ランチ酒 今日もまんぷく

著者 :
  • 祥伝社
3.74
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本棚登録 : 1892
感想 : 143
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396636098

作品紹介・あらすじ

おいしい!が生きる力になる。
珠玉の人間ドラマ×絶品グルメ小説の第3弾!

〈見守り屋〉の犬森祥子のもとには、様々な依頼が舞い込む。話し相手になったり、頼まれれば片づけをしたり、夜から朝までひたすら人を見守るのが仕事だ。夜勤明けの楽しみは「ランチ酒」。仕事の疲れを癒しながら、離れて暮らす一人娘に、これからの人生に思いを巡らす。そんなある日、十歳になった娘から「話したいことがある」と連絡が入り――。
思い出の餃子×ビール、遠くへ行きたくなるお好み焼き×レモン酎ハイ、好きな人と食べたい白いオムライスと白ワイン……悩んでも、迷っても、食べる喜びが背中を押してくれる!

感想・レビュー・書評

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  • 2巻が置いてなかったので飛ばして3巻読んでいたようでした。気づかずに読んでても、なんら違和感感じませんでしたけど、そんなグタグタ感が心地よかったのですが、いつの間にか祥子にもいい人が現れて話がすすんでました。相変らずランチ酒楽しんでましたが一息つける外食は最高に贅沢ですね。グルメレポートの方はそろそろネタ切れな感じでサラッとしてました。
    今回は一人より二人で行く機会が多くなったようですが。そこらへんがちと残念でした。一貫して孤独のグルメを楽しんで欲しかったww(元夫と娘は別として)

    介護や生活支援とは一線をおく、見守り業。夜間にただただ話を聞いてあげるだけで仕事になるなんて、猫でも出来そうな気がしますけどそれなりに需要があるようで仏壇屋さんの話は面白かったです。

    祥子も新しい未来を考えてるようだけどなんだか受身で成り行き任せでドロドロとしたものに吞まれていくような悪寒がしました。
    世相に敏感な作者さんだとは思うのですが、このシリーズいまひとつブレブレで根っこが浅く芯がないように感じてしまいました。

    • かなさん
      しじみさん、おはようございます。
      じしみさんにはこの作品、あまり合わなかったかな…
      色んな価値観の人が、同じ作品を読む、
      でも読後の感...
      しじみさん、おはようございます。
      じしみさんにはこの作品、あまり合わなかったかな…
      色んな価値観の人が、同じ作品を読む、
      でも読後の感想は様々ですよねぇ~。
      でも、こうやって同じ作品を読んで
      他の読書家さんがどんな感想を持ったのかを読むのも
      ブクログの楽しみですよねぇ(^-^)
      2023/12/08
    • つくねさん
      かなさん、おはようございます(^^♪

      ちょっと油っぽかったようなんですよ。
      美味しいお店の情報と仕事に私生活の3本立てで
      脂肪過多...
      かなさん、おはようございます(^^♪

      ちょっと油っぽかったようなんですよ。
      美味しいお店の情報と仕事に私生活の3本立てで
      脂肪過多って感じでした。
      読み手の状態にも寄ると思うんですが
      余裕なかったのかもしれません( ;∀;)

      2023/12/08
  •  「ランチ酒」シリーズの第三弾、「今日もまんぷく」です♪ホント、おいしい描写がた~くさんあって、お腹いっぱい!ごちそうさまでした…って言いたくなるけど、でもストーリー的には続編をぜひ読ませて頂きたいと思いました。

     主人公は犬森祥子さんという、アラサーバツイチで娘はいるけど、前夫がひきとり新しい妻を迎えています。友人の亀山の「見守りサービス」を手伝っています。「見守りサービス」というのは、ただ単に「見守り」で家事も介護も行いませんが、結構な受容があるようで夜間10時から翌朝にかけての「見守り」を行っており、仕事終わりにおいしい食事とおいしいお酒を頂くのが楽しみ。

     「見守りサービス」の依頼者は様々な事情を抱えており、今回も訳アリの依頼者の元へ出向きます。仕事や介護、育児に行き詰まりを感じる依頼者や、仏壇屋の老親の心配をしつつ海外へ行くことになった長男、ただ夜間の見守りをしてほしいという女性、怪しげな老いた元占い師の見守りを依頼する義理の息子…などなど…。そして、祥子の人生を左右するような大きな出来事が…。

     ホント、このシリーズ読みやすいし祥子がおいしいものを食べる描写には生きる活力を感じてしまいます。そして祥子の今後、どうなっていくんだろ??角谷さんと幸せになれるのか、小山内さんは別の幸せをみつけたようだし…それはそれでよかった(あぁ…ちょっとネタバレしちゃった(汗))!

  • ランチ酒シリーズ第3弾。

    見守り屋の祥子さんの私的な事柄の推移も楽しめる。

    それ以上に毎回、食べて呑んで満足度が高い。

    そして、グルメのコメント力が半端なく凄くて、読んでいるだけなのに自分も食している気がする。
    味がわかる気がする。
    あ〜美味しいものを食べに行きたい。

  • 『ランチ酒』第3作。本作でも美味しそうな料理が目白押しで、その描写を読むだけで幸せな気分になる。更にそれが仕事から解放された昼という設定で、ますます美味しそうに感じる。実在の駅の実在のお店のモデルがあるところが、やはり『孤独のグルメ』と似ていると思った。第3作の本作は完結編なのか定かではないが、祥子の私生活で大きな変化の兆しがあった。新たな一歩を踏み出した祥子は、今後も美味しい料理やお酒に元気づけられながら気持ちを切り替え、自分の選んだ道を進んでいく気がした。

