ひと

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 104
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635428

作品紹介・あらすじ

激しく胸を打つ、青さ弾ける傑作青春小説!

母の故郷の鳥取で店を開くも失敗、交通事故死した調理師の父。女手ひとつ、学食で働きながら一人っ子の僕を東京の大学に進ませてくれた母。――その母が急死した。柏木聖輔は二十歳の秋、たった一人になった。全財産は百五十万円、奨学金を返せる自信はなく、大学は中退。仕事を探さなければと思いつつ、動き出せない日々が続いた。そんなある日の午後、空腹に負けて吸い寄せられた商店街の総菜屋で、買おうとしていた最後に残った五十円コロッケを見知らぬお婆さんに譲った。それが運命を変えるとも知らずに……。

そんな君を見ている人が、きっといる――。

感想・レビュー・書評

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  • さりげない気遣いや優しさに溢れている。身内がいなくなり1人になった聖輔。でも周りの人たちとの交流から閉じていた心が少しずつ開いていく。人は1人だと思う時もあるけれどそれは自分が閉じているから。いつも人はいて自分を気にしてくれていたりする。1人だと閉じて頑なになれば大切なものを失う。聖輔はたくさんの優しさに出逢い、自分の中にあるもの、周りの人たちが与えてくれているものに気づく。そのひとつひとつ、ひとりひとりがかけがえのないもので人とのつながりやその中で笑い、泣き、悩み、怒る。そういうことができたり、自分に対してしてくれる人がいるのは幸せだ。聖輔のバイト先の人たち、商店街の人たち、そして青葉。その人たちと過ごしている聖輔がすごくいい。そこには優しさがあってあたたかく包まれている。そんな空気がたくさんある。なかでも青葉との会話がいつもどの場面も楽しい。また明日からも頑張れそうなそんな時間を過ごした気分になる。とても大切な作品になった。

  • 20歳で自分1人で頑張る。助けてくれる人がいて、読んでいるこちらが救われた。

  • 一気に読んだ。
    面白かった。

  • 訳あって大学を中退し、総菜屋で働く青年の物語。ハラハラドキドキといった冒険モノではなく、淡々と主人公の日常を描いていく。人によっては少々物足りなさを感じるかもしれない。

  • 調理師目指すなら、きちんと自炊しないと

  • あんま面白くなかったな。終始主人公聖輔の感情が語られることがほぼなく、事実だけをつらつらと書かれていた。齢21にして天涯孤独になり、親戚に金をたかられ、絶望的な状況に。けどそんな時にある総菜屋のコロッケを食べて人生の時計が動き始める。大切なのは物じゃない。形がない何かじゃない。人だ。人材に代わりはいても、人に代わりはいない。という文章に本タイトルで伝えたい全てが詰まってるのではないのかな

  • 小野寺さんの人を切りに抜く表現にとても共感でき、文面も読みやすく僕は好きな作者、作品でした。

    ひとは1人でない。必ずどこかに支えてくれるひとがいる。
    そんなひとたちに感謝しながら生きていこうと改めて強く感じた。

  • 聖輔さん幸せになってほしい。

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プロフィール

小野寺 史宜(おのでら ふみのり)
1968年千葉県生まれ。2006年「裏へ走り蹴り込め」で第86回オール讀物新人賞を受賞してデビュー。2008年『ROCKER』で第3回ポプラ社小説大賞優秀賞を受賞。2018年、『ひと』で「本の雑誌が選ぶ上半期ベストテン」2位。
著書に「みつばの郵便屋さん」シリーズ、『カニザノビー』『牛丼愛 ビーフボウル・ラヴ』『ホケツ!』『ひりつく夜の音』『太郎とさくら』『本日も教官なり』『リカバリー』などがある。本作は『その愛の程度』『近いはずの人』に続く「夫婦三部作」のラストを飾る作品である。

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