定年オヤジ改造計画

著者 :
  • 祥伝社
4.03
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本棚登録 : 581
レビュー : 90
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635398

感想・レビュー・書評

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  • 女性が 話をやめたときは 納得したからではなく
    諦めたとき
    この言葉が 私の心に ぐさりと 響きました。
    この小説は 女性が あるあると 読むだけでなく
    男性 とくに 旦那が 読むものですね。
    『妻のトリセツ』も あわせて 読むと 人生変わります。
    今知って よかったなと 思いました。

  • こんな無神経なクソおやじを作り出した男尊女卑の日本社会を風刺している。
    ここまで極端でないにせよ、似たようなリアルは世間に多く存在してる。
    自身に当てはめてみても、チクチクと突き刺さり冷や汗が出る。
    ピンチを乗り越えられそうな結末にしてくれてほっとした。
    この本は男が読むべきだと思う。それも定年オヤジでなく、まさに働き盛りの年代が読むべきだ。

  • 「定年オヤジ改造計画」

    タイトルから察せられるのは、どうしようもないオヤジが周りの人々によって再生していくという話。
    もうね、いつも通りの安定した垣谷節を期待していた。どうせ、面白いに決まっている!と。

    果たして、方向性はそのとおりだった。だけど、手法が違う!
    一人称がオヤジなのだ。

    定年したオヤジには妻と息子と娘がいる。
    このオヤジが家族に放つ言葉がいちいち酷い。

    「男は仕事で疲れているのだから、家事なんてしなくていい。」
    「女には母性愛があるから、育児が辛いわけがない。」

    そんなことを平然と言ってのける。
    妻は諦めたような顔をし、娘は面と向かって否定してくる。

    でも、オヤジにはそれらのリアクションの理由が分からない。自分が正しいと思っているからだ。
    こんなオヤジが一人称の小説、、、読んでいる方が辛すぎる。

    でも新鮮さがあった。
    他の垣谷作品では、女性の一人称から愚かな人間(主に男性w)を描くから、
    こんな作風もイケるのかと、改めて作者を好きになった。

    しかし、ひょんなことから再生が始まる。
    息子夫婦からの依頼で、オヤジは孫の面倒を見ることになった。

    ありがちな話だけど、育児の世界に足を踏み入れたオヤジは、それがどれだけ大変なことか身に沁みて理解する。

    でも、面白いのはここから。
    息子は完全にオヤジの背中を見て育っているのだ。

    息子もまた、働いている妻を家政婦か何かのようにしか扱わない。
    そんな息子に過去の自分を見たオヤジは、息子を更生しようとしていく。

    オヤジと息子の相互作用的な再生が本当に良すぎて、思わず涙腺が緩んだ。


    正直、ご都合主義を多分に含んだ作品だと思う。
    地元の親類たちはリベラルな考えを持っているし、孫はあまりにも良い子だし、そして何より、オヤジは愚かではあったけど自省はできた。

    だからあくまでファンタジー的なのだけど、物語のエッセンスはとても意義のあるものだった。
    人間はいくつになったも変われるのだ。生き方は多様でいいのだ。

    ああ、とても良い本を読んだ。

  • 主人公(と、その同期)のことを心の中でずーっと「クソジジイ!」と罵倒しながらどんどんどんどん読んでしまった。
    「クソジジイ!」連呼のまま、あっという間に半分も超えてしまい、とうとうそれは残り5分の1に至るまで続いてしまった。

    ここに私の、(亡くなった)実家の父、(亡くなった)舅、姑、社会、夫、息子、に対しての恨みつらみのオンパレードを思わずつられて書いてしまいそうになったが、思い留まる。
    何故なら、垣谷美雨さんが本書で代弁してくれているから。
    いや順序が違うな。
    垣谷美雨さんが代弁してくれているのが本書なのだ。

    垣谷さんは11冊目。
    垣谷さんが、独身なのか、専業主婦だったのか、お子さんがいらっしゃるのか、全く存じ上げないが、とにかく垣谷さんの作品には救われる。
    本当に垣谷さん、ありがとうございます。

  • フォローしている方の書評を見て読んでみた作品。旧態依然とした考え方に凝り固まった定年オヤジが、息子夫婦の育児の手伝いをする事をキッカケにこれまでの自分の妻や子供達との関係を反省し、自分なりに変わっていこうとする姿を描く。

    男目線から見て読んですごく良かった。自分もちゃんと家事や子育てにもっとしっかり関われば良かったと反省しきりだった。主人公のように今からでも変われると思うので、日々の態度を改めながらしっかり妻孝行をしていこうと思う。

  • ほんと面白かった。
    自分の親を想像して笑えた。
    父は、定年後、今までの考え方を変えれて、本当に良かった。
    あと、料理をしてくれれば助かるんだが。

