不思議の国のアリス (挿絵=ラッカム)

制作 : アーサー・ラッカム  高橋 康也  高橋 迪 
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レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784403030345

感想・レビュー・書評

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  • アリス翻訳読み比べその3。翻訳はベケットの著作を手掛けたナンセンスの大家・高橋康成、イラストは数々の幻想作品を手掛けてきたアーサー・ラッカム。大型サイズ、挿絵の一部はカラーで製販というのもあり愛蔵版という言葉がしっくりくる内容。翻訳は読み易さと言葉遊び、最低限の脚注と親切な作りになっているが、今となっては弟子、河合祥一郎の仕事がそれを発展させたと言えるかもしれない。とはいえ本作の魅力はやはり挿絵にあるのだろう。しかしどの訳文も英文と照らし合わせる度に新しい発見とおかしみのある、本当に魅力の尽きない作品だ。

  • メディアブック添付の不思議の国のアリス (押絵ラッカム) 作品のルイス・キャロルの作品です。

  • 幼い頃に絵本で読んだ方も多いのではないでしょうか。
    私もその一人なのですが、成人してからしっかりと読み返した事が無く、読もう読もうと思っていたところ、やっと読む事が出来ました。

    不思議の国で、へんてこな登場人物たちと繰り広げる、アリスの奇々怪々な物語。

    言葉遊びがあったり、ユーモアが効いていたり、面白可笑しく読めるのですが、ところどころ不気味に感じる場面もありました。だからこそより一層心の奥を掴まれる感覚があり。

    体が大きくなったり、小さくなったり、ちんぷんかんぷんな住人たちと接するうちに、「おまえは誰だい?」と聞かれたアリスは自分が何者なのか答えられなくなります。

    読み手である私も、まるで夢の中に沈み込んでいくように、この虚構の世界に取り込まれてしまいました。

    しかし最後にアリスが現実世界へときっぱりと戻っていく様子は、読んでいてスッキリ。
    それでもアリスは不思議の国の話を忘れず覚えていて、喜々として姉に語るんですね。そこに眩しいものも感じます。

    私が一番心惹かれたエピソードは、帽子屋の「時間」のおはなし。
    帽子屋が言うには、時間は生きものであり、時間と仲良くなったり喧嘩をしたりできる、と。時間との付き合い方によって、時間が、時を早めてくれることも、永遠に止められてしまうことも、あるのだと。
    すごく童話的なおはなしなのに、なんだか自分の生活と照らし合わせて読んでしまいました。私は果たして時間と仲良くしているのかな。

    作者のルイス・キャロルにも興味が湧きました。この物語は(多くの物語がそうであるように)ルイスの深層心理が表現されたものでは。あとがきにあるのは、ルイスは人付き合いが嫌いで特に成人女性が苦手だった、と。
    ハートの女王を筆頭に、この不思議の国に登場するのは、強硬な女性ばかり。ルイスの目に大人の女性はこんな風に厳しくも怖ろしい存在に映っていたのでは。

    アーサー・ラッカムの挿絵も落ち着いた雰囲気があり、美しい。

    滑稽でへんてこな世界に、もうすこし浸っていたいです。

  •  アニメにもなって、よく知られた有名なお話です。作者のルイス・キャロルは本名チャールズ・ラトヴィッジ・ドジソンというイギリスの数学者です。
    (一般担当/匿名希望)平成30年3月の特集「数学っておもしろい!」

  • 原作をうろ覚えだなぁと思って。
    きちんと読んだのはもしかしたら初めてかもしれない。子供向きは読んでるはずだけど。
    言葉遊びが楽しい。
    あとこれをあんなに素敵にアニメ化したディズニーは偉大だと思う。

  • 幼い頃にアニメで観たというおぼろ気な記憶があります。
    こういう訳わからなさが童話らしいというか、子どもの空想のようだと感じました。

  • 人生初のアリス。キラキラ輝く日差しとそれを受ける草や水面、紡がれるお話に耳を傾ける少女の表情がまざまざと浮かぶお話でした。子供向けの冒険譚は胸が踊り、要所要所にある昔話のアンチテーゼみたいな要素、大人の視点によるニヒルな記述がまた楽しいのなんの。挿絵も美しい。

  • 『アリス・オンパレード』第9弾。縦21.5cm、横15cmの大判愛蔵本。出版社は児童書を多く手掛ける新書館。訳は河出文庫と同じく高橋康也・迪夫妻。ちなみに訳文も河出文庫版と同様だが、注は後にまとめて付されている。また、「あとがき」は、こちらの方が簡略だ。訳文にも定評があるが、本書の真価は何といってもアーサー・ラッカムの挿絵にある。ぞくぞくするくらいリアルで、それでいて限りない幻想性を秘めたアリスだ。ドッジソンに見せてやりたい。『ワルキューレ』の甲冑姿の悲壮美に溢れたブリュンヒルデと双璧をなすと言って良い。

  • 「教訓」めいたものはないけれど、純粋な冒険話に社会風刺が織り交ぜてあって大人でも充分に楽しめます。
    多数のナンセンスな言葉遊びが本当に魅力的。
    即興で話を創り上げたとは思えない。

    訳がわかりやすくて読みやすい。
    『鏡の国のアリス』も高橋氏の訳で読みたいな。

    アーサー・ラッカムの挿絵が素敵。
    繊細かつ緻密なタッチ、幻想的で愛らしい画風、臨場感溢れるイラストになんだか『不思議の国のアリス』の世界に紛れ込んでしまったような錯覚に陥ります。

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著者プロフィール

1832年、イギリスのチェシャ州に生まれる。オックスフォード大学を卒業、同大学の数学および論理学の教授に。独特のユーモア感覚と幻想的イメージに溢れた童話『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』は、イギリスはもちろん、世界中で支持されている。

「2017年 『わがままアリスとおくびょうな白ウサギ 不思議の国のアリス 鏡の国のアリス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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