たとえば、すぐりとおれの恋

  • 祥伝社
3.28
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本棚登録 : 112
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396633943

作品紹介・あらすじ

高萩草介、ケーブルテレビ会社営業マン。向井すぐり、保育士。偶然の出会いから親しくなっていくふたり。「今度人を好きになるときには相手のことを深く知ってからにしよう」と考えるすぐりは、草介の過去や家族について知りたがる。だが、デートの最中になぜか、しばしば姿をくらます草介は、「おれ、ときどき、消えたくなるんだ」と告白する。交錯し、すれちがう、「すぐり」と「おれ」の現在と過去。女と男、ふたつの視点から描く、恋の行方は?不器用な恋の軌跡。それでも辿り着いた風景。

感想・レビュー・書評

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  • 装丁とタイトルに惹かれて読んだけれど
    そこから受けた印象とは違い、
    この「おれ」は面倒な人だった。

    その「おれ」との付き合いを友だちに相談したすぐりは
    別れることを勧められる。
    それがいいよ、と思った。

    学生のころだと好きだけでいいけれど
    大人になるとそれだけでは難しくなるときが
    早かれ遅かれ訪れる、と思う。
    と思っていても、実際だれかを好きになったら
    そんな冷静ではいられないんだろうけれど。
    (大人になったいまの自分)

    人は変われるものだろうか、とときどき考える。
    すぐりの友だちが「変われない」と言っているけれど
    わたしもたいていはそこへ行きつく。
    けれどこのラストはどう捉えたらいいのだろう。
    とてもいいラストのような、そうでないような、
    微妙な読後感。

  • 泣いた。色んな意味で号泣…。

    この歳で恋愛小説読んで泣くなんて、かなり恥ずかしいし、自分でも驚いた。

    すぐりと草介の出会いから別れまでを、それぞれの目線で交互に描かれています。

    こういう構成は好きだな。

    同じ時間を共有しているんだけれど、その時感じた事や考えていた事がお互い微妙に違っていたり。相手の事を想い合っているのに気持ちがすれ違っていく様がやけにリアルに感じられました。

    二人の生い立ちなんかも丁寧に描かれていて、特に草介の心の闇は痛いくらいに伝わってきました。それと、犬の話。ここで涙腺崩壊でしたよ。

    ラストはヤバかった。女性はこの展開に弱いと思います。私もなんだかんだでロマンチック大好きなんです(笑)

  • 家族の事、お互いへの思いが、すぐりとおれ(草介)それぞれの言葉で綴られる。すぐりの気持ちに共感したり、草介の思いに胸が痛くなったり。読み終えるのが寂しいと思える一冊。

  • 共有して知りたかったこと。
    相手が話したがらないのに無理矢理聞き出したところで、本心から聞くことが出来て良かったと思うのだろうか。
    素直に口にすれば変わる事はあっただろうが、それが出来ないかった結果ではあるよな。

  • ちょっとつかみどころのない草介。

    すぐりの悲しみがわかるので仕方なかったかな…

    一緒にいてもうまくいかない気がする…

  • 個人的には草介を分かってあげて欲しかった…
    ただすぐりの気持ちも一定の理解はできる

  • パチパチパチ
    面白かった
    きっと上手く行くよ!

  • 就職4年め、短大時代の友人2人とランチ中の話題「一緒になるなら勘弁してほしい男」に「消える男」と答えたすぐり。地元の保育園に就職した夏、車のパンクに困っていたところ通りかかった「さくらネット」の軽自動車。タイヤ交換して助けてくれた高萩草介と付き合い始めたがー

    ◆すぐり目線と草介目線で語られる二人の思い。すぐりがいい子すぎるー!って思ってたけど、彼女もまた知らなかった大人の事情があったんだなぁ。草介には、同情もしちゃうけど甘えんな!って気もする…「なんでそこでっ!!」って。見つけたらどうするつもりだったんだ

    【ネタバレ】ハゼ釣りの、一人で遊んで適度にほっといてくれるすぐり、ハゼをきちんと食べた家族、そういうのに安らぎを覚えたというのを、もっと早く伝えたら良かったのに。おばあちゃんも、全部わかってて流石、年の功、素敵な大人!と思ったら、大人は大人で色々うまく隠していたのね…って切なくなった。すぐりに悟らせなかっただけ素敵な大人だったけど。なんか。未来あるラストではあったけれども。

  • 期待していたより良かった。主人公ふたりには時々苛々させられたりはしたけども。すぐりにイラッとしたり。いくら暗い過去背負ってるからって、消えるんてどないやねんていう。私なら、そんなことされたらソッコー嫌いになるわ。ただラストは良かった。明るい未来が見えそうで。2013/095

  • 年甲斐もなく読んでみた、、。昔見た"愛していると言ってくれ"…のライトバージョンの様なお話。懐かしいTV番組を思い出した♪。

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著者プロフィール

千葉県生まれ。商社、出版社勤務を経て作家に。二〇〇六年『サッカーボーイズ再会のグラウンド』でデビュー。「サッカーボーイズ」シリーズ、「海が見える家」シリーズの他に『帰宅部ボーイズ』『ようこそ、バー・ピノッキオへ』『会社員、夢を追う』『太陽と月サッカー・ドリーム』などの著書がある。

「2022年 『サッカーデイズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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