  • 定年後の男性と夫婦のあり方を描いた名作は、個人的にあと二つ上げられる。
    篠田節子の『銀婚式』と内館牧子の『終わった人』

    タイトルの雰囲気が示すように、この作品は少しコミカルな面も含む。
    定年後、家でゴロゴロしている男を妻と娘でたたき直して家事を仕込む話かと思って手に取ったが、読み終わってみれば、主人公・庄司常雄は自分で気付きつつ、同じ轍を息子に踏ませまいと(ついでに友人も)最後は頑張ったのだった。
    とはいえ、それは最後だけで、本の厚さの八割ほどは、二行ごとにド突きたくなっていた気がする。
    二行とはつまり単純計算で、二人の会話の一方である。
    作者は少々時代設定を間違えているのではないか、こういう考え方はもう一つ上の世代だと思う…と突っ込みながら読んでいたのだが、常雄の頭の中がそうだったのだ。

    “定年オヤジ”とあるが、老後の問題だけではない。
    若い時からの積み重ねが老後に至る。
    子育てに孤軍奮闘する若いママの問題も大きく取り上げられている。
    女は子供を産むとダンナより子供の方が可愛くなっちゃうから、夫は相手にされなくなる…
    なんていう浅い問題ではない。
    家事も子育てもしない夫に幻滅するのだ。
    話しても分かってもらえないから諦める。
    延々と我慢する。
    結果の夫源病。
    諦めた瞬間に、心の中で夫を切り捨てるのだ
    そう言えば自分の知っている、仲のいい熟年カップルは子供がいないところが多いなあ~

    深刻な問題ではあるのだが、会話や心の中のモノローグや突っ込みがテンポ良く、面白く読めてしまう。
    若いママにも薦めたいし、げんなりするかもしれないけれど、できれば男性にも読んでほしい。
    妻の態度に思い当たることはありませんか?

  • 説明
    内容紹介
    女たちのリアルな叫びに共感必至、旦那にも読ませたい本No.1!?

    女は生まれつき母性を持っている? 家事育児は女の仕事? 女は家を守るべき……?
    “都合のいい常識"に毒された男たちに、最後通告!

    大手石油会社を定年退職した庄司常雄。
    夢にまで見た定年生活のはずが、良妻賢母だった妻は「夫源病」を患い、娘からは「アンタ」呼ばわり。
    気が付けば、暇と孤独だけが友達に。
    そんなある日、息子夫婦から孫二人の保育園のお迎えを頼まれて……。
    定年化石男、離婚回避&家族再生を目指して人生最後のリベンジマッチに挑む!




    読み始めて いろんな面に対して無関心だった主人公・常雄に対してとても腹が立ってしまいました。
    しかし この世代の男性はほとんどの人が常雄と同じような考え方が多いんじゃないのかとも思います。
    最終的に常雄はお嫁さんの麻衣の気持ちに気付き味方になり協力してくれ 息子の考え方を変えようと努力もしてくれていて このようなおじいちゃんは少ないんじゃないかなと思いました。
    奥さんの気持ちにも気付き その後はきっと協力し合って過ごしているんだろうという未来も見えた気がします。
    私自身、義父母に対していい思い出があまりないのでうらやましいと思いました。

    去年結婚した息子に対して 私はどのように接したらいいのか 今はちょっと悩んでいます。すぐに行ける距離ではないので どこまで協力出来るかわからないし 協力を望んでいるのかもわからない。私自身もまだ仕事は続けたいし続けないと生活出来ません。

    旦那さんとは特に若い頃は言い合いも多かったですが(私が一方的に怒ってましたが...) 今は自営業で家に居ることが多くなって いろいろ協力してくれていると実感する日々です。

    娘が春からは大学生になるし 今はバイトも始めて家に居ることが減ってきていて 旦那さんとの時間が更に多くなってきています。
    これからの人生、楽しく過ごすためのことを考えながら生きないとなぁと思っています。

  • 公民館図書室で、手に取りました。
    一気に読みました‼

    週末だけでも、平日とのギャップで大変なのに・・。
    定年後、ずっとうちに「上司気分」のおじさんがいる。。
    つらい。つらすぎる。。

    この本みたいに、ハッピーエンドな老後を過ごしたいです。

  • 鈍感な定年オヤジにイライラさせられつつ、でも実際世の中の中高年男性ってこんな感じだよなぁと思わせられながら読んだ。
    未だに、男だから女だからという短絡的思考が充満している。
    この本は、今の日本の問題点を痛快に炙り出してくる。
    私自身は子育てが楽しいタイプなのだが、それでもこうやって問題提起してくれる本、意識改革を促してくれるような本は素晴らしいと思う。
    世の男性諸君、読むべき!
    女性陣はわかるわかるー!という場面がたくさんあるのでは。
    定年オヤジはムカつくけど、最終的に変わろうとする姿があるのでまだ救いようがある。
    読後感は悪くなかった。

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著者プロフィール

垣谷 美雨(かきや みう)
1959年生まれの小説家。兵庫県豊岡市出身、明治大学文学部文学科(フランス文学専攻)卒業。ソフトウェア会社勤務を経て、2005年『竜巻ガール』で小説推理新人賞を受賞し、デビュー。代表作としてテレビドラマ化された『リセット』『夫のカノジョ』の他に、文庫化されてベストセラーとなった『老後の資金がありません』、『ニュータウンは黄昏れて』『子育てはもう卒業します』『避難所』『農ガール、農ライフ』『あなたのゼイ肉、落とします』『嫁をやめる日』『後悔病棟』『女たちの避難所』など著作多数。『結婚相手は抽選で』が2018年10月に野村周平主演でドラマ化された。

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