ランチ酒

著者 :
  • 祥伝社
3.64
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感想 : 241
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635343

感想・レビュー・書評

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  • すごく、すごく、心に沁みる一冊
    “美味しそうな本だろうな”
    と思って読み始めたけれど、それだけじゃない
    主人公・祥子の人生が、少しずつ語られていく


    一冊の中には十六の章が収められている。
    一つのストーリーは、あっけないほど短い。
    だけどそれは絶妙な短さで、しっかりと伝わってくるし、余韻もちょうど良い感じ。
    祥子が深夜の仕事を終えて、ランチのお店を選び、美味しい食事とお酒を注文する様子、その料理の描写ときたら…
    思わず唾を飲み込む。



    ランチ酒の理由…
    ひとりの家に帰りたくない。
    だから外でご飯を食べてお酒を飲む。
    でも本当に辛いと、それさえもできなくなる。
    「お酒を飲むっていうのも体力や気力がいるもんだな」
    そんな祥子も、幼馴染の親友たちと話すことで何かが吹っ切れて少しだけ前を向く。
    そんなラストに思わず涙が溢れた。

    • aoi-soraさん
      いいなー(⁠´⁠ε⁠`⁠ ⁠)
      走って、飲んで、蕎麦!
      最高じゃないですか〜

      我家の夕飯はうどんで、天ぷらも揚げて食べました

      立ち食いそ...
      いいなー(⁠´⁠ε⁠`⁠ ⁠)
      走って、飲んで、蕎麦!
      最高じゃないですか〜

      我家の夕飯はうどんで、天ぷらも揚げて食べました

      立ち食いそば、私も食べたい
      2023/12/21
    • Manideさん
      (⸝⸝⸝⁼̴́◡⁼̴̀⸝⸝⸝)フフフ…いいでしょ(笑)
      (⸝⸝⸝⁼̴́◡⁼̴̀⸝⸝⸝)フフフ…いいでしょ(笑)
      2023/12/21
    • shukawabestさん
      aoi-soraさん
      読みました。飲み食いの場面は、自分の目の前に出されている感じで、たまりませんでした。祥子の店探しの真剣さにも
      笑えまし...
      aoi-soraさん
      読みました。飲み食いの場面は、自分の目の前に出されている感じで、たまりませんでした。祥子の店探しの真剣さにも
      笑えましたし、食べながら仕事を回想する描写がとても自然で、祥子の淋しさをこらえて日々を過ごす感じや周囲の人たちとの温かい交流が、バランスが取れていて絶妙でした。
      読むきっかけを与えてくださりありがとうございます。影響されて飲み食いが過ぎないよう、シリーズを追いかけて行きます。
      2024/01/21
  • 1話1話が短くて、さくさく読める感じの飯テロ系小説でした。けど、近頃運動不足でお腹周り気になってると、なかなか一気に読めませんでした。アラサーバツイチ、夜間見守り業の祥子の闇は深そうで昼夜逆転してて昼間から酒盛りできる店を徘徊する話です。朝に勤務がおわってお店が開くのは11時過ぎだと思うのですがその間何してるんだろうと不思議に思うんですよね。行きつけの店があるわけでなし、スマホでグルメレポート検索しながらニマニマしてるのだろうか?毎日働いてる感じじゃなさそうだし勤務のある日だけ外食してるんだろうか?
    自分にご褒美って独り身の気ままさがなんとも切ない。月1回、会える娘のために節約して養育費とかに回すとか考えないのだろうか?そんな考えは時代錯誤なんだろうか?次第に見えてくる祥子の身の上、できちゃった婚でいきなり2世帯住宅では夫との絆を深める充分な時間もなかったようで姑に虐められ辟易した姿も目に浮かびました。急に結婚で義母と暮らす距離近すぎて小娘だった祥子には不測の事態だったようです。
    この先の人生どんな選択をしていくのか見守り業の祥子を見守ってみようかなw

    • つくねさん
      私ね、風のマジムの影響で、いまラム酒にハマってたりするんですよ!
      酒盛りしたいですね!
      私ね、風のマジムの影響で、いまラム酒にハマってたりするんですよ!
      酒盛りしたいですね!
      2023/12/05
    • かなさん
      「風のマジム」は、原田マハさんの作品ですね♪
      いつか、読んでみますね♡
      ラム酒なんて、しじみさんおしゃれですね(^^)
      ホント、酒盛り...
      「風のマジム」は、原田マハさんの作品ですね♪
      いつか、読んでみますね♡
      ラム酒なんて、しじみさんおしゃれですね(^^)
      ホント、酒盛りしたいですっ♪
      2023/12/05
    • つくねさん
      ラム酒って、ケーキとかチョコレートとかに入ってるでしょ。ラムレーズンなんか究極のコンビネーションですしね。
      香りが豊潤でバニラアイスとかに...
      ラム酒って、ケーキとかチョコレートとかに入ってるでしょ。ラムレーズンなんか究極のコンビネーションですしね。
      香りが豊潤でバニラアイスとかにかけても美味しいしww
      ホットチョコレートに少し入れて香りを楽しんで飲んだりするともうたまりませんよww
      2023/12/06
  •  いつか、いつか、読みたいと思っていたこの作品!「ランチ酒」です!私も時々しますよ、ランチ酒っ♪そんなに頻度は高くはもてないので、月1回くらいあればいい方だけれど、昼間に美味しいものを食べながらお酒を飲むひと時はまさに至福の時です(*'▽')

