ひと

著者 :
  • 祥伝社
3.92
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  • (12)
本棚登録 : 4958
感想 : 577
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635428

作品紹介・あらすじ

激しく胸を打つ、青さ弾ける傑作青春小説!

母の故郷の鳥取で店を開くも失敗、交通事故死した調理師の父。女手ひとつ、学食で働きながら一人っ子の僕を東京の大学に進ませてくれた母。――その母が急死した。柏木聖輔は二十歳の秋、たった一人になった。全財産は百五十万円、奨学金を返せる自信はなく、大学は中退。仕事を探さなければと思いつつ、動き出せない日々が続いた。そんなある日の午後、空腹に負けて吸い寄せられた商店街の総菜屋で、買おうとしていた最後に残った五十円コロッケを見知らぬお婆さんに譲った。それが運命を変えるとも知らずに……。

そんな君を見ている人が、きっといる――。

感想・レビュー・書評

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  • R3.3.27 読了。

     読後は「聖輔、がんばれ!!」って大声で声援をしたくなる。読み始めてすぐにこの世界観に引き込まれて、一気読みしてしまった。
     主人公の20歳の聖輔が両親を亡くし、失恋し、大学を中退して途方に暮れているところから物語は始まる。だけど、このお話は決して暗くならない。そこが良い。    
     また、お金は無くとも恋愛して良いとか頼っていいと言っている人に頼るのも大事だとかなどは、心にグッときた。自分で人生の幅を狭める必要はないんだ、世間体とか考えすぎなくていいんだと教えてもらった。本当に良い話だった。読み終えるのが名残惜しい。田野倉のアツアツの揚げたてコロッケが食べたーい。

     小野寺史宜さんの別の本も読んでみたい。
     

  • これで、ようやく2019年の本屋大賞ノミネート作品が全て読み終わった。

    ノミネート作品の中で一番最後になったのは、最も“人畜無害"なイメージだったから。毒にもならない本ならいつ読んでもいいや、とついつい後回しに。

    読んでみて、イメージどおりのやさしさに溢れた小説だった。でも、単に波風の立たない小説ではなかった。素直に面白かった。

    20歳の聖輔は両親を亡くし、経済的な理由で大学を辞めざるを得なくなる。そんな時 どん詰まりの中、メンチカツをおまけで安くしてくれた惣菜屋との出会いで未来が見えてくる。

    タイトルにあるとおり「ひと」についてを描いた小説。ひとはひとりでは生きていけない。じゃあ、ひととの繋がりってなんだろうか?
    ということを考えるヒントをたくさん与えてくれる、そんな本だと思った。

    若いひとは共感で涙するだろうし、年老いたひとはつかの間、若い気分を味わえる。
    遅まきながら、読んでよかった。

    それにしても、聖輔と青葉のその後がとても気になります。

  • なかなか20歳でここまで達観と言うか出来てる若者も居ないと思うが、そこはそれ野暮な突込みは無しで物語を楽しむ。主人公の周りには善人も、小狡い奴も、付け込もうとする奴も、ちゃっかりしている奴も様々。
    そんな中で倹しく誠実に日々を送る主人公を応援するしかない。
    最後には不覚にもウルッとキてしまったよ。


    作品紹介・あらすじ
    激しく胸を打つ、青さ弾ける傑作青春小説!

    母の故郷の鳥取で店を開くも失敗、交通事故死した調理師の父。女手ひとつ、学食で働きながら一人っ子の僕を東京の大学に進ませてくれた母。――その母が急死した。柏木聖輔は二十歳の秋、たった一人になった。全財産は百五十万円、奨学金を返せる自信はなく、大学は中退。仕事を探さなければと思いつつ、動き出せない日々が続いた。そんなある日の午後、空腹に負けて吸い寄せられた商店街の総菜屋で、買おうとしていた最後に残った五十円コロッケを見知らぬお婆さんに譲った。それが運命を変えるとも知らずに……。

    そんな君を見ている人が、きっといる――。

  • 出会ってしまったな〜

    ブクログ生活最高ですね

    小野寺史宜さんの文書の感じ合う
    自分とすごく合う
    他にもいろいろ読んでみたいと思いました
    (すぐに『まち』が控えてますが)

    そして中身ですが
    いい感じだな〜と思いました(なにそれ)
    そしてこの物語をいい感じだな〜と思える自分もいい感じだな〜と思いました(ほんとなにそれ)

    なんというかこのお話にちゃんと共感できる自分、悪くないね

    の割に★4ですがw
    いや多分小野寺史宜さんはもっとすごいの来るなこれ
    その時のために★5は残しておこうの★4です

  • ラストシーンのあまりのシンプルさに驚いたけど、すごく良いと思った。
    タイトル通り、人を描いた物語。
    読み進めるうちに、主人公 聖輔の未来を応援したくなった。あとすごくコロッケを食べたくなった(笑)

  • こんな気持ちいい青春小説は読後感もスッキリして宜しいですね♪
    主人公の一人語りスタイルでリズムも終始良いので一気に読んでしまった。
    父の自動車事故死をなんとか乗り越えて東京の大学生になった聖輔だが鳥取に残してきた母の突然死に遭い、失意のうちに退学を決意する。早く何処かで何かを変えなくては!と焦る中たまたま出会ったコロッケ自慢の惣菜屋の求人ビラに飛びついてみたのが大きな転機になりそうな予感⁉︎この後の一年間の物語です。
    彼を取り巻く人々がとても上手く配されていて自分一人だけが取り残された感に打ち拉がれた聖輔だけれど、どっこい捨てたものではなかった!老いにも若きにもオススメの青春小説です。

