悪魔のDNAー園子温

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396634285

感想・レビュー・書評

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  • 天才だと思い尊敬してやまない園子温に迫る本

    生々しい描写とぶっ飛んだ世界観が特徴の映画監督。

    その全てに迫る。

    あくまで舗装された道路は歩かない。
    茨の道だからこそできる芸当だった。

    何もしない善人よりも有言実行の確信犯的な悪魔の方が印象に残る、というのは重い指摘だった。

    周りを巻き込む力や相手の内面をえぐり切って全裸の演技を引き出す監督力には感嘆した。

  • 図書館で何気なく手に取り、その場で少し読んでから棚に戻したが、1ヵ月後借りてしまった1冊。
    私は『冷たい熱帯魚』を見て吐き気を催して以来、この監督の作品が気になり始め、結構見てしまった。その気になる監督について書かれた「伝記的ノンフィクション」。監督の生い立ちにも触れられており、作品によく登場する、家族の描かれ方が、なぜあのような形になるのかがよく分った気がする。
    これからももう少し、この方の映画には影響をうけていく気がする。
    この筆者の文章、私は好きです。

  • 遠慮とか他人のこととかお構いなく、ただただ自分が見たい景色だけをみる。

  • とうの昔に人間をやめた悪魔 条件付きの愛情 脅しを無化する為 暗黙の取引きを徹底的に憎み、それをぶち壊したいと心底望んでいた 本能的によくわかっていた 悪魔は神の教えを示すための創造物のひとつ キリストのファンクラブに入りたい 寺山修司 家出のすすめ アンダーグラウンドの土壌 アンビリーバブルな苦い体験 愛知県豊川市 文化圏としては名古屋のベッドタウン的な場所 映画はアバンギャルドなアート 覚醒系のエンタメ 詩人は体内に特有の言語リズムを持っている 詩のリズムは日常の言葉を言霊に変換する特殊なスキルだ 絶対音感を持つミュージシャン 言葉をプロデュースする絶対的なテクニック リズムがなかったり鈍重にすぎる映画は、生理的に不快や退屈を呼び起こす 8ミリ 16ミリ 杉山正弘 サイタマノラッパー 入江悠 渋谷ハチ公前スクランブル交差点 東京ガガガ 天井桟敷 無臭化された街に脂ぎった濃密な獣の匂いをぶちまけてやりたいという本能的な衝動 詩人らしいメタファー 乖離が生んだ苛立ち otaku うつくしみ バッドフィルム 自殺サークル サンフランシスコ 人は嘘をついてまで、幸せになりたい 吉高由里子 沢尻エリカ 北川景子 紀子の食卓 人畜有害 奇妙なサーカス 満島ひかり 安藤サクラ 西嶋隆弘 身体性 アクション 渡辺真起子 渡部篤郎 役者なら感動させろ 君の人生自体がダメ 人間力を出せ アドレナリン噴出度にかかっている 何もしない気弱な善人より有言実行の確信犯の悪魔のほうが人を魅了する ベティブルー 自分の生理と感覚にどこまでも忠実なだけだ 新興宗教を脱会 みんなエスパーだよ 栗原類 三島由紀夫 染谷翔太 梶芽衣子 二階堂ふみ 國村隼 長谷川博己 けもの道 スパイス 広くて退屈な舗装道路 天井桟敷 数秒間の邂逅 無銭飲食 交差 悪魔の青いDNA 時計じかけのオレンジ 成田空港

  • たった今読了。思えば結局40代ぐらいから、作品だけではなく人物に非常に関心を持ち始め、人生に少なからず影響を受け始めていると言える、かも。家族・友人以外で人生に影響…と言える人間はそうそういませんが、うん、ひっそりとですがそう言えます。

  • 『非道に生きる』からの『地獄でなぜ悪い』からの『悪魔のDNA』の流れがいいのではないかと読みながら思った。

    園さんの家族についてと父親との確執辺りを丁寧に書きながら、寺山修司の影響を交互に挟みながら幼少期から現在進行形まで書いている。他者の視線から園家を書いているのはなぜか新鮮だ。

    寺山との邂逅を最後にするのは構成上いいのだと思うが、こないだのグレイトヒッツテラヤマで園さんがその話を言ってたから知ってたから最後に来ても驚きはなかったのはある。
    あと、どうも最後まで「悪魔」というワードがしっくりこなかった。まあ、僕がその悪魔に魅せられているからかもしれないが。

    園さんが周囲の人を巻き込んでいき、何か困ったりすると支援者がどこからともなく現れるというのは、園さんが完全な人垂らしであるのを知っているので完全に同意だ。

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