博覧男爵

  • 祥伝社 (2021年5月13日発売)
3.21
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感想 : 13
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  • 本 ・本
  • / ISBN・EAN: 9784396636067

作品紹介・あらすじ

日本に初めて博物館を創り、
知の文明開化を成し遂げた挑戦者!
幕末の巴里万博で欧米文化の底力を痛感し、
武力に頼らない日本の未来を開拓する男がいた!

日(ひ)の本(もと)にも博物館や動物園のような知の蓄積を揃えたい!
黒船の圧力おびただしい幕末。信州飯田で生まれ育った田中芳男は、巴里で行われる万国博覧会に幕府の一員として参加する機会を得た。その衝撃は大きく、諸外国に比して近代文化での著しい遅れを痛感する。
軍事や産業を中心に明治維新が進む中、日の本が真の文明国になるためには、フランス随一の植物園ジャルダン・デ・プラントのような知の蓄積を創りたい。
「己れに与えられた場で、為すべきことをまっとうする」ことを信条とする芳男は、同じ志をもつ町田久成や大久保利通らと挑戦し続け、現代の東京国立博物館や国立科学博物館、恩賜上野動物園等の礎を築いていく……。

感想・レビュー・書評

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  • <大波小波> 博物館の父と文化の貧困化:中日新聞Web(会員限定)
    https://www.chunichi.co.jp/article/269453

    「博覧男爵」/書評 志川節子・著、祥伝社 / 山口新聞 電子版(会員限定)
    https://www.minato-yamaguchi.co.jp/yama/e-yama/articles/27335

    博覧男爵 志川節子(著/文) - 祥伝社 | 版元ドットコム
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784396636067

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「博覧男爵」志川節子氏|日刊ゲンダイDIGITAL
      https://www.nikkan-gendai.com/articles/view...
      「博覧男爵」志川節子氏|日刊ゲンダイDIGITAL
      https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/291284
      2021/07/02
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ◆世界目指した「博物館の父」[評]和田博文(東京女子大副学長)
      博覧男爵 志川節子著:東京新聞 TOKYO Web
      https://ww...
      ◆世界目指した「博物館の父」[評]和田博文(東京女子大副学長)
      博覧男爵 志川節子著:東京新聞 TOKYO Web
      https://www.tokyo-np.co.jp/article/117280
      2021/07/20
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      長野出身「博物館の父」田中芳男に光 志川節子さん歴史小説「博覧男爵」:中日新聞Web(会員記事)
      https://www.chunichi....
      長野出身「博物館の父」田中芳男に光 志川節子さん歴史小説「博覧男爵」:中日新聞Web(会員記事)
      https://www.chunichi.co.jp/article/309929
      2021/08/14
  • 「青天を衝く」の主人公渋沢栄一とは立場は違うにしても、
    くしくもパリ万国博覧会へ幕府の一員として参加。
    みんな西欧の文化を日本へ移植するために苦労したんですなあ。
    田中芳男コツコツと日本のために尽くした。明治の人は偉い。

  • 『激動の幕末・明治:博物館設立に懸けた人生』

    日本初の博物館や動物園設立に深く関わった『博覧男爵』田中芳男の物語。日本の激動期に、如何に欧米の文化が取り入れられきたかがよくわかる。派手さはないけれど、堅実に学ぼうとする芳男の姿勢は見習いたい。

  • ふむ

  • 幕末の動乱の中で、己の信念を貫いた男がいた。

    渋沢栄一らと共に、パリ万博へ参加し、自分が成すべき道を模索し続けた。

    「日本の博物館の父」こと田中芳男が駆け抜けた日々

  • 上野に博物館や動物園を作った
    田中芳男という人の物語。

    幕末、医者の家に生まれた彼が
    西洋医学と本草学を身につけて江戸へ行き
    幕府にその知識を見込まれ
    パリ万博の先遣隊の一員に選ばれる。
    帰国後は、明治政府の一角で
    「博物学」を日本のために生かそうとした。

    いや〜、こんなおもしろい偉人が
    明治初期には、まだまだたくさんいそう!
    この人も自分の興味のあることのためには
    身分とか社会的な名誉とか
    頓着しないで突き進むタイプみたいで。
    パリ万博で知り合った薩摩藩士との
    帰国後も続く交流が、じわりと良かったです。

  • 学ぶ大切さを考えました

  • 2021.07.31

  • 東京国立博物館と上野動物園の開設に尽力した田中芳男氏の生涯を描いた作品。博物館と動物園がセットで作られていたとは知らなかった。江戸末期から明治期にかけて、なぜこんなに多数の偉人が輩出されたのだろう。上野周辺にはいろいろと歴史的な建物が存在するが、そのうちのいくつかの由来はこうして小説として読むことができる。コロナが収束したら上野を再訪したい。

  • 鳥なき里の蝙蝠か。淡々とつづられる田中芳男の物語。脇役たちが素っ気なく描かれているのが物足りないし、芯が弱い気もするが、十分読み応えあり。

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著者プロフィール

1971年、島根県生まれ。早稲田大学第一文学部を卒業後、会社勤務を経て、2003(平成15)年「七転び」で第83回オール讀物新人賞を受賞。2013年『春はそこまで 風待ち小路の人々』が第148回直木三十五賞候補に。清廉な人物描写、江戸の気配を情感豊かに伝える文章に定評がある。その他の著書に『手のひら、ひらひら 江戸吉原七色彩』『煌』『花鳥茶屋せせらぎ』『ご縁の糸 芽吹長屋仕合せ帖』がある。

「2022年 『かんばん娘 居酒屋ともえ繁盛記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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