- 本 ・マンガ (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396768447
作品紹介・あらすじ
[私の少年]の高野ひと深最新作!
ヤマシタトモコ氏推薦!!!
【一緒に戦おう。クソみたいな世界でもがく私たちのクソみたいな毎日を知っている「私たち」がこの中にいる。】
女であるゆえの生きづらさに、
日々新鮮に絶望する諫早依知(30)。
仕事相手からのセクハラにも、変質者との遭遇にも飽き飽きだ。
そんな彼女の元へ、元同級生の正木蒔人が突然会いに来た。
15年前の出来事の礼に来たと言う彼を依知は警戒するが、
独特なペースで生きる蒔人は依知を全くおびやかさない。
依知の護身のための奇抜な解決策を蒔人が提案したり、
イレギュラーな事態に弱い蒔人の探しものを依知が手伝ったり。
凸凹なふたりは互いに助け合う仲になっていき……?
これは、現実を生き抜くあなたの手を取る物語。
『私の少年』の著者が放つ、世界に風穴を開ける第1巻!
感想・レビュー・書評
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「仕事相手に初体験の年齢聞くような男がひとりでもいるような場所に二度と女ひとりで乗り込ませるもんか」
という、戦う女性のお話。「私の少年」の著者による新作です。Feelヤングサイトで1話を読んで、Twitterでお試し2話目を読んで、そのままkindleへ流れ着きました。
冒頭で美女の主人公が突然
>はァ~~~~~~~うんこたれがよ
と言うのでもう買うしかないと思いました。
著者インタビューで、
>高野 私、もうこの1、2年はずっと怒っていて……。それはこの社会の在り方だとか、その中で起こっていることだとかに対してだったんですが(略)
と答えていて、ストレートなフェミニズムテーマの漫画なわけです。#metoo とかその辺の。
で、二人目の主人公がASDっぽい青年で、
>性別に関係なく誰しも弱くていいんだと強く思って、それで蒔人くんは依知さんのことを助けないし、徹底的に役に立たない、頼りにならないというキャラにしようと(略)
というのが、まあ今っぽいですよね。
前作で社会人女性とローティーン少年のイリーガルなラブロマンスというのをファンタジー抜きで描き切った次の作品がポリティカルコレクトネスな作品というのも面白い。それでいて作者の姿勢はまったくもってブレているとは思えない。
におわせSF背景が好きですよ。
「あんた内部生でしょ湿疹なんて出来るはず…」
「外部生なんだから病気になることくらいありえるだろ」
「濃霧の影響により各公共交通機関が運休と──」
「霧も出てないし──」
学園は遺伝子操作された子供を集めた学校?それでクローンを作っていたりするのでしょうか。
霧が何かと日常生活に影響を及ぼしているのも、のちのち物語にどのように関わってくるのか、わたし気になります。 -
ブロスコミックアワード2022大賞作品
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いや〜〜これは…すごい。
Twitterで1話を目撃して衝動買いし、止まらず読んだ。
男前な美女と不条理とミステリー。
早く2巻を読みたい…!! -
前評判で、女の生き辛さとか、フェミとかばかり聞いてたので、買ったけど読んでなかったんだが、本質全然違くね?!?! お、面白い。そして面白くなる予感しかしない。正木くんのASDぷりも興味深い。これは早く続きが読みたい!
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発売当初からとても気になっていて、最近やっと購入できた作品。
1巻からもうこの作品に出会えたことが嬉しくて仕方なかった。
主人公の言う「いいよね あんたらはあんたらの事だけ考えてりゃいいんだから あたしたちはあんたらの事まで考えておかないと死ぬかもしれないっていうのに」というセリフが、本当に胸に刺さった。 -
大好き。女性のスカートしか覚えてない男性も女性議員が増えただけでニュースになる世界も、とても身近なお話。それでも2話のラストページのハンズのフックをもらって主人公が歩き出すシーンは光が差し込んだように綺麗で続編が楽しみになる1冊です。依知には勿論のこと、薪くんにも生きやすい世界になってほしい。
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露悪的なフェミニズム
川島山内のマンガ沼で、ヴィレッジヴァンガードの女性店員がすすめてゐたので読んでみた。
違和感の強い変な男が出てきて、登場人物がずいぶん極端かつ異常に感じられた。こんな男、現実的にはほとんどゐない。共感できなかった。
フェミニズムは否定しない。
しかし、ジェンダーに関する事柄を自然にストーリーと絡ませたら、ああこんなこともあるんだらうなと思っただらう。ジェンダーの問題が作者にとって日常的なものであるなら、それを日常的な範囲でストーリー化するべきだ。
高野ひと深の作品





