スラッシュ・メタルの真実 (BURRN!叢書)

著者 : -

• シンコーミュージック (2017年3月10日発売)

感想・レビュー・書評

[ぴよこさんの感想 · 2017年8月10日]

”あの当時、ベイエリアで何かバンドのライヴを観たいと思ったら、METALLICAはいるわEXODUSはいるわ、LEGACYにPOSSESSEDにDEATH ANGELにVIO-LENCEにFORBIDDENに…（中略）同胞意識ってのは、こういう時に使うにはうってつけの言葉だよな。（中略）
勿論、対抗意識はいつだってあったよ。ただ悪意みたいなものが入り込む隙は一切なかった。それは俺達が本当に、いつだって一緒に過ごしていた仲間同士だったからだ。” ー 241ページ

上記に引用したスティーヴ“ゼトロ”スーザ（EXODUS）の言葉が当時のスラッシュ・メタルの状況や彼らの強い繋がりを端的に表していると感じた。

本書を読んで言えることは、このシーンを担ったミュージシャンの共通点として、仲間や音楽、ファンに対して異常なまでに誠実であることだ。
奇しくもこのジャンルの代表的な作品である「Bonded By Blood」というタイトルが今日まで続く彼らの絆を象徴しているようで感慨深い。

【CONTENTS】
CHAPTER 1 スコット・イアン(ANTHRAX)
CHAPTER 2 チャーリー・ベナンテ(ANTHRAX)
CHAPTER 3 チャック・ビリー(TESTAMENT)
CHAPTER 4 クレイグ・ロシセーロ(FORBIDDEN)
CHAPTER 5 トニー・スカグリオン(WHIPLASH)
CHAPTER 6 ボビー“ブリッツ”エルズワース(OVERKILL)
CHAPTER 7 マイケル・クーンズ(LAAZ ROCKIT)
CHAPTER 8 ロブ・キャヴェスタニィ(DEATH ANGEL)
CHAPTER 9 カート・ヴァンダーフーフ(METAL CHURCH)
CHAPTER 10 スティーヴ“ゼトロ”スーザ(EXODUS)
CHAPTER 11 ゲイリー・ホルト(EXODUS, SLAYER)

【巻末付録】スラッシュ・メタル名盤27選

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