黒い魎(みずは)

著者 :
  • 祥伝社
3.42
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本棚登録 : 28
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396633868

作品紹介・あらすじ

母の借金を返すため、還付金詐欺の片棒を担ぐ日々を送る山岸保。リーダーの加納薫堂は、悪魔のように切れる頭脳と残忍さで、保たちを支配していた。そんなある日、東日本大震災が日本を襲う-。混乱の中、薫堂は被災地での金儲けを企み、保の故郷・南三陸に乗り込む。薫堂の支配から逃れる術はないと絶望していた保だが、被災地で懸命にボランティアを行う藤堂泉と出会い、何とかして悪魔の所行を白日の下に晒そうと決意する…。未曾有の災害と被災地の現実を背景に、人間の清濁を鮮烈に抉り出した異色のサスペンス。

感想・レビュー・書評

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  • 20171014-143

  • 160408図

  • 被災者を食い物にするような悪党がのうのうと生き延びている世の中は間違っていると思います。
    神様!こんな悪意の塊みたいな人、なぜ存在させているのですか?
    この悪党、人間のクズです。あ、この人は人間なのでしょうか?
    悪賢くて、自分がつかまるようなヘマはしないし、やるとなったら肉体的にも精神的にも追い詰める情け容赦ないモンスター級のワル…もうヤダこんな人間…と暗い気持ちになりながら読んでいました。
    後半、薫堂の生い立ちにエ〜!!となりました。愛がなく、愛情を知らないと、そういうモンスターが出来上がってしまうのか…。
    被災地のストレスのかかる生活・過酷な状況に心が痛みます。読んでいて、とてもつらい気持ちになってしまいました。
    それにしてもメディアって、自分たちの都合のいいように平気で印象操作とかしちゃうんだ…何だかなぁイヤになっちゃうなぁ…。

  • 東日本大震災の被災地、南三陸町の避難所を舞台に起こるマスメディアの攻防戦や、被災者詐欺等々、一気に読ませる。
    人間が暮らす社会の縮図としての避難所、そして被災地の諸問題が浮かび上がる。

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著者プロフィール

1962年、愛知県生まれ。文化学院中退後、世界各国を巡る。30歳で帰国し、海外専門のフリー添乗員として活躍。その後、自身の経験を活かして小説や新書を発表、『添乗員騒動記』シリーズ(旅行人、KADOKAWA)がベストセラーとなる。『日本の食欲、世界で第何位?』(新潮新書)、『裏原宿署特命捜査室さくらポリス』(祥伝社)、『サバーイ・サバーイ 小説 在チェンマイ日本国総領事館』(講談社)など著書多数。

「2021年 『食べるぞ!世界の地元メシ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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