- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396633943
作品紹介・あらすじ
高萩草介、ケーブルテレビ会社営業マン。向井すぐり、保育士。偶然の出会いから親しくなっていくふたり。「今度人を好きになるときには相手のことを深く知ってからにしよう」と考えるすぐりは、草介の過去や家族について知りたがる。だが、デートの最中になぜか、しばしば姿をくらます草介は、「おれ、ときどき、消えたくなるんだ」と告白する。交錯し、すれちがう、「すぐり」と「おれ」の現在と過去。女と男、ふたつの視点から描く、恋の行方は?不器用な恋の軌跡。それでも辿り着いた風景。
感想・レビュー・書評
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装丁とタイトルに惹かれて読んだけれど
そこから受けた印象とは違い、
この「おれ」は面倒な人だった。
その「おれ」との付き合いを友だちに相談したすぐりは
別れることを勧められる。
それがいいよ、と思った。
学生のころだと好きだけでいいけれど
大人になるとそれだけでは難しくなるときが
早かれ遅かれ訪れる、と思う。
と思っていても、実際だれかを好きになったら
そんな冷静ではいられないんだろうけれど。
(大人になったいまの自分)
人は変われるものだろうか、とときどき考える。
すぐりの友だちが「変われない」と言っているけれど
わたしもたいていはそこへ行きつく。
けれどこのラストはどう捉えたらいいのだろう。
とてもいいラストのような、そうでないような、
微妙な読後感。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
泣いた。色んな意味で号泣…。
この歳で恋愛小説読んで泣くなんて、かなり恥ずかしいし、自分でも驚いた。
すぐりと草介の出会いから別れまでを、それぞれの目線で交互に描かれています。
こういう構成は好きだな。
同じ時間を共有しているんだけれど、その時感じた事や考えていた事がお互い微妙に違っていたり。相手の事を想い合っているのに気持ちがすれ違っていく様がやけにリアルに感じられました。
二人の生い立ちなんかも丁寧に描かれていて、特に草介の心の闇は痛いくらいに伝わってきました。それと、犬の話。ここで涙腺崩壊でしたよ。
ラストはヤバかった。女性はこの展開に弱いと思います。私もなんだかんだでロマンチック大好きなんです(笑) -
家族の事、お互いへの思いが、すぐりとおれ(草介)それぞれの言葉で綴られる。すぐりの気持ちに共感したり、草介の思いに胸が痛くなったり。読み終えるのが寂しいと思える一冊。
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共有して知りたかったこと。
相手が話したがらないのに無理矢理聞き出したところで、本心から聞くことが出来て良かったと思うのだろうか。
素直に口にすれば変わる事はあっただろうが、それが出来ないかった結果ではあるよな。 -
ちょっとつかみどころのない草介。
すぐりの悲しみがわかるので仕方なかったかな…
一緒にいてもうまくいかない気がする… -
個人的には草介を分かってあげて欲しかった…
ただすぐりの気持ちも一定の理解はできる -
パチパチパチ
面白かった
きっと上手く行くよ! -
期待していたより良かった。主人公ふたりには時々苛々させられたりはしたけども。すぐりにイラッとしたり。いくら暗い過去背負ってるからって、消えるんてどないやねんていう。私なら、そんなことされたらソッコー嫌いになるわ。ただラストは良かった。明るい未来が見えそうで。2013/095
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年甲斐もなく読んでみた、、。昔見た"愛していると言ってくれ"…のライトバージョンの様なお話。懐かしいTV番組を思い出した♪。