女神めし 佳代のキッチン2

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396634780

感想・レビュー・書評

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  • 原宏一さんの本の中でも『ヤッさん』と並んで好きな作品です。
    『佳代のキッチン』その第2弾。

    厨房車を駆って、日本全国を渡り歩く佳代。
    あいかわらずパワフルで魅力的。

    前回は両親探し(少々すっきりしない最後でしたが…)
    今回は松江のおばあちゃんと約束した、調理屋支店の候補者探しが軸。

    一番の楽しみであるお料理は、前作の方が好みだったかな。
    でも面白かったです。

    特に#女神めしと、が印象的。
    #女神めしではサーファーである洋の、
    夢は誰かに言われてあきらめてはいけない。
    自分で納得してからじゃないと。
    といった感じの言葉に、「おっ!」っとなりました。
    そうじゃないと、ずっと引っ張ってしまうことになりかねないからね。

    #ツインテールの沙良
    まさかここで新しい家族になって完結?
    いや、まだ旅は続きます。
    でも、また出会いそうな予感。楽しみです。

    前作を読んだ時に思ったこと。
    「佳代のキッチン、私の街にも来てくれたらいいのに…」
    今回も全く同じ感想。
    ということは、ほとんど進歩してないなぁ…私。(笑)

    • azu-azumyさん
      杜のうさこさん、こんにちは~♪

      原宏一さんの本もまだ読んだことがありません。
      面白そうですね~
      ぜひ、読んでみたいです♪
      杜のうさこさん、こんにちは~♪

      原宏一さんの本もまだ読んだことがありません。
      面白そうですね~
      ぜひ、読んでみたいです♪
      2016/01/20
    • 杜のうさこさん
      azu-azumyさん、こんばんは~♪

      ぜひ読んでみてください!
      佳代と弟の関係もいい感じなんです。
      美味しそうなお料理もいっぱい...
      azu-azumyさん、こんばんは~♪

      ぜひ読んでみてください!
      佳代と弟の関係もいい感じなんです。
      美味しそうなお料理もいっぱい出てきて、
      お腹すきますよ(笑)
      そういえば今回はミャンマー出身の方のお料理もありました。
      azu-azumyさんならご存じかも♪
      2016/01/21
  • 全国の港町を巡る移動調理屋さんとして、
    地元の食材をいかよぅにも調理しながら、
    併せて、地元の人々との触れ合いを描く、
    シリーズ2作目となりますが…、

    その旅の目的(お話の主軸)が、
    前作では、失踪した両親捜しでしたが…、
    本作では、新たな共同事業主捜しとなり、
    前作以上に調理屋さん稼業が板についた、
    佳代さんのお話が読めて、良かったです。

    本作の最後では、
    今後への、大きな転機がありましたが…、
    果たして、次回作は、
    どぅいう風に展開していくんでそぅか…?
    もろもろ期待して、待ちまそぅ…(^_^)

  • (2015/11/19読了)
    星4つはおまけ。3.5ってところかな。
    第一弾を既読なので、読んでみることにしました。といっても、移動車で調理屋をやっていることしか覚えてなかったけど。
    松江→氷見→船橋→伊豆下田→尾道→佐賀関→五島列島と、調理する車に改造した軽自動車で、どうやら一般道で移動して、寝起きもこの車の中。行き着いた場所では、許可なく火を使っているし、現実的に考えると無理な設定。まぁそこんとこは物語なので気にせずに。
    私自身が旅好きなので、見知った場所が多く、寄り添って読むことができ、行ったことのない五島列島には、行ってみたくなりました。
    主人公・佳代の「お相手」的な男性もそれぞれの場所に登場し、佳代が熱を上げるのではないけど、女版寅さんって感じもしました。
    最終話では、信頼している人が亡くなったりなので、ここで結婚、物語も終着かと思いきや、まだまだ第三弾へと続く気配が濃厚です。出たら多分読みます。

    (内容)
    新鮮な食材とともに持ち込まれる、ちょっとした厄介事。移動調理屋・佳代が、心にしみる一皿で美味しく解決?幸せの味を届けに、キッチンワゴンは全国を走る!

    (目次)
    第一話 港町へ …富山県・氷見
    第二話 女神めし …静岡県・下田
    第三話 ミンガラーバー! …千葉県・船橋市
    第四話 砂浜の夢 …広島県・尾道
    第五話 ママンのプーレ …大分県・佐賀関
    最終話 ツインテールの沙良 … 長崎県・五島列島、福江島半泊

  • 「佳代のキッチン」の続編。
    今回は『松江のばあちゃん』の依頼による「佳代のキッチン」の支店を任せる人材探しの旅。
    佳代の行くところ行くところに人生の岐路に立つ人、再出発を考える人が現れるので、彼らのうち誰に白羽の矢を立てるのかがテーマ。

    佳代の滞在期間が短いので物足りなさはあるが、相変わらず料理はおいしそうだし、それぞれの話も楽しめた。
    終盤に転機が起こるので、更なる続編があるのか、気になる。

  • 『佳代のキッチン』の第2作。
    独立短編集として前作を知らなくても読めるけど
    どうして佳代ちゃんが
    こういう商売をしているのかを
    知っていて読んだほうが味わえる。

    両親探しに一区切りつけた佳代は
    松江で知りあった老女の後押しも受け
    全国をまわる移動キッチン調理人の仕事を続けていた。

    富山ではクレーマー婆ちゃんに翻弄され
    下田では若者の人生相談
    尾道で知りあった一家とは商売の大変さをわかちあって
    佐賀の港で恋に揺れ。

    他にも下田や五島列島などを訪れて
    その土地の食材でおいしいものを作ってくれてます。
    ちょっとした観光ガイドにもなってるよね(^_-)

    松江のおばあちゃんからは
    「同じような仕事をしたい人には援助をおしまない」
    って言われてるけど
    それが本当にその人のためになるのか
    ものすごく考えて答を出す。
    佳代ちゃんのその心の動きが
    料理にもあらわれて、素敵です。

    まだまだ旅の日々を続けるらしい
    〈佳代のキッチン〉号。
    次作はどこで何を作るのかな。

  • 両親探しはひと段落。それでも佳代は、松江のおばあちゃんに頼まれた調理屋の支店候補を探すべく、相棒とともにニシへヒガシへ。いろいろな夢があったり、また敗れることもある。
    女神めしは下田で命名されたんだ。長崎の女神大橋、また行きたいな。

  • 今作では調理屋で各地巡業するのがメインとなり、その土地の湧き水を使う、地魚で魚介めしを作る、求人は調理屋に本気の人だけにしたいから小さく告知など佳代さんのこだわりがより出た内容でした。
    前作はあくまでも両親捜しがメインだったから、その土地の人との交流が薄かった気がする。(読み手の気持ちの問題もあるかな?)
    そういう意味では今作は地元の人との交流がしっかりとあり、両親捜しは終わったんだなと改めて思った。
    和馬との姉弟関係は相変わらず素敵だけど、前回のように新聞記者としてのリサーチ力を発揮するシーンはなく、残念と言えば残念。本筋に関係ないので、姉弟の軽妙なやり取りだけで充分。
    最後の最後に最大の支援者、恩人のおばあちゃんが他界…これが次作に影響するのか?そこも気になるところ。

  • 先に3を読んでいたので、図書館で1と2を探したのだが、2しか見つからず。1は貸出中みたいであった。
    1話ずつ場所が変わるし、話も完結するので気にせず読み進める。
    うーん、美味しい話は毎度お腹が減るわ。
    海の近くばかりを巡るのもいいな。魚介類って美味しいもんね。前回も思ったけど、こんな調理屋さんに出会ってみたい。

  • 前回は両親捜し、今回は、佳代のように調理屋を始めたい人に、松江のばあちゃんからの支援を届けるという話がテーマになっています。
    今回は港町を移動していくので、魚介めしのバリエーションが楽しめます(といっても食べられないけど)
    今回もさまざまなひととの出会いが楽しい。アランにはびっくりなことを言われるし。調理屋をするのにふさわしいか、佳代がプロとして、査定していくところも面白かったです。

  • 佳代のキッチン、第2弾。
    両親探しの行脚も一区切りついて、どういう風に続くのだろうと思ったら、発展編…ともいえる内容だった。
    魚介めしが売り物だからという事もあるけれど、日本全国の漁港のある街に立ち寄って、調理屋を続けて行く。
    おいしいものが繋ぐ、人と人。
    きれいな海を想像し、海風に吹かれて街道を車で走る様子を想像し、旅に出たくなる。

    佳代は、決して悟ったような人間ではない。
    意外に打たれ弱い面もあり、気の短いところもある。
    酔って弟に電話して愚痴ってみたり。
    しかし、相手の話をきき、思いやり、一生懸命考える…
    ちょっとほだされたり、美人だから言い寄られたりしながらも、矢じろべえのように揺れた後は元の真っ直ぐに戻って、自分の道を大切にしよう、と決意を新たにする。
    そんな所に好感が持てる。

    『港町へ』
    能登半島の港町、「氷見」
    手ごわいクレーマーの飯島さんの事情とは。

    『女神めし』
    伊豆半島の下田から、「多々戸浜」
    プロのサーファーを目指す海斗と、仲間たち。
    50男の、元プロサーファーの洋(よう)さんとの出会い。

    『ミンガラーバー』
    千葉、船橋漁港。
    ミャンマーからの留学生から、故郷の料理を頼まれて…
    頑張り過ぎる留学生たちと、一代で財をなした元漁師の真鍋夫妻との出会い。

    『砂浜の夢』
    瀬戸内海に面した尾道。
    土産物屋を営む松浦一家との出会い。

    『ママンのプーレ』
    関さばで有名な「佐賀関」(さがのせき)。実は大分県にある。
    ヒッチハイクで旅をしているフランス人の大学生アランとの出会い。

    『ツインテールの沙良』
    松江のばあちゃんの心のふるさと、五島列島の「福江島」
    東京からUターンしてきた父と子。

    第3弾はあるのでしょうか?
    いろいろ事情も変っていくとは思うけれど、あったらいいなあ。

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著者プロフィール

1954年、長野県生まれ。早稲田大学卒。97年に作家デビュー。2007年『床下仙人』が第1回啓文堂書店おすすめ文庫大賞に選ばれるなどベストセラーに。他の著書に「佳代のキッチン」シリーズ、『天下り酒場』『ダイナマイト・ツアーズ』『東京箱庭鉄道』『ねじれびと』(以上、祥伝社文庫)、「ヤッさん」シリーズなど多数。最新作は『間借り鮨まさよ』。

「2023年 『うたかた姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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