ゴールデンタイムの消費期限

著者 :
  • 祥伝社
3.52
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本棚登録 : 184
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396636012

作品紹介・あらすじ

書けなくなった高校生小説家・綴喜に届いた
『レミントン・プロジェクト』 の招待状……それは、
元・天才を再教育し、蘇らせる国家計画――!

「才能を失っても、生きていていいですか?」

『楽園とは探偵の不在なり』で最注目の俊英が贈るAI×青春小説‼

自分の消費期限は、もう切れているのか──
小学生でデビューし、天才の名をほしいままにしていた小説家・綴喜文彰(つづき・ふみあき)は、ある事件をきっかけに新作を発表出来なくなっていた。孤独と焦りに押し潰されそうになりながら迎えた高校三年生の春、綴喜は『レミントン・プロジェクト』に招待される。それは若き天才を集め交流を図る十一日間のプロジェクトだった。「また傑作を書けるようになる」という言葉に参加を決める綴喜。そして向かった山中の施設には料理人、ヴァイオリニスト、映画監督、日本画家、棋士の、若き五人の天才たちがいた。やがて、参加者たちにプロジェクトの真の目的が明かされる。招かれた全員が世間から見放された元・天才たちであること。このプロジェクトが人工知能「レミントン」とのセッションを通じた自分たちの「リサイクル計画」であることを──。

感想・レビュー・書評

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  • 星4と5で迷った。
    才能という枷に囚われた元・天才達が、自身の才能と己の限界に向き合っていく物語。
    才能があっても天才になれるのは一握りで、その一握りにどうしてもなれないと受け止めたうえで成長していく人たちがとても綺麗だった。

  • 消費期限が切れてしまったと思われる若者たちがレミントンとの出会いによって様々な道に進んでいる。その道にしがみつく者、諦めて別の道に行く者と。

    元天才だからこその拘りが現れているが、日常にも何気なく過去の成功にすがる者、全く別の道に進む者がいてそれらは全てがその人の道に進んでいるのだなと考えさせられる面白い作品だった。

  • 新しい作家さんを開拓したくて。読みやすかった。
    若くして天才と言われ、そして今はその消費期限がきてしまった(と思われている)若者たちがレミントンプログラムという国のプロジェクトで再び「天才」になろうとする。

    天才になった事はないから分からないけど、人生を捧げた分縋ってしまうのは分かる。
    それぞれの未来があり、希望がある終わり方だった。
    一体誰の創作なのか?という命題もあり。

  • 謎の施設に集められた6人の元天才。その始まり方からクローズド・サークル型のミステリーかと思いきやAIと芸術の話。AIに従って創り出された作品は芸術と呼べるのか?個人的には映画が好きなので、総合芸術としての難しさやクリエイターのプライドの狭間で苦しむ凪寺のキャラクターが好きだった。

  • 小学生で小説家デビューし、中学生でベストセラーにまで成長した若き天才・綴喜。しかし、高校以降はある出来事を境に何も書かずに過ごしていた。そんな時、編集者からあるプロジェクトの誘いが。その内容は、若き天才を集めて、交流するという11日間のプロジェクトだそう。
    現地へ行ってみると、色んなジャンルから集められた若き天才達が集っていた。ただ、みんな実は「元」天才の集団だった。今は、実力が低迷し、才能が発揮されずにいた。
    そんな人たちを集めて、やるプロジェクトは、AIと連携し、再び実力を発揮するというもの。
    元天才にとって、AIはどんな存在なのか?若者たちの実力が試されます。


    斜線堂さんというと、ミステリー小説のイメージだったのですが、今回青春小説ということで興味があったので、購入しました。
    青春でもあり、ミステリーでもある雰囲気があり、決して青春ミステリーではない何とも表現しづらいジャンルでした。

    一応、青春小説ですが、冒頭から何か事件が起きるのでは?と思わせるような文章なので、想像を掻き立たせてくれます。クローズドサークルなの?とどうしてもミステリー寄りな雰囲気を醸していたので、そういった意味では斜線堂さんの文章力に圧倒されました。

    若き天才達の苦悩や天才ならではのプレッシャーといった登場人物達の心理描写が、繊細で読むたびにグッと心に響きました。
    読み進めていくと、次第に天才達の過去が明らかになっていきます。どうして低迷していったのか?その背景には様々な事情を抱えています。天才に限らず、誰しも挫折を経験しているかと思います。そういった状況下で、どう乗り切っていくのか。登場人物同士で励まし合い、成長していく姿は、読んでいて温かい気持ちになりました。

    1日ごとに展開される内容は、予想だにしないことだらけでした。穏やかに終わるかと思いきや、ひと騒動起きたりとミステリーっぽい演出もされていて、飽きさせませんでした。

    AIがシナリオを作り、人間が完成させるということで、色んな意見が飛び交えるなと思いました。AIはあくまでも手助けという解釈もできるし、AIが人間の代わりに人気にさせるという解釈もできます。なかなか複雑な心境ですが、登場人物達がどうAIと向き合っていくのか。色んな通りを楽しむことができるので、面白かったです。

    最後は、登場人物たちはどう旅立っていくのか。全員に応援したくなりました。

  • 扱ってる題材が興味深く手に取ったが、『AIが創ること』と『人が創ること』への葛藤がいまいち物足りなかった。意外性も少ない。

  • 自分の消費期限は、もう切れているのか──
    小学生でデビューし、天才の名をほしいままにしていた小説家・綴喜文彰(つづき・ふみあき)は、ある事件をきっかけに新作を発表出来なくなっていた。孤独と焦りに押し潰されそうになりながら迎えた高校三年生の春、綴喜は『レミントン・プロジェクト』に招待される。それは若き天才を集め交流を図る十一日間のプロジェクトだった。「また傑作を書けるようになる」という言葉に参加を決める綴喜。そして向かった山中の施設には料理人、ヴァイオリニスト、映画監督、日本画家、棋士の、若き五人の天才たちがいた。やがて、参加者たちにプロジェクトの真の目的が明かされる。招かれた全員が世間から見放された元・天才たちであること。このプロジェクトが人工知能「レミントン」とのセッションを通じた自分たちの「リサイクル計画」であることを──。

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著者プロフィール

上智大学卒。2016年 『キネマ探偵カレイドミステリー』 で第23回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞し、デビュー。 『私が大好きな小説家を殺すまで』 『夏の終わりに君が死ねば完璧だったから』 『詐欺師は天使の顔をして』 『恋に至る病』 など著書多数。

「2021年 『ゴールデンタイムの消費期限』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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