     この作品の主人公は、アラサーバツイチ、子供ありの犬森祥子さんです。子供は元夫と生活しているので、現在は一人暮らしをしています。同郷の友人である亀山太一さんは「中野お助け本舗」を経営、その「見守りサービス」に祥子さんも従事させてもらうことになります。「見守りサービス」は夜間から翌朝、午前中いっぱいまでかかることもあるが依頼者の希望に沿って見守りを行うものです。その日の仕事が終わるとちょうど飲食店のランチタイムでもある祥子さんは、依頼先近くの飲食店から気分にあわせてお料理とお酒を選びます。今まで本を読んできて、こんなに美味しい描写が多いのは初めてなので、ある意味びっくりです。

     第1酒から第16酒まで…見守りサービスの依頼者はそれぞれに特殊な問題を抱えており、祥子が見守りすることで仕事に専念できたり、自由な時間を持てたり、大事な用事を済ますことができるようになります。気になるのは編集者小山内学さんで認知症の母の見守りを依頼するお話と、謎の書類の受け渡しで関わる角野さんのことですかね、それと、主人公の祥子さんの今後とかも知りたい!ので、続編も読みます。 

    • かなさん
      1Q84O1さん、おはようございます!
      そうなんですねぇ…
      お酒飲むと、頭痛が??
      なんだか、ちょっと可愛いかも…
      さすが、隠れ乙女...
      1Q84O1さん、おはようございます!
      そうなんですねぇ…
      お酒飲むと、頭痛が??
      なんだか、ちょっと可愛いかも…
      さすが、隠れ乙女っ(*^▽^*)

      って、飲めないのは忘年会シーズンが迫っているし
      実は結構大変なんでしょうね…!
      雰囲気だけでも、楽しめるといいですよね、
      本でも、リアルにでもね…。
      2023/11/22
    • 1Q84O1さん
      お酒が飲めない隠れ乙女です(*ノェノ)キャッ

      最近はコロナ禍で忘年会、新年会が無かったのですが…
      今年はどうでしょう…(^_^;)
      頭痛に...
      お酒が飲めない隠れ乙女です(*ノェノ)キャッ

      最近はコロナ禍で忘年会、新年会が無かったのですが…
      今年はどうでしょう…(^_^;)
      頭痛にやられないようにちびちびと飲んで耐えます(;´Д`)
      2023/11/22
    • かなさん
      隠れ乙女の1Q84O1さん、
      おはようございます!!

      ですよね!
      これからは、忘年会も新年会もあるかもしれないし、
      飲み会っ…結...
      隠れ乙女の1Q84O1さん、
      おはようございます!!

      ですよね!
      これからは、忘年会も新年会もあるかもしれないし、
      飲み会っ…結構あるかもですよねぇ…!
      私は楽しみだけど
      1Q84O1さんは、場の雰囲気盛り上げ係で、
      乙女全開で、和ませてあげましょうか、ね( *´艸`)
      2023/11/23
  • バツイチの祥子の仕事は見守り屋。
    勤務時間は夜なので、仕事の後のランチとお酒が唯一の贅沢。
    出てくるランチの描写がとっても美味しそう。
    どのお店も行ってみたくなりました。

    見守る人たちとのお話、元夫のもとで暮らしている一人娘を想う気持ちに切なくなります。

  • グルメ系の小説は初!!!
    この手の物は読まず嫌いしてたけどこんなに面白いの!?
    食べ物の話だけじゃなくてしっかり人間関係のエピソードも絡めてきて楽しすぎました。
    グルメ系の小説にハマりそう。。。

