーズは続くんだろうなぁ、それまで尚平の婚儀はお預け?おゆきさんが可哀想^^;

  • 男気ある話が多くワクワクしながら読めた

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著者プロフィール

1948年高知市生まれ。都立世田谷工業高校卒。旅行代理店、広告制作会社、コピーライター、航空関連の商社勤務等を経て、97年「蒼龍」でオール讀物新人賞を受賞。2002年『あかね空』で直木賞を受賞。江戸の下町人情を得意とし、時代小説界を牽引する人気作家の一人。著書多数。

「2023年 『草笛の音次郎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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