- Amazon.co.jp ・本 (415ページ)
- / ISBN・EAN: 9784403220661
感想・レビュー・書評
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あとがきで、様々な媒体での連作だったと知った。そして第3話を一番最初に書きたかった、と木原さんが仰っているのに大いに頷いてしまった。6作読みおえて、3作が一番木原さんの真骨頂だと感じたから。…が、今まで、木原さんの書く文章に違和感他、あまり感じたことがなかったのだが、本作、特にこちらのおわりの章の関して、木原さんの文体は「ファンタジー」と冠がついた際にはあまりにも色気が出にくいのだな、と思った。『吸血鬼~』は現在が舞台設定なので全く思わなかったのだが、根底から近未来と言う架空設定になった時に、説明文を説明文として読んでしまったな、と言うのが正直な感想。他作品でこういう風に感じたことがなかったので、読む自分側の問題なのか、とも思うが、合間に読んだ『虫食い』などには全く抱かなかった感覚だ。ビルア種の耳や尻尾の動きなど、木原さんのユーモアは随所に出てくるのだが、恐らく私個人的に木原さんの文体がファンタジー色濃い作品と合わさるより、現代劇と合わさった方が遥かに好みなんだろうな、と言うこと。モノローグばかりになるから音声化作品となると難しいのかもしれんが、全6話読んだ後は、第3話こそ音声化して欲しかった、と切に思った。
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おわりの章の主人公は少女ミアも芭亜斗もどちらもアクティブです。
芭亜斗の変わりっぷりは凄い。 -
今回の本のメインであるバートのお話も良かったですが、私はミアのお話がとても好きです!
本当は好きなのに好きって素直になれないミアが可愛いすぎました。
今回は読んでいくうちに、どんどん上巻の話が思い出されてあれはこうだったんだ!と話の糸が繋がっていくので、とても面白いです。
読み終えたあとは、この本の登場人物達が幸せになれますようにと願わずにはいられないです。 -
めちゃくちゃ好きな本。個人的には今年のいまのところ一番。
上巻読んだだけだと普通に面白い程度で終わるかもしれませんが、なんてったって下巻。下巻面白すぎる。
ただ読んでてちょっとだけ人を選びそうな本かなとは思いました。私は大好きでしたが。
個人的に芭亜斗とライヴァンの組み合わせがドツボでした。
この独自の世界観で、今まで出てきた登場人物たちの未来や、ほかの人たちの物語をもっと見たいと思いました。薄い本でいいので続編せつに希望です。 -
独創的な設定と手法でありながら、木原センセのカラーをしっかりと感じさせる物語の完結編。
ブロイルスの屋敷で出逢った人物達は、それぞれの物語を歩み始め、幸せとは言えないエンディングを迎えていました。そんな一見何の脈絡もなさそうな顛末が、4話、5話と進むうちそれぞれパズルