踊れぬ天使 佳代のキッチン

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 360
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635183

感想・レビュー・書評

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  • いつもと変わらず、いろんな土地での美味しそうな料理と温かい人達との出会いがステキな話(^-^)♪しか~し、移動調理の普及活動も佳代の恋もぼや~んとした感じで、話の方向が分からずモヤモヤする(--;)あっ!佳代が放浪の人だから、それで良いのか(^^;)

  • 佳代のキッチンというシリーズだったみたい。知らなかった。次は、前作を借りてこよう。
    食べ物の話って読んでるとお腹が空いてくるよね。でも好き。車で地方を周りお客さんの持ち込んだ食材で料理をする。これってかなりの能力がないとできないよね。
    その料理と依頼してくれた人とのつながりもみえてきて面白い。こんな移動調理屋さんに出会ったら、なにか頼んでみたいものだ。

  • お節介といえば、肝っ玉母さんのようなイメージだけど、佳代ちゃんは違うんだね。
    車の中にキッチンがあって、かつ、寝泊りが出来る。そんな軽自動車を見てみたいものだ。

  • 佳代のキッチン第三作。
    今回の佳代はキューピッド役ばかり。
    危機を感じる夫婦に、国籍の違いに悩む日系ブラジル人、夢を諦めかけたピアニストに佳代同様全国をさすらう女性等。
    今回思ったのは、佳代って結構惚れっぽい?会って直ぐに打ち解ける性格は良いけど、女性一人旅なのだから気を付けないと。
    何だか女性版寅さんみたいな感じで、様々な男女や家族を結びつけては次の土地へって感じでした。佳代自身の幸せはまだまだ先かな。まずは男(彼女または想い人がいない人)を見る目を養おう。

  • 『佳代のキッチン』シリーズ、第3弾。
    安定した内容で、美味しい食べ物、ほろりとする良い話が6つ。

    惚れっぽかったり勘違いしたり、という、相変わらず人間的にちょっと未熟なところをのぞかせるところも親しみやすい佳代だが、今回は更に、弟の和馬言うところの「おせっかい」に磨きがかかり、さすらいの「家族関係コーディネーター」のようになっている。
    その割に、佳代の身には何も起こらないのが切ない。

    調理屋の支店を開く人探しは順調で、確実に使命を果たしている。
    だが、「自分の役目はこれで終わった」と、絶妙のタイミングで去っていく後ろ姿がそろそろ板につき過ぎで、「ねえ、あんたはどうするの?このままでいいの?」と声を掛けたくなる。


    第一話 『おみちょの涙』 石川県金沢市
    金沢の「近江町市場」、通称「おみちょ」で調理屋を開く佳代の前に、疲れた顔の主婦・雅美が現れる。
    彼女は毎日大量の注文をするようになる。

    第二話 『チャバラの男』 静岡県藤枝市
    加賀棒茶が美味しかったという繋がりで、茶畑が見たくなった佳代。
    脱サラして茶葉農家を始めた夫婦と出会う。
    嫉妬の効用?

    第三話 『ロングライド・ラブ』 新潟県佐渡市
    金沢で出会い意気投合した麻耶から、佐渡に招かれる。
    そこで「ロングライド」という、スポーツサイクルのロードレースが開かれるのだ。
    麻耶のゴールは?

    第四話 『踊れぬ天使』 群馬県大泉町
    ブラジル人がたくさん住む町。
    過去には各種トラブルに見舞われながらも、地元住民と折り合いをつけてきた。
    佳代は、日系ブラジル人のラウラと親しくなる。

    第五話 『モンクス・ドリーム』 山形県山形市
    山形市の駅前で、佳代は昔父がよく聞いていたジャズピアノの生演奏を耳にした。
    昭和レトロでカッコいいお話。
    夢を追うダメ男にふと、父が重なる。

    最終話 『カフカの娘』 北海道稚内市
    最北端の景色を見たくなって宗谷海峡へ。
    絶景を堪能して戻ろうとすると、車が動かない。
    偶然通りかかった「移動スーパー」の莉子が助けてくれる。
    彼女は実家の礼文島に娘を置いて、週6日は稚内に単身赴任のシングルマザー。
    中三になった娘との関係に悩む。

  • 図書館でなんとなく気になって借りたら、シリーズものの3作目だった!でも短編メインで前後なくても困らなくて読みやすくてよかった。全国色んな場所の料理と、人間関係の悩みが解決されるのは読んでて楽しい。

  • 『佳代のキッチン』第3作です。
    佳代ちゃんの旅、今回は東へ。

    石川の近江町市場では転売事件があり
    静岡では素敵な出会いにときめいて
    佐渡では人の恋路が気になるし
    群馬じゃ国際色豊かな町に住む人々の
    心にひそむ哀しみを知り
    山形では熟年カップルが心配で
    北海道のシングルマザーに胸打たれ。

    相変わらず弟くんの言うとおり
    〝おせっかい〟な性分ですが
    みんなの最後の背中を押してあげている感じかな。

    料理のレパートリーも、基本の漁師めしを中心に
    行く先々で新しい試みを加えて
    ますますパワーアップ。

    北の果てまでたどり着いたけれど
    まだ旅は終わらない〈佳代のキッチン〉号。
    いつか再会を楽しみにしています。

  • タイトルに惹かれて手に取って、装丁がかわいいと思ったら大好きなげみさんだった!
    風来坊のごとく津々浦々、調理屋をしながら全国を回る佳代。佳代の立ち寄った土地のことがよく描かれていて、一緒に旅をしているみたい。佐渡で自転車のそんな大きな大会が開かれているなんて、知らなかった。大泉町の日本のブラジルも初めて知った。
    どうやら佳代のキッチン第3弾らしい。最初から読んでみたい。

  • 佳代のキッチン、第3弾。

    今回も変わらずあちこち回る佳代。

    いつも以上に地元料理が色濃く出ていたような。

    続編はあるのかな?また佳代のキッチンに会いたいなぁ。

    2017.10.16 読了

  • 実はこのシリーズ初読み。
    調理屋を営む佳代が、日本中を旅しながら、いろいろな人たちと関わっていく物語。なんというかとても原宏一さんらしい、ホッとする小説だった。
    六話の短編が収録されてるんだけど、「チャバラの男」と「モンクス・ドリーム」が好き。
    「チャバラの男」は、脱サラしてお茶づくりを始めたものの、妻には反対されている男の話。佳代がその男に好感を持っちゃってドロドロの展開⁉︎と思いきや、まぁスッキリとした終わり方。妻の友美さんがめっちゃイイ女!かっこいい!
    「モンクス・ドリーム」は昔ジャズピアニストとしてデビューしたものの、パッとせず今やヒモの如き生活をしている男の話。こちらも、その男を支える未祐ママがまーステキ!
    しかし佳代のお節介っぷりはスゴイ(笑)ここまでは出来ないよ、普通。全部結果オーライだから、いいんだけどさ。
    あと何より料理が美味しそう〜。一度食べてみたい!

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著者プロフィール

1954年、長野県生まれ。早稲田大学卒。97年に作家デビュー。2007年『床下仙人』が第1回啓文堂書店おすすめ文庫大賞に選ばれるなどベストセラーに。他の著書に「佳代のキッチン」シリーズ、『天下り酒場』『ダイナマイト・ツアーズ』『東京箱庭鉄道』『ねじれびと』(以上、祥伝社文庫)、「ヤッさん」シリーズなど多数。最新作は『間借り鮨まさよ』。

「2023年 『うたかた姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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