定年オヤジ改造計画

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 166
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635398

感想・レビュー・書評

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  • バタバタしており
    久々の読了です


    今月中は読書ペースは
    落ちそうですが
    マイペースに読んでいこうと思ってます(^^)


    さて、「もう別れてもいいですか」を
    最近読了したばかりだったので
    こちらはその夫側の目線で書かれている感じでした


    途中で出てくる
    女ならできる
    男には無理
    母性がなんちゃら〜

    のくだりに
    何度イライラしながら読みましたが


    最後にはどうにか変わってくれた夫に
    少し溜飲がおりました。


    母親のホントの姿がわかったときは
    えーってなりました笑



    そして子育て中の身としては
    母親の孤独さ、不安さに
    とても共感しました


    つくづく社会の仕組みや
    人の考え方を変えていくのは
    難しいと感じます


    女たちの諦める感じ
    わかるーーー!!!



    もう別れてもいいですかより
    スッキリ感があり
    楽しく読めました(^^)

  • フォローしている方の書評を見て読んでみた作品。旧態依然とした考え方に凝り固まった定年オヤジが、息子夫婦の育児の手伝いをする事をキッカケにこれまでの自分の妻や子供達との関係を反省し、自分なりに変わっていこうとする姿を描く。

    男目線から見て読んですごく良かった。自分もちゃんと家事や子育てにもっとしっかり関われば良かったと反省しきりだった。主人公のように今からでも変われると思うので、日々の態度を改めながらしっかり妻孝行をしていこうと思う。

  • 世の中の男性は皆読むべき本。
    わかっている人が読んでも、女性の視点から新たな発見があるだろうし、
    わかってない人が読んだら、その分からない度合いによって、怒りと戸惑いと、そして恥ずかしさを学ぶだろう。

    自分はまさに後者だった。
    家事を「手伝っている」夫だった。
    子供3人も育てている父親なのに、情けない。




    以下、反省内容。

    激しく自分が間違っていたと自覚。
    仕事と家庭を分けて、家事の話は「お手伝い」だった。
    違う
    定年後は今の休日が続くと思っていた
    違う
    妻は自分に協力してくれる存在だと思っていた
    違う

    もちろん家政婦だなんて思ってやいないが、ご飯は作ってくれるものだと思っていたと気づいた。はっきりと考えてなかったが、老後の自分を想像するとそうだ。

    まだある
    母親でないとうまくできない、という考えがそもそも間違っている。
    やるかやらないかだけで、そもそもスタートは同じなのだ。
    そしてやらない夫には、妻は最初は怒り、そして最後には諦めるのだ。

    読めば読むほど自分が情けなくなってくる。
    とりあえず今日はいつもの食器洗いと洗濯干しだけでなく、部屋の片付けとゴミをまとめた。
    「誰かの仕事」ではないのだ。

  • 説明
    内容紹介
    女たちのリアルな叫びに共感必至、旦那にも読ませたい本No.1!?

    女は生まれつき母性を持っている? 家事育児は女の仕事? 女は家を守るべき……?
    “都合のいい常識"に毒された男たちに、最後通告!

    大手石油会社を定年退職した庄司常雄。
    夢にまで見た定年生活のはずが、良妻賢母だった妻は「夫源病」を患い、娘からは「アンタ」呼ばわり。
    気が付けば、暇と孤独だけが友達に。
    そんなある日、息子夫婦から孫二人の保育園のお迎えを頼まれて……。
    定年化石男、離婚回避&家族再生を目指して人生最後のリベンジマッチに挑む!




    読み始めて いろんな面に対して無関心だった主人公・常雄に対してとても腹が立ってしまいました。
    しかし この世代の男性はほとんどの人が常雄と同じような考え方が多いんじゃないのかとも思います。
    最終的に常雄はお嫁さんの麻衣の気持ちに気付き味方になり協力してくれ 息子の考え方を変えようと努力もしてくれていて このようなおじいちゃんは少ないんじゃないかなと思いました。
    奥さんの気持ちにも気付き その後はきっと協力し合って過ごしているんだろうという未来も見えた気がします。
    私自身、義父母に対していい思い出があまりないのでうらやましいと思いました。

    去年結婚した息子に対して 私はどのように接したらいいのか 今はちょっと悩んでいます。すぐに行ける距離ではないので どこまで協力出来るかわからないし 協力を望んでいるのかもわからない。私自身もまだ仕事は続けたいし続けないと生活出来ません。

