二重らせんのスイッチ

  • 祥伝社
3.54
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感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784396636234

作品紹介・あらすじ

俺は犯人なのか――。
強盗殺人容疑で逮捕された、桐谷雅樹。
証拠は全て雅樹の犯行を示す!
最注目の著者が描く、"冤罪"ミステリー。

「桐谷雅樹。殺人の容疑で逮捕する。午前八時十一分」
2015年2月、桐谷雅樹の“日常”は脆くも崩れた。渋谷区松濤の高級住宅地で飲食店経営者が殺害され、現金およそ二千万円を奪われる事件が起きた。凶器が購入された量販店の防犯カメラに映っていたのは、まぎれもなく自分自身の姿。犯行現場から検出されたDNA型は雅樹のものと一致する。紙で切ったはずの手の傷跡、現場付近で寄せられた目撃証言……。すべては雅樹による犯行を示唆していた。やはり俺が犯人なのか――自らの記憶、精神をも疑いはじめた矢先、雅樹の不在証明が偶然にも立証される。しかし、待ち受けていたのはさらなる苦難だった。

感想・レビュー・書評

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  • いきなり逮捕されちゃった桐谷雅樹。
    表紙からはBLものだとばかり思ってましたがこちらもミステリで冤罪を暴いていきます。
    次章で謎も解けていくのですが「大いなる計画」が気になる。てか、おおよその見当がつく筋なのですが、短い期間に互いの共通点から理解しあっていく2人。
    それに比べてナガノってお気に入りのイラストレーターさんの偽名使ってるだけでもムッとするのにって思ってましたけどw

    事件が解決してからの後日談は長かったのがポイント落としましたww
    勾留期限近づいてたので急いで読みましたっw

    • かなさん
      つくねさん、勾留期限って^^;
      おもしろ〜い!!
      私も使わせてもらおうかな♪

      辻堂ゆめさんのこの作品、表紙のインパクト強めですよね...
      つくねさん、勾留期限って^^;
      おもしろ〜い!!
      私も使わせてもらおうかな♪

      辻堂ゆめさんのこの作品、表紙のインパクト強めですよね!!
      つくねさんも、みなさんも評価比較的も高いし、
      読んでみたい作品ではあります(*^^*)
      2024/11/16
    • つくねさん
      かなさん、この作品すごくよかったですよww

      この作品表紙やタイトルからもネタバレぎみなのですが、それよりも
      ドラマ仕立ての展開がよか...
      かなさん、この作品すごくよかったですよww

      この作品表紙やタイトルからもネタバレぎみなのですが、それよりも
      ドラマ仕立ての展開がよかったです。
      ゆめさん、法律知識がさすがの東大法学部ってかんじで
      勾留期限とかもここからのオマージュですよww
      2024/11/16
  • どこまで書いたらネタバレで、どこまでなら許容範囲か迷うところですのでネタバレで書きます。
    中盤までのストーリーを書きますので、これから、読まれる方はお気をつけください。



    桐谷雅樹26歳は大手生命保険会社のシステムエンジニアです。
    ある日突然警視庁からきた男たちに、防犯カメラに強盗殺人の凶器を購入するところと、強盗殺人のあった家の防犯カメラに映っていたという理由、またDNAが凶器から検出されたという理由で逮捕され留置場に入れられます。

    しかし、その時間の雅樹ののアリバイがいきつけのカフェで証明され釈放されます。
    雅樹は会社に不起訴が確定するまで来ないようにいわれ人生が暗転します。

    そこで、雅樹は実家に帰り両親に「生き別れた双子の弟がいなかったか」尋ねますが、両親は即座にいないと答えます。不審に思い雅樹は戸籍謄本を調べると、アメリカ合衆国に国際養子に出された基樹(ジェイク)という二男がいたことを突き止めます。

    そして突然、雅樹のところへ、ジェイクと元米軍兵士のナガノと名乗る男が現れ拉致されてしまいます。
    ジェイクはGret Plan「大いなる計画」を実行するのだと言い、雅樹に1カ月間協力して自分に日本語を教えれば、解放すると言います。
    基樹はアメリカで養父母が離婚して、新しい家族の厄介者とされ日本という国に復讐するのだと言います。

    1カ月間日本語を教えながら過ごすうちにジェイクと雅樹の間にはやはり双子の兄弟としか思えない親近感が沸いてきます。
    そして、ナガノは最初からジェイクを騙していたことがわかり、奪った2千万円を持って逃亡しようとするのを基樹と雅樹は追いかけますが…。



    自分の生き別れた双子の兄弟を探すのに自分で犯罪を起こして逮捕させるというのは凄い発想だと思いました。
    後半明らかになる両親の釈明も大変納得のいくものでよかったです。
    伏線回収もお見事でした。
    双子の兄弟というものにはやはり普通の兄弟以上のシンパシーがあるのだなと思いました。
    後半は気持ちがほっこりするミステリーでした。

  • 著者、辻堂ゆめさん、ウィキペディアには、次のように書かれています。

    ---引用開始

    辻堂 ゆめ(つじどう ゆめ、1992年12月18日 -)は、日本の小説家、推理作家。女性。神奈川県藤沢市出身。

    ---引用終了


    で、本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    俺は犯人なのか――。
    強盗殺人容疑で逮捕された、桐谷雅樹。
    証拠は全て雅樹の犯行を示す!
    最注目の著者が描く、"冤罪"ミステリー。