  • 「人は時々、思いも寄らないところで人を救う。思わぬ味が人を救い、記憶をよみがえらせる」

    見守り屋シリーズ第3弾。
    今回も祥子の豪快な食べっぷり呑みっぷりにスカッとした。
    そして今回も様々な事情を抱える人達が祥子を頼って一夜を共に過ごす。
    世の中にはこんなにも沢山の人達が寂しさを抱えて、もやもやしたやりきれない夜を過ごしている。
    普段は我慢できる寂しさも、時に耐えきれなくなって祥子に助けを求める。
    他愛もないお喋りをするだけでいい。話を聞いてもらって同調してもらって。
    ただ側にいるたけでも気持ちが落ち着いて安心できる。
    そんな救いの夜が通りすぎれば、すっきり爽やかな朝日を迎えられるはず。
    「来てもらってよかった」そう言ってもらえることが祥子にとってのやりがいなのだろう。

    そして仕事終わりのランチ酒こそが祥子にとっての癒しとなる。
    皮がもちもちの餃子、サニーレタスで巻いた韓国料理、広島風お好み焼き…。
    祥子の食べた数々の料理は、私の昔の記憶もよみがえらせ懐かしい気持ちにさせてくれた。

    祥子の恋も前回より少し前進。けれどその恋は怪しさも秘めていてちょっと心配。
    一瞬でもいい、今はただ楽しみたい…確かにそれもいいかもだけど…。
    祥子の恋の熱が少し冷めることを願いつつシリーズ第4弾を待ちたい。

  • グルメ小説というより人生の岐路に立った主人公の話という感じ。
    シリーズ3作品目なのでこの感じも良いのかな、と。
    この作品が好きなので長く続編シリーズを読みたいからこんな回があってもいいな。
    続編があると思う。

    人が人に惹かれ、心から一緒にいたいと思う時間はごくわずかなのだ。
    小さな疑問にこだわるよりも、今の気持ちに素直になろう、今後、何か問題が起きたら、またその時に考えればいい。

    素直に生きたいと思いました。

  • 大好きなランチ酒シリーズ第3弾♬
    お料理小説は数あれど、これほど食べたい!食べたい!って思えるのは他にないんじゃないかってくらい美味しそうな描写♡
    今回も餃子に、サムギョプサルに、ビリヤニに、お好み焼きに、、、もう〜たまらなく美味しそうでため息出まくりでした!
    しかも店名とかは出てないけど、このシリーズに出てくるのは実際にあるお店らしいです♬

    食べ物小説って温かいお話が多くて、この本にそういう要素がないわけではないけど、わりとサラッとした印象。でもそれだけリアルというか、ほんとに誰かの日常を見てるような気になります。
    今回は祥子さんの話にも進展があって、それも幸せを掴んで終わりという感じではなく、ちょっとした迷いはあるけどこうやって色んな選択をしながら人って生きていくんだな〜ってとこが良かった。
    続いてもおかしくはないけど、なんとなくこれでシリーズ終わりかな?


    『人が人に惹かれ、心から一緒にいたいと思う時間はごくわずかなのだ。
    それはうつろうかもしれないけど、だからこそ、小さな疑問にこだわるよりも、今の気持ちに素直になろう。
    今後、何が問題が起きたら、またその時に考えればいい。』


  • シリーズ三作目
    それにしてもよくお召し上がりになり、よくお呑みになること!
    と感心してしまう

    食事の描写が美味しそうではあるが、途中読んでいて辟易してしまう自分もいた
    それだけかい!と
    つっこんでいる自分

    でも、最後の章の最後の部分
    「いつも楽しそうで、おいしそうで・・・・うちの店としても、とても嬉しくて、ありがたいです」
    「ありがとうございました」

    とお店の女将さんがお礼を言うシーンで納得した
    楽しく、おいしく残さず感謝していただくのが、作ってくれた人や食べ物全てへの最低限の礼儀だということを

    全部、おいしゅうございました

  • 便利屋から派生した夜の見守り屋という特殊な仕事を受け持っている祥子さん。夜から朝までの仕事を終えてから、その日の最後に何を食べるか、いろいろ迷いながら食べる、そして呑む。描写が細かくて、こっちまで食べたくなってくる。これの横にガイドブックを置いてほしい。見守り屋という仕事にも興味を惹かれ、日々の仕事の話が進むのにつれて、祥子の生活にも少しずつ変化が訪れる。
    続きが気になる一冊でした。

  • シリーズ第三弾、今回も大満足でほぼ一気読み。美味しそうな食事がこれでもかと続くのに、全く胃もたれしないどころかもっとくれ!と思いながら読んでいた。原田さんのフード描写、本当に大好き。ビリヤニ、玉子天丼、広島風お好み焼き、鰤しらす丼、白いオムライス…。グルメな面でも十分に満たされるが、勿論肝心のストーリーも骨太で、こちらの展開も目が離せない。
    第一弾の感想に、「1話30分のドラマを見ているようだ」と記したが、今回も改めてそう感じた。濁った割り切れない思いを、美味しい料理とお酒に舌鼓を打つことで昇華させる。ストーリー的には不穏と言うかちょっとスッキリしないところもあるけれど…そういうところも受け入れつつ、前に進むしかないと言うことなのか。
    「見守り屋」という仕事はなかなか独特だけど、夜だからこそ心を開いてしまう依頼者達。他人だから本音を話せる、その距離感が丁度いいのだろうな。

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2005年『リトルプリンセス2号』で、第34回「NHK創作ラジオドラマ大賞」を受賞。07年『はじまらないティータイム』で、第31回「すばる文学賞」受賞。他の著書に、『母親ウエスタン』『復讐屋成海慶介の事件簿』『ラジオ・ガガガ』『幸福レシピ』『一橋桐子(76)の犯罪日記』『ランチ酒』「三人屋」シリーズ等がある。

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