原罪

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 84
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (439ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396634315

感想・レビュー・書評

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  • 多くのキャラクターが、間接的にではあるが、戦争によって死んでいる。すなわち、菊原の自殺の一因は戦争の記憶であるし、原爆の所産たる十字架は遥子、金森及び仁科を白血病にして死に至らしめ、しかもまりえを白血病にすることで石曾根と澤柳の死を惹起した。このように、彼ら全ての死が戦争によって引き起こされたと言える。
    とすれば、本作における原罪とは戦争を言うと理解されよう。

  • ふたつの時代を行き来しながら紡がれる、重厚な読み心地の社会派ミステリ。臓器移植・骨髄バンクなどの問題とそれぞれの人々の想いがなんともつらくて切ない。
    ……けれど実際のところは、「そこまでしなくても!」と思ってしまうんだよなあ。やはり戦時をともに生き抜いた人たちの連帯感というのは一風違うものなのかな。

  • 1月-9。2.5点。
    謎の殺人と、白血病の女性を救うための骨髄バンクの話が、
    パラレルで進む。
    刑事の過去、確執、バブル期、地上げ、戦争、
    などなど、盛り込み過ぎ感が。
    意外と読みにくかった。専門用語も多いし。
    いまいち感情移入できなかった。

  • 話しに厚みと重みと昭和の香りがあって、
    非常に面白く読みました。
    ★5にしようか迷いました。

    おすすめです。

    1つだけ、四月朔日という登場人物、あまり好きじゃないし、
    結局、たいした活躍もせず、なんだったのだろーという疑問が(笑)

  • う〜ん…
    そこまで?という感じだし、
    四月朔日教授が最後まで苦手でした。

  • 2014.5.11文章がこなれてなくてすごくよみにくかったが、最初の死体遺棄事件が最後、ここまで繋がるか!に普段は無理を感じるのですが不思議に、素直に読むことができました。

  • 過去の事件と結びついていた。
    あれもこれもつながっていくところはちょいと出来すぎな気もするけど、楽しめるからヨシとするかぁ。

  • 【ネタバレ】今まで読んだ5冊は何れも「まずはトリックありき」が鼻について評価できなかったのですが、本作はまるで別人が書いたのではないかと思えるほどのヒューマンドラマ・ミステリに仕上がってます。ただ、ある登場人物の動機が説得力に欠ける点とあまりに哀しい結末が残念で★一つ減点。

  • 重厚な雰囲気は嫌いではないのだが、戦争、自己犠牲、信仰、難病を都合よくつなぎ合わせたような終盤が興醒めであった。
    作者にとって何が「原罪」だったのだろう。

  • 人のつながりとか戦時中まで遡る時間軸の設定とか少々懲りすぎのように感じる。最後はまさかの白血病つながり。娯楽性は高いけどなぜか陳腐さも感じる。

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著者プロフィール

1966年長野県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。
2009年『プリズン・トリック』で第55回江戸川乱歩賞を受賞。著書に『トリック・シアター』、『天命の扉』、『原罪』、『龍の行方』など。

「2014年 『現調』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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