    「桐谷雅樹。殺人の容疑で逮捕する。午前八時十一分」
    2015年2月、桐谷雅樹の“日常”は脆くも崩れた。渋谷区松濤の高級住宅地で飲食店経営者が殺害され、現金およそ二千万円を奪われる事件が起きた。凶器が購入された量販店の防犯カメラに映っていたのは、まぎれもなく自分自身の姿。犯行現場から検出されたDNA型は雅樹のものと一致する。紙で切ったはずの手の傷跡、現場付近で寄せられた目撃証言……。すべては雅樹による犯行を示唆していた。やはり俺が犯人なのか――自らの記憶、精神をも疑いはじめた矢先、雅樹の不在証明が偶然にも立証される。しかし、待ち受けていたのはさらなる苦難だった。

    ---引用終了

  • 冒頭から引き込まれる。

    見に覚えのない強盗殺人事件の犯人にされた。
    防犯カメラに映っていたのは、まさしく自分なのだが…。
    さらに犯行現場から検出されたDNA型は、自分と同一。
    これは何を意味するのか⁇

    予測不能の面白い展開だと読み続けるのだが、自分とそっくりの顔を持つ人間が目の前に現れたときの驚愕から以降、そのあと起こり得ることを考えるのが辛くもあった。
    両親の苦悩よりも彼らの気持ちは…と何度も思ってしまうところも多くあった。

    ラストが清々しく感じたのは、この双子の兄弟の性格の良さだろう。

  • 著者の本の読了は2作目ですが、感想は前回と同じで、
    社会問題をベースにしつつも終わり方に救いのある希望の持てるミステリーで読後感が良い。ボリュームもそれなりにあるが文章がきれい?でスラスラと読める。
    新作出たら読みたい作家です。

  • 【王様のブランチ・BOOK】辻堂ゆめさんインタビュー<二重らせんのスイッチ>(2022月年4月30日 ) - えとせとら本棚
    https://matome.readingkbird.com/entry/2022/04/30/123130

    sekuda(@i_WantMoreTime)さん / Twitter
    https://twitter.com/i_WantMoreTime

    新作『二重らせんのスイッチ』が発売になりました | 辻堂ゆめ Official Website
    https://yumetsujido.themedia.jp/posts/33756902

    s-book.net Library Service
    https://www.sun.s-book.net/slib/slib_detail?isbn=9784396636234

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      <訪問>「二重らせんのスイッチ」を書いた 辻堂(つじどう)ゆめさん:北海道新聞 どうしん電子版
      https://www.hokkaido-n...
      <訪問>「二重らせんのスイッチ」を書いた 辻堂(つじどう)ゆめさん:北海道新聞 どうしん電子版
      https://www.hokkaido-np.co.jp/article/687132?rct=s_books
      2022/05/30
  • 辻堂ゆめさんお初。

    双子って本当不思議な存在。自分とそっくりな人が目の前にいるって、どんな感じかなぁ。
    ましてや自分だけ養子に出されて、もう1人は親元で幸せに暮らしてるってなったら、やっぱり恨んでしまうかも。とか色々考えてしまう。

    両親が1人だけ養子に出してしまった本当の理由や、二千万円の行方等がわかって、最後はわりとスッキリ。

  • いきなり警察に逮捕され、どうなる?!と思ったけれど、予想できそうでできない感じで進むストーリーがなかなか面白かったです。

    個人的には、最後のエピローグはなくてもよかったなあと感じた。

  • ❇︎
    二重らせんというタイトルと表紙の絵から
    双子に関係する物語に違いない。

    なら、スイッチって一体何だろうと
    タイトルの由来を楽しみに読みました。

    ーーーーー
    突然、身に覚えのない容疑で警察に逮捕され、
    ましてや動かぬ証拠としてDNAが一致した
    と言われたら。

    ある日突然、人生が様変わりする。

    DNA、生きてきた環境、過ごしてきた時間、
    その人らしさを形作る基とはいったい何だろう。




  • 辻堂ゆめさんは東大法学部卒
    子どものころアメリカにいたことがあるんですね、
    新川帆立さんと一緒です。

    新川さんの単行本はすべて読みました。
    面白くてどんどん進んだのですが、ラストが
    期待ほどではなかったみたいです。

    一方辻堂ゆめさんは、
    梅雨みたいにじとっとしているんだけど
    梅雨が開けたらスッキリ!
    私こういうミステリーが好きみたい。

    DNAのこととか、PCのこと(Windowsのパスワードリセットと閲覧履歴の復元)なども知ったので、読んでよかったです。

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著者プロフィール

神奈川県生まれ。東京大学在学中の2014年、「夢のトビラは泉の中に」で、第13回『このミステリーがすごい!』大賞《優秀賞》を受賞。15年、同作を改題した『いなくなった私へ』でデビュー。21年、『十の輪をくぐる』で吉川英治文学新人賞候補、『トリカゴ』で大藪春彦賞受賞。

「2023年 『東大に名探偵はいない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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