ジャズ超名盤研究

著者 :
  • シンコーミュージック
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本棚登録 : 55
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784401646050

感想・レビュー・書評

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  • ▼「ジャズ超名盤研究」小川隆夫。シンコーミュージック、2018。小川隆夫さんは確か本業が医師のジャズ・ジャーナリストでこれまでにも何冊も読ませていただいています。そしてこれは大変に素敵な1冊でした。

    ▼小川隆夫さんは基本的に小川さんの芸術的主観が感じたことを言説巧みに披露する、といういわゆる「評論家」ではなく。マイルスをはじめとしてかなり多くの有名ジャズ演奏者たちと交流があるので、そういう自らが聞いたこと、見たこと、調べたこと、をお届けするスタイル。そこがいわゆるジャズ評論誌の編集上がりの、あるいはジャズ喫茶経営者でもあるような評論家諸氏とは異なります。
     この一冊は「超名盤」いくつかをとりあげ、ネチネチと(笑)書き連ねたものなんですが、その内容が
    ・その録音に関わった演奏者本人の言葉
    ・その名盤を好きな有名アーティストの言葉
    ・その録音の細かい経緯
    という内容で、これがたまらなく読み応えがあります。キレもあればコクもある。
    これを読みながら、その名盤を大きめの音で聞きながら、タバコを吸ってコーヒーを飲んだりして過ごした(ほんのわずかな)時間は、最近では忘れがたく幸せでありました。ありがたや。

    ▼さすがに超がつく名盤ばかりなので、どれも素晴らしいんですが、今回読みながら聴き返して感心したのは
    ・アート・ブレイキー「バードランドの夜」
    ・アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ「サンジェルマンのジャズ・メッセンジャーズ」
    でした。
    特に「バードランドの夜」って、すごいな、と。クリフォード・ブラウンだけでなく。

  • ジャズの名盤なんとか選という本は結構あるがこれだけ内容が濃い名盤研究は無い。また何でこれが名盤?何でこれが含まれていないの?といぶかしむ人もいるだろがこれはSJ誌のおもわくであろうと思われる。そんなことを気にしないで小川さんの纏めあげた技量に拍手を送りたいし、誰にでも薦められる書として永遠に残る一冊である。

  • 2018年7月16日借り出し。思いの外情報がぎっしり詰まった分厚い本にびっくりする。

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著者プロフィール

1950年東京生まれ
自称“世界一のブルーノート・コレクター”
ジャズ・ジャーナリズムにデビュー
ニューヨーク通
著書『激白ジャズ・トーキン』(スイングジャーナル社)

「1994年 『ブルーノート再入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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