  • この先、道が開けて行くこと感じさせる読後感。
    なかなか街中でのコミュニケーションが取り辛い状況にあるけど、やっぱり人との縁というのは大事なんだと思う。テンポの良く描かれていて、先が気になる展開で、一気に読んだ。



  • 会話も多く、淡々とつづられていく物語は読みやすく、サクサクどんどん読み進められるほど。
    でもどこかしら心に響く言葉がちゃんと心に残っていく。
    そしてそれらが読後に蘇ってきてゆっくりじんわりきた作品だった。

    人、ご縁…
    聖輔の人柄に時には危うさも感じたけれど、やっぱり人って、その人柄が人を呼ぶんじゃないか、その人柄が縁を引き寄せるんじゃないかと感じた。

    一人じゃない、頼っていいんだよ、その言葉に聖輔はどれだけの思いが涙と共に溢れ出ただろう。
    肉親以外の人との出会いから、どれだけ多くの温かさに触れどれだけ多くのことを学んだんだろう。
    大切なもの…人に代わりはいない、譲れるものはあっても譲れない人、譲りたくない人がいる。
    この一歩にたしかな成長を感じた。

    誰かがちゃんと見ていて理解してくれて、手を差し伸べてくれる、一人じゃないよ、頼っていいんだよって言葉をくれる…そんな人の温かさが広がる、感じられる世の中だと良いな。

    • くるたんさん
      けいたん♪なるほど♪

      たしかに、私もゾッとした!ってか、部屋の合鍵渡した時点で、うーんだった。

      そしてあの女の子も私も好きじゃなかったよ...
      けいたん♪なるほど♪

      たしかに、私もゾッとした!ってか、部屋の合鍵渡した時点で、うーんだった。

      そしてあの女の子も私も好きじゃなかったよ。じゃぁ、あなたはどうなの?って言いたくなるぐらいだった。でも聖輔にはあれぐらいが良いのかもね、なんて思ったり(笑)。

      全体的に心理描写が細かくなくて会話が多かったからあまり考えさせられる間もなかったなぁ。
      読後じんわりきた感じ。聖輔の良すぎる人柄もちゃんと見ててくれた人がいるんだね、なんて思ったよ。
      なんか作者の意図にまんまとハマってしまった感じたわ、私(笑)。

      けいたん♪はすごく細かく丁寧に読んでるって、改めて思った、尊敬(* ॑꒳ ॑*)

      すごい充実した読書トークに感謝♡
      2019/03/29
    • けいたんさん
      くるたん、私の愚痴を聞いてくれてありがとうね(^-^)/

      本の感想って好き好きばかりじゃないけど、愚痴っぽいのってあまり感想には書け...
      くるたん、私の愚痴を聞いてくれてありがとうね(^-^)/

      本の感想って好き好きばかりじゃないけど、愚痴っぽいのってあまり感想には書けないので、くるたんに聞いてもらってスッキリしました(笑)

      面白くなかったわけではないです。いつもと違うジャンルを読めてよかったと思っています(⁎˃ᴗ˂⁎)
      2019/03/31
    • くるたんさん
      全然愚痴じゃないよ♪

      こうやってここはどうだった、こう思った、とか、いろいろなこと言えるのって、リアル読書会みたいで楽しい( ˃̵͈ ˂̵...
      全然愚痴じゃないよ♪

      こうやってここはどうだった、こう思った、とか、いろいろなこと言えるのって、リアル読書会みたいで楽しい( ˃̵͈ ˂̵͈ )♡

      また同時期に(なんせ記憶が危ないから)同じ作品を読めたら、語ってねーー٩(˃̶͈̀௰˂̶͈́)و
      2019/03/31
  • 両親が急死してしまい、何とか独り立ちしていく20歳の男の成長の1年の物語…

    最初から不幸が続くけど、悲壮感もなく
    久々に安心して読める単純にハッピーエンドなお話!

    一番最後のページの主人公の言葉はそれを言うんだろうとわかってはいるんだけど、実際にページをめくって
    その言葉を見て、読んでみると鳥肌が立った

    読後感はとても良いサクッと読める良い小説だと思います。

  • いい言葉がたくさん詰まっていて読み終わってしまうのがもったいないくらいでした。
    『ひと』というタイトルの意味がわかり奥深さを感じました。
    よかったぁ〜。

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著者プロフィール

1968年、千葉県生まれ。2006年「裏へ走り蹴り込め」で第86回オール讀物新人賞を受賞。08年、ポプラ社小説大賞優秀賞受賞作『ROCKER』(ポプラ社)で単行本デビュー。『ひと』(祥伝社)が2019年本屋大賞第2位に選ばれる。主な著書に『みつばの郵便屋さん』シリーズ(ポプラ社)、『人生は並盛で』(小社)、『まち』『いえ』(祥伝社)、『本日も教官なり』『レジデンス』(KADOKAWA)、『奇跡集』(集英社)、『ミニシアターの六人』(小学館)、『とにもかくにもごはん』『縁』(講談社)、『夜の側に立つ』『今夜』(新潮社)、『片見里荒川コネクション』(幻冬舎)など、多数。

「2022年 『タクジョ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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