  • 美味しいご飯とお酒が出てくる孤高のグルメ的お話かなーと思ってたら、思ってた以上に奥が深かった。

    祥子に夜間見守りを依頼してくる人達の各々の事情や、祥子自信の家族の話が、美味しそうなランチの描写と共に少しずつ綴られていて、次から次へと読みたくなる、そんな本。

  • ご褒美。

    今日も一日、頑張った自分に。

    毎回、真剣にランチの店を探す犬森祥子にニヤリしてしまう。

    目の前に同じ料理、酒が出てきて、自分自身が味わっている感覚。

    そして、ついさっきまでの「見守り」をふと、祥子に同化して思い返しているような気にさせられる。

    スゥ〜と祥子の五感を共有できているところが、僕が思うこの作品の、一番の魅力。

    こまるのは、読んでる最中と読後の食欲、“飲みたい”気持ちの昂り。

    健診結果でも節酒を強く指摘されているが、抗い切れない。

    とはいえ、aoi-soraさん、おいしいレビュー、ありがとございました。

    自分の飲食欲とたたかいながら、犬森祥子のがんばる姿を追いかけていきます。

    • aoi-soraさん
      shukawabestさん
      飲食欲と戦いながらの読了、お疲れさまです(笑)
      そう、本当に美味しそうで自分も食べたくて仕方ないですよね。
      私は...
      shukawabestさん
      飲食欲と戦いながらの読了、お疲れさまです(笑)
      そう、本当に美味しそうで自分も食べたくて仕方ないですよね。
      私は十条の肉骨茶を食べてみたい。
      牛たんチェーン店も近くにあるけど、やはり1人では入りにくいかな。
      炉端焼きもいいよね^⁠_⁠^
      結局どれも食べたい…www
      2024/01/21
    • shukawabestさん
      コメントありがとうございます。「飲まない!」と決めていた日の食後に読んだので、自分とのたたかい、葛藤が大変でした。途中で読むのを何度も止めて...
      コメントありがとうございます。「飲まない!」と決めていた日の食後に読んだので、自分とのたたかい、葛藤が大変でした。途中で読むのを何度も止めて、結局、熱いお湯を水筒1本分(750ml)飲んで、なんとか余分なものを口に入れず、読み終えました。何やってるやら•••。
      続編は食前で、「今日は飲むぞ!」と決めてる日に一気に読むべきだと感じました。
      僕は第1〜16酒の飲み食いするモノ、全て垂涎モノでしたが、実際に映像を見せられるより、小説で想像させられる方が、渇望感が異常に増すなあと痛感させられました。
      2024/01/22
  • 2018年初読み本。『孤独のグルメ』と『ワカコ酒』がコラボレーションしたような、非常に贅沢なグルメ小説❗

    お酒を飲むシーンはそれ程ではないけれども、食事のシーンは反則です♫特に『第2酒 中目黒ラムチーズバーガー』の描写は絶妙です❗実在するお店をらしく、個人的には丸の内KITTE内にある、北海道の回転寿司屋さんに行きたくなりました。空腹時には読むのが厳禁な癒し系のグルメ小説です♫

  • 昼間っから旨いお酒と、お酒に合うボリュームのある美味しい食事。
    夜と違って、日の明るい内に呑むビール、冷酒、ワインのなんて贅沢なことか。

    バツイチでアラサー、深夜専門の「見守り屋」祥子の、一仕事終えた後の食べっぷり呑みっぷりが豪快で、読んでいてこちらまで呑みたくなる。
    深夜の見守り・付き添い業の「見守り屋」の依頼人は訳ありばかり。
    老人に子供にペット…急に夜出掛けることになった依頼人の代わりをする「見守り」の需要は現実にも結構ありそう。
    本業の「見守り」の他、悩みを抱える孤独な依頼人の気持ちに寄り添う祥子の存在は、依頼人の頑なな心を優しく溶かしてくれる。

    「私は生きているし、健康だ。元気出そう。へこたれてなんかいられない」
    祥子自身が抱える悩みもまた根深いけれど、男性並みにお酒とランチをぐいぐい呑み食べする祥子のお陰で私も元気になれた。
    TVドラマに良さそう。

  • 生活圏内にある、新たなお店開拓をしたくなった。
    車がないと生活できないような地域なのもあり、ランチタイムにお酒を嗜むのは難しいけれど、その分初めて食べる店の味を楽しむ時間を持ちたい。
    1話15~20ページほどなのに、しっかり物語として満足できた。
    ランチメニューの美味しさだけでなく、主人公の生活や日常・お仕事が続く背景が繋がっているので短い話だけどそうではない満足感が大きかったように感じる。
    280ページの中に16話が入っている連作短篇集。
    続編もありそうなので、主人公のその後を気にしつつ、あらたな美味しい妄想も楽しむ読書時間が今から楽しみだ。

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2005年『リトルプリンセス2号』で、第34回「NHK創作ラジオドラマ大賞」を受賞。07年『はじまらないティータイム』で、第31回「すばる文学賞」受賞。他の著書に、『母親ウエスタン』『復讐屋成海慶介の事件簿』『ラジオ・ガガガ』『幸福レシピ』『一橋桐子(76)の犯罪日記』『ランチ酒』「三人屋」シリーズ等がある。

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