500年の営み (Feelコミックス オンブルー)

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (188ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396783228

感想・レビュー・書評

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  • 500年かけてむすばれる、人間(寅)とアンドロイド(ヒカル)のお話。私にしては珍しいファンタジーもの。CDは小野友×達央。未来でも人間の、アンドロイドの、誰かを恋しく想う気持ちがずっと残っていればいいなって思えるようなお話。地味にロボットが「祈り」を覚えるシーンが私はお気に入り。

  • 現代で起きた恋人の事故死から始まる、近未来、更に未来へとかけた恋の話。
    冒頭で自ら死を選んだ寅が、時を重ねるごとに生かされた時間を前向きに使っていこうとしている。印象としてはショートムービーのような構成で、あっという間に500年が経っていくさまは正直読んでるこっちが心折られそう。と思いました。
    現実的に考えたら寅に対する周囲の決断は、なかなか残酷なものだと思います。でも寅はその度に強く前を向くんですね。BLというよりは、短めのファンタジーな「読み物」です。私はとても好きです。

  • 有機物と無機物の恋。

    漫画だけど、行間の美しさがある…よな~。優しいのに悲しい、可愛いのに切ない、癒されるより慰められる感覚。名作。

  • 色々突っ込み所はある気がするけど、私は後半がガゼン好きだ!
    主人公が変わる!自分の意思で決め、成し遂げようとする!
    とにかく後半が好きだ!

  • 一途な恋もプログラミングかと思うとかなしい

  • ロミジュリ的な悲恋で幕開けしてから、250年後の未来世界へと飛躍していくストーリー運びの上手さは圧巻。
    やさしくほんわかしたイメージの絵柄からは想像もつかない、痛烈にシニカルなストーリーです。

    とらさんと太田光というお世辞にもステキと言えないネーミングからも、BL的反骨精神が見え隠れしていて?笑いました。

    とらは小さい頃から光のことが好きだったのですが、家同士仲が悪くツンデレを貫くしかなくて、やっと両想いになれたのは二人が大学生になって再会した後のことでした。なのに、やさしくて面倒見のいい光は人助けをして突然事故で死んでしまいます。
    絶望したとらも後追い自殺するのですが、両親の意思で冷凍保存され250年の月日が経ちます。
    そして、目覚めるとそこにはヒカルBというアンドロイドがいて、とらは彼に「私を起動してください」と頼まれるのです。

    ヒカルBは3割減のアンドロイドで、光にあまり似てないし、やることも不器用でどんくさい。でも、一途なんです。とらだけのために存在しているんです。とらだけに無償の愛を捧げ続けるのです。
    人じゃなくても、そういう存在にはほだされますよね。一生涯、自分だけを愛し守ってくれる相手です。

    そうすることに何も悩み苦しむことなく、与えてくれるアンドロイドと、そうされることに思い悩みとまどい続ける人間が、愛し合う関係になるまでの話。
    その250年後も、ヒカルBが砂漠で独り、朝昼晩ひたすらとらを想い続けている姿が切なさMAXでした。アンドロイドだから感情はなさそうなのに、愛はてんこ盛りなんですよね。
    そして、ヒカルBを求めて砂漠を越えオゼに向かうとら。人であるとかないとか、そういうもの一切を飛び越えた愛が美しいです。

    マンガでしか表現できない世界観がため息もの。
    ただ、ちょっと詰めが甘いかな。その先がはしょり過ぎで気になります。いつものことですが、微妙な妄想枠です。痛くないよ的に一応、腐女子対応サポートSSがあるけど…
    デロ甘シーンはお嫌いなんでしょうか。でも、もう少し作品的な形で見せてくれたら嬉しいのですが。

  • 「オレがお前に好きだっていうと お前がすごく可愛い顔するから好きだっていうたび好きになる…」
    なんてすてきな愛の言葉なんだろう

    初読時に覚えた違和感は二度目に読んだときも拭いきれなかったけど、純粋な愛のやり取りを見ていたらそんなことどうでもよくなった。
    虎雄と光、虎雄とヒカル
    あぁ~、なんていうか……言葉にし難いなあ。
    なんて言ったらいいんだろ……
    “人間”と“アンドロイド”で括りたくない。
    愛が溢れてる。愛しかない。500年の究極の愛の物語。

    ヒカルが「好きだよ」って言うのは、光がそう言ってたからプログラミングされたものかも知れないけど、光がそうだったように(↑上のセリフ)、ヒカル自身ももしかしたら、プログラミングどうこういうものを超えて虎雄に対して“好き”っていう感情を持っていたのかなあー、持っていてほしいなあなんて期待してしまう。D-4QPのように“学習”でもいいから“好き”っていう感情が芽生えていたらいいな……それゆえの、あのエンディングだったらうれしいです

    あーダメだ。もっと思ってることあるのに脳みその中まとめられない 笑



    (余談 : 読んでるときにランダム再生してたプレーヤーから夜に駆ける、逆夢、ベテルギウス、Subtitle、カメレオンが奇跡的に流れてきて、この500年の営みの世界観に合うなあって思った。)

  • あーあーあーよかった…
    口コミがいいから買っていたけれど、
    やっぱりよかった…
    淡々と進む物語とさっぱりとした絵柄が設定にあっている。
    無心で読んでみてほしい。

    寅雄は二度も大切な人を失って…
    二度も大切な人に命を捧げられる優しい人なのに…

  • 未来系の物語です。

    1冊まるまる表題作で、最後まで人間らしい気持ちに溢れる物語。

    山中先生と未来系は相性がいいので、この本が良かった方は『イキガミとドナー 上下巻』もオススメです~♪

  • この忠実はプログラムなのか感情なのか。いやもう、そんなものどっちだっていい。
    これ読んでたら宇多田ヒカルの「光」が脳内に流れてきましたよ。
    こりゃもうドラマだな。見る景色出会う人皆全く知らないのによく愛を貫いたと思う。

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著者プロフィール

10月1日生まれ。切ない片思い、ヒリヒリする痛みなど、丁寧な心理描写で、少女誌、女性誌、ボーイズラブ誌と幅広く活躍中の人気漫画家。
代表作に、『王子様と灰色の日々』『500年の営み』『王子と小鳥』『丸角屋の嫁とり』他多数。

「2017年 『死にたがりと雲雀(5)<完>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山中ヒコの作品

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