平凡な革命家の食卓

著者 :
  • 祥伝社
3.50
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  • (1)
本棚登録 : 118
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396635435

感想・レビュー・書評

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  • ファンの方に怒られそうですが、著者を全く存じあげておらず著作初読でした。ストーリといい登場人物の魅力的なことといい完璧にハマりました。読み進める毎に夢中になり久しぶりに時間を忘れ寝不足になりました。著作を読み漁ろうと思います。

  • 積読本が溜まってしまって発売日に買ったのになかなか読み始められなかった樋口有介最新作。

    これまでに無い視点切り替えで展開されるストーリー。
    これまで通りの味わいを残しながら、テンポ感など新しさも感じられる作品。

    一癖も二癖もある登場人物達の真意を探りながら読み進める面白さ。
    シリーズ化するのかな?

    広告業界の話はいまいちリアリティーに欠けたけれど…。

    帯は、無いな。
    デザインなんだろうが文字と情報量が多過ぎ。
    その文字群も印象的な言葉じゃないし。

  • *地味な市議の死。外傷や嘔吐物は一切なし。医師の診断も心不全。なんとか殺人に〈格上げ〉できないものか。
    本庁への栄転を目論む卯月枝衣子警部補29歳。彼女の出来心が、〈事件性なし〉の孕む闇を暴く!?軽妙に、見事に、人間の業の深さに迫る新感覚ミステリー!*

    樋口氏らしい、まったりのんびりお気楽調なテンポと文体がファンとしては無条件に楽しい。捉えどころのない事件の真相が二転三転した挙句、これぞ樋口ワールド!的なオチに持ち込まれ、なんだか煙に巻かれたような読後感もさすがです。増岡と真由美の結婚に至る経緯や、殺人に至る動機がやや弱い気もするけど、まあそこは…ご愛嬌かな。

  • 平凡な革命家の食卓
    題名とは違う ミステリー小説
    女性刑事など 登場人物の女性が
    魅力的でかつ キーパーソンの男性が
    男としては 羨ましくおもいます。
    何気によみつづけてしまって やっぱり
    面白い1冊になりました。

  • 2019年1月の時点で、樋口センセの著作の中でも最新の部類になると思うのだけれど、実験的な意味合いでもあるのかな~…と。
    複数の視点での語り、女性が推理の主体的存在であるとか。
    「猿の悲しみ」で初めて女性主人公の作品を読んだせいでそう感じてるのかもしれないけれど。

    しかし視点、語り手が複数に渡るのは、少なくとも冒頭では活きてなかったかなあ。
    誰の視点なのかわかりにくく。
    せめて「一行空ける」だけでなく「◆」か何かマークで区切って欲しかった。
    この辺の迷走ぶり、第二節までは連載形式であったことと関係してるのかな?
    書き下ろし部分になった第三節以降では重点的に語る人物が示されてスッキリした感あるもの。

    で、樋口センセらしいリズムある言葉の掛け合いなども中盤以降には発揮されて、いよいよ面白くなったかなー。
    語り合う相棒がいるというのも樋口センセの作品では必要かなと。
    先述の「猿の悲しみ」ではその役が不在だったので一方的に強すぎた感あるんだよねー。
    そういう試行?があって、今作があると考えるのは深読み過ぎかなあ。

    物語としては、ここでも序盤の強引さで好悪が付くかもなー。
    エンターテインメントだから序盤以降もドラマがあると受け取れるけど、リアルに考えると何してんだ警察は…ってなりそう。
    でも、その強引さが果たして物語としても押しになってるのはすごい。
    意外な真実というのはミステリの骨子だよね-。

    そして一件落着…と思わせても、最後の最後にそうは問屋が卸さねえとばかりに足下をすくう一撃。
    結末をどう受け取るかは読み手に任せるにしても、やっぱり苦みが効いてるわー。


    そして…これは自分が「柚木草平」シリーズをいまだ読んでないこともあるのですが、これはもうスピンオフなんですか?
    というかシェアザワールド?
    え? こういうシステムなんていうんかな??
    いよいよあのシリーズに手を出す頃合いなんだろかー…。

