- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396634643
感想・レビュー・書評
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日常の謎と言って良い程に謎だらけのキャラクターが盛りだくさんな物語でした。ユーモアたっぷりで読み始めから終わりまで飽きること無く読み進めて、終始頷きながら共感の持てる作品ですね。
「虹猫喫茶店」は猫カフェでは無く、保護猫譲渡を生業とする喫茶店です。
医療大学の受験に失敗した主人公の玉置翔は滑り止めの武蔵野獣医大学医学部獣医学科に入学する。バイト探して学生課の求人で喫茶虹猫を見つけて面接に。店主のサヨリさんと猫達との出会いから物語は始まる。
主体性の無い主人公が気の強いサヨリさんに強引に押しきられて、時給の良さにも釣られながら奮闘する成長物語でもあり、出会う猫達と人々達とのドラマが連作短編で面白く人情味も味わえる心温まる物語でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
猫が出てくる本は片っ端から読んでいる。
その中でも少し異色な作品だと思う。
現代の猫たちの置かれた環境や状況をきちんと語っているし、猫たちを取り巻く様々な立場や感情を持った人間たちのことも描かれている。
去勢・不妊手術や譲渡のことなど、当の本人である猫たちに意見を聞けてそれを尊重できれば苦労しないのに、それができないから私たち人間が決断しなければならなくて、どんなに猫たちのことを考えて下した決断だったとしても、それはやっぱり人間のエゴで。
何が猫たちにとって幸せなんだろうって考えても答えは出せないのに、なんとか答えを出して苦悩している人たちの物語だな、と。
こういう角度で描いている作品はあまりない。
ただ、ストーリー自体はそう珍しいものではなく、先の展開が簡単にわかる。
読みやすいけれど、呆気なく、少し物足りない感じがする。 -
飼い主に愛されて死に別れたペットはみんな、虹の橋のたもとで主を待っていてくれる。
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現代の猫事情がわかりやすく理解できる小説。地域猫問題など、いろいろ考えさせられます。小説としても面白いです。
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2020/9.15.
面白かった〜!薄味サッパリ良本。読みやすかったな〜。面白かったけどまた読みたいかと聞かれたら「ん〜1回で満足」ってなっちゃうのよね。でも面白かった。 -
求人募集を見て喫茶店を訪ねた僕。そこで
待っていたのは、引きこもりの美しきオーナーと
里親募集中の捨て猫たち。仕事は厄介な婆さんの
猫屋敷の掃除と店の猫の飼い主を探すことだったが…。 -
2017/09/12
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坂井希久子にしては少しインパクトがないかな。現実の厳しさは描かれてはいるけれども。
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動物は思い通りにいかない