ナチスから逃れたユダヤ人少女の上海日記

  • 祥伝社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (369ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396681173

作品紹介・あらすじ

50年間封印された"絶望と恐怖""驚愕と希望"の9年間の記録。ナチスの迫害に絶望したヨーロッパのユダヤ人2万人が魔窟・上海に逃げ込んだ…。少女がそこで見たものとは…。

感想・レビュー・書評

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  • ドイツに残るよりは楽なのかもしれないが、壮絶な上海での生活を伝えてくれる貴重な本だと思う。

  • 冊末の100字書評を求めている!けども?…是れ(これ)100字書評で済む?かな?と言う内容の様ですよ?‥。

    まぁ〜一応貸借して視(み)ます!けども?…100字(書評)で纏(まと)められる?かな?‥!。

  • 1943年2月18日、新聞に載った宣言1つで、状況は一転することになった。『軍事上の要請により、国籍を持たない避難民の滞在はホンキュに限る。当該地域外に居住する、国籍のない住民は、事業所および居住所を、1943年5月18日までに当該地域に移転させることとする。本宣言に違反する者、実行を妨害する者は、厳重に処罰されるものとして・・・』宣言は上海に進駐する日本の帝国陸軍、海軍の司令官によって署名されていた。ユダヤ人コミュニティは大騒ぎになった。噂し、協議し、話し合い、会議を開き、解散し、議論し、合意した。宣言はまるで爆弾のようだった 。多くのユダヤ人避難民は「指定地域」のことをゲットーと呼んでいた。

  • この本に書かれている事が真実なのか、それとも何かの目的のために書かれたものかは判らない。ただ、例えば、ドイツから中国に逃げたユダヤ人が、日本を敵だと思ったり、太平洋をアメリカが日本から「取り返す」という表現になるのは、何故なのか。上海をゴミ箱と呼び、夢見るアメリカ移住。そこかしこに見せるアジア蔑視。本音を核に、事実を捻じ曲げたかも知れない。先入観の軸とは、それほど人の視覚を歪ませる。ドイツ兵には怯えながら、日本兵は嘲笑う。のっぺりとした顔。ずんぐりとした体、糞みたいな制服という表現と共に。

    差別はなくならない。閉塞した場所に負のエネルギーが充満する時、つまり差別された側が爆発する時、人はしたくもない戦争をせざるを得ないのかも知れない。だとすれば、本著は、戦争に終わりがない、そんな予感を含んでいる。

  • あんな凄絶な環境で逞しく生きている人間がいるんだと思うと、現代日本人ってどうよって思わずにはいられない。

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