    • koshoujiさん
      初めまして。koshoujiと申します。「柚木草平」シリーズ。是非お読みくださいませ。<(_ _)> 私はデビュー作「ぼくと、ぼくらの夏」以...
      初めまして。koshoujiと申します。「柚木草平」シリーズ。是非お読みくださいませ。<(_ _)> 私はデビュー作「ぼくと、ぼくらの夏」以来30年に渡り樋口ファンで全作品を読んでいますが、「柚木草平」シリーズなしには彼を語ることはできません。是非。
      2019/06/29
  • 柚香のお節介&ちゃっかり度が苦手。
    タイトルの意味がわからない。

  • +++
    地味な市議の死。外傷や嘔吐物は一切なし。医師の診断も心不全。
    なんとか殺人に〈格上げ〉できないものか。
    本庁への栄転を目論む卯月枝衣子警部補29歳。
    彼女の出来心が、〈事件性なし〉の孕む闇を暴く!?
    軽妙に、見事に、人間の業の深さに迫る新感覚ミステリー!
    +++

    単なる病死で決着するはずの市議の死から、さまざまな人間模様が見えてくる。家族それぞれの存在や思惑、近所の住人の生き様やそこに住む必然性、そして捜査する警察官の野望や日頃の鬱憤まで。ありふれたものに見えた一件の死亡案件に、これほど濃密な要素が絡み合っていることに、驚くしかない。考えてみれば、どんな人間も、その人にとっては人生の主役。多かれ少なかれ、ドラマティックな要素を抱え込んでいるのが当然なのかもしれない。そして、二転三転する事件の真実の先にあるラストに至ってさえ、なお本当の真相には迫っていないのではないかという疑いを抱かせる。心情的にはすっかりそちらに持っていかれている。巧みで興味深い一冊である。

  • 東京・国分寺市の閑静な住宅街で市議会議員の男が死んだ。遺体に不審な点もなく、病死として片付けられようとしたが、野心満々の女性刑事卯月枝衣子警部補は本庁への栄転の足掛かりにしたいと、昼行燈の刑事課長を言いくるめ殺人への格上げを目指して単独捜査に乗り出す。
    調べるに従って、小さな違和感は大きな展開をみせ、事件は意外な方向へと動いていく。

    地元が小説の舞台、それも殺人事件の!という高揚感、そして表紙の不穏な雰囲気も好みで手に取った作品。地元が東京の田舎のさえない所轄として描かれるのがちょっと残念(事実だけど)ではあるけど、ミステリーとしては事件の真相が明らかになっていく過程がなかなかいい。
    殺人の動機自体は、「そんなことあるかな~」と感じるものの、現実感を損ねるほどではない。さらに、主人公の枝衣子と専門学校講師水沢との軽妙なやり取りも作者の持ち味らしく、作品にスピード感を与えている。
    犯人逮捕で解決した事件に、実は違う側面もあるのでは・・・と思わせるシーンが怖い。そこは、警察には立証できないのだろうな~。

    枝衣子が本庁の刑事に取り上げられる予感もあり、彼女のシリーズが楽しみ。

  • どう見ても事件性なしの変死の案件を、手柄欲しさに殺人事件に格上げし、無理くり捜査に乗り出す主人公の女性刑事。一見、無茶苦茶な暴走捜査をしているかと思いきや、意外に洞察眼が鋭く、捜査能力に秀でている主人公が魅力的。ワトソン役の専門学校講師の男性との軽妙な会話の応酬も洒落ていて、柚木草平シリーズを彷彿とさせる。脱線、脱線の連続なので、好き嫌いの分かれる作風だろうとは思うけど、私にとってはこれぞ樋口ミステリの醍醐味。また柚木草平シリーズを読みたいナと思っていたら、山川さんが出てきてビックリ。彼の口から草平さんの名前が出てきて、途中からニヤニヤが止まらず。名前しか出ていないのに、何て美味しい登場の仕方なんでしょう(笑)

  • ぞわぞわした〜

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著者プロフィール

一九五〇年、群馬県生まれ。業界紙記者などを経て、八八年『ぼくと、ぼくらの夏』で第六回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞しデビュー。『風少女』で第一〇三回直木賞候補。他の著書に『平凡な革命家の食卓』『礼儀正しい空き巣の死』(祥伝社刊)、『うしろから歩いてくる微笑』など多数。本作は『変わり朝顔 船宿たき川捕り物暦』(祥伝社文庫)の続編。

「2020年 『初めての梅 船宿たき川捕り物暦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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