脂肪と言う名の服を着て 完全版

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 152
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396762797

感想・レビュー・書評

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  • 見た目へのコンプレックスをも丸ごと愛せる自分がいないと、見た目が変化してもいい方には向かない。自分らしく生きていこうと思う。

  • Diet or Die? 未収録の33ページを加えた完全版!!やせること、きれいになることへの執念と葛藤を丹念に描き『週刊女性』(主婦と生活社)連載時から世の女性に衝撃を与えた究極のダイエットコミック!! 未収録だった33ページを加えた完全版となって復活!!
    OL花沢のこは、太っているという劣等感から気が弱く、職場でもいじめられていた。
    嫌なことがあるたび過食に走り、食べることで現実から目を背ける毎日。
    そんな時、長年付き合ってきた彼氏を奪われたのこは、弱い自分と決別するために幸せになるために、ダイエットを決心する。のこは、脂肪という服を纏うことで、弱い劣等感の塊である自分を現実から守ってきた。
    彼氏を振り返らせるためにダイエットしても、幸せにはなれない。
    この作品には、あなたが太っているのは心がデブだからよ、というセリフが出てくるけど、ダイエットの無間地獄から抜け出すには、ありのままの欠点も含めた自分をまず自分自身が愛せること、健全な自尊心を持つことが大事。
    この漫画のラストで、のこはそのことに気づけたのか、読者自身で判断して欲しいです。のこの彼氏は過剰に厳しい母に対する反発から太っているのこに安らぎを見いだし、のこの彼氏を奪ったマユミは太っている女性をいじめることで優越感を保っているなど、周囲の人物の心の歪みも怖いくらいリアルに描いていて、男女問わず読んで欲しい傑作漫画です。

  • この本何度読んでもエグられる

  • 摂食障害の部分以外は特急ファンタジーだったな・・・。

    食べているときは全てを忘れられる。
    心がデブなんだ。

    やはり自尊心が決定的に欠けている人間がなるものだと感じる。そのまんまの表現だけど、自分が自分を愛せない、認められない、寂しい、他者を求める、虚しい、ループ。満たされないから代わりに食べ物を詰めこむ。「食べる=生きる」ことが普通にできなくなってしまう。

  • モヨコさんの味である
    美しさに拘るところ
    美しさがまさにその人の自信の裏付けであること
    それに惑わされる男たちがはっきりと描かれています。

    そして最後は人によって納得するかどうか判断がわかれるとおもいます

    でもモヨコさんらしい魅力が描かれていると思います

  • 「体がデブなんじゃない、心がデブなんだ」という台詞に全てが詰まっている。
    自分自身は恵まれた容姿を持っていながら、太っている人、醜い人を執拗に攻撃するマユミも病的だけど、そのターゲットにされる主人公ののこも病的。自分に自信がない→ストレスを貯める→ドカ食い→自己嫌悪のループには、読んでるこちらも陰鬱な気分に、、、。

    この本を読んでなお、健康的に「痩せたい」と思ってしまう私もまた、歪んでいるんだろうか?

  • 今更だけど初めて読んでみた。
    話題になっていた頃、
    ダイエットに励んで美しくなる女性を応援する内容なのかと誤解して、
    敬遠していたのだけど、真逆だよね、これ。
    ってか、減量やエステの類を否定しているわけじゃないんだ、多分。
    その努力がいい結果を生むか否かは当人の心持ち次第、というお話なんでしょう。
    でもって、頑張ろうが何しようがことごとく裏目に出てしまう女性の悪あがきを
    冷淡に描いた怪作なのだね。
    この「突き放し感」はナイス。
    というか、自分はこういう人間の暗黒面を抉るような
    悪趣味な物語が好きなんだなぁ……と言いつつ、やっぱり胸糞悪いけど。
    しかし「脂肪という名の服」を脱いだら後は骨と皮だよね(笑)

  •  痩せてどうにかなると思ったら大間違いなんだよ!と後ろから頭にケリ入れられるような感じのストーリーです。作者さんは主人公をつきはなして描くのが上手いなと思います。人間の嫌な部分を肥大化させたような登場人物ばかりで救いがありません。後半部、加速度的に主人公が転落していくので、誰か止めてあげて〜〜と思いますが、堕ちるとこまで堕ちます。拒食症のこわさをダイレクトにみせてくれます。ダイエット堕落論?堕ちるとこまで、堕ちませう?って感じです。でも堕ちたあと主人公が明るい方向にいくとは思えない表情で終わりました。ストーリーもつきはなしっぱなしで、救いはなしでした。

  • 食べて嘔吐。
    みんな弱いし、それには原因がある。
    誤魔化しているだけでは、不幸にしかならない。
    自分のこだわり、依存、やめられないこと、見つめたくないけど対決して解決したほうが、前向きな人生が送れる。

  • 要所要所でこういうことで傷ついたり悩んだりしてる人に響くのかなと思った。
    主人公に全く共感できなかったけど、他人の声が頭の中から聞こえるみたいな精神状態に自分が陥らないという可能性はないから、そうならないように自分の意思や基準を良いと思える環境で心穏やかに過ごしたいものだなーと思った。

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著者プロフィール

3月26日生まれ。おひつじ座のO型。東京都出身。
1989年、別冊少女フレンド増刊「Juliet」より『まったくイカしたやつらだぜ』でデビュー。
代表作は『シュガシュガルーン』『ハッピー・マニア』『さくらん』『働きマン』『オチビサン』など多数。
『シュガシュガルーン』で第29回講談社漫画賞受賞。

「2020年 『シュガシュガルーン 新装版(4)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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