    旦那さんとは特に若い頃は言い合いも多かったですが(私が一方的に怒ってましたが...) 今は自営業で家に居ることが多くなって いろいろ協力してくれていると実感する日々です。

    娘が春からは大学生になるし 今はバイトも始めて家に居ることが減ってきていて 旦那さんとの時間が更に多くなってきています。
    これからの人生、楽しく過ごすためのことを考えながら生きないとなぁと思っています。

  • いやはや、おもしろかった! 今どき常雄ほど間違っている人はいないとは思うが、部分的にでもこっそり賛同する人はいるのではないかとも思う。多くの方のレビューに「◯◯に読ませたい」とあるのはその表れでは? 
    私も、子育てや家事は「手伝う」ものと思っておられる全ての方々に読んでほしいと思う。

    それにしても、登場人物一人一人の描写のなんとうまいこと。全ての登場人物の個性が光り、その状況のみならず空気感までありありと伝わってきた。常雄が改心するまでの経緯も丁寧で自然な感じがした。

    初めは常雄の考えにイライラし通しだったが、最後は丸くおさまり、ほんわかした気分が残るよい読後感。

  • 面白かった!
    夫にも読ませたい…

    『話の途中で女が急に黙ったとしたら、それは納得したからじゃなくて諦めたんだってさ』

    ほんと、その通り。
    時間と気力の無駄遣いだと思うようになりました。

  • うわぁ
    なんだか我が家の未来を見ているようで…
    もろに昭和の九州男児な旦那が定年退職したら、、、!
    家事を全くやらないことはないけど、やってあげた、してやった感はばんばん出ちゃうだろうなぁー
    夫原病、なりそう(^◇^;)
    自分もついつい少々のことは耐えたほうが楽だと思って生きてるけど、意識改革しないとやばいかも。
    この本では娘や嫁の存在で夫がだいぶ改心?してくれたからよかったなぁ。
    こんなにうまくいけばよいなぁ。

  • まあね、現実にはこんなうまい結末にはならないよね、と毎度感じじつつ、でもほっとする柿谷美雨さんのハッピーエンド。
    定年を迎え、いろいろと充実したリタイア生活を期待していたのに、誰からも疎まれる現実にショックを受ける主人公。
    戸惑いつつ怒りつつ、孫の送迎をすることになってから、学ぶ。自分の正しさが「古くて、間違ってて、ズレて」いることに。
    とても身近で、よくある話で、面白く描く柿谷さんの才能に今回も楽しませてもらえた。
    結局自分は何を望み、何を選び、何を選ばないのか。どんな風にも生きられるけど、その責任を負わないと。と厳しさの中に希望を見いだせた小説だった。読めて楽しかった。

  • 鈍感な定年オヤジにイライラさせられつつ、でも実際世の中の中高年男性ってこんな感じだよなぁと思わせられながら読んだ。
    未だに、男だから女だからという短絡的思考が充満している。
    この本は、今の日本の問題点を痛快に炙り出してくる。
    私自身は子育てが楽しいタイプなのだが、それでもこうやって問題提起してくれる本、意識改革を促してくれるような本は素晴らしいと思う。
    世の男性諸君、読むべき!
    女性陣はわかるわかるー!という場面がたくさんあるのでは。
    定年オヤジはムカつくけど、最終的に変わろうとする姿があるのでまだ救いようがある。
    読後感は悪くなかった。

  • 自分で自分を褒めてあげたい。38年間勤めた会社を定年退職した日、そう思った主人公。
    これから自由な時間をどうやって有意義な老後にするか、妻と旅行、日々の趣味と思いは尽きない。

    だが、いざ始まってみれば、妻には避けられ、夫原病と言われ、娘には考え方が間違っていると罵られ、家族の顔色を伺う心が休まる時のない休日々だった。

    幼い孫2人の保育園のお迎えを引き受けることになり、主人公の考え方が少しづつ少しづつ変わって行くのですが、本当にちょっとづつ二転三転で、その様子が面白いです。
    自分の姿を省みて落ち込んだり、息子改造ミッションを企てたり。ジイジは大奮闘。

    ホント、仕事を言い訳にしてる世のお父さんたち、しっかり!って感じです。ラストは幼い孫の、ギューギューボブってセリフで、爽やかな読後感。

著者プロフィール

1959(昭和34)年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005(平成17)年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『後悔病棟』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『四十歳、未婚出産』などがある。

「2023年 『うちの父が運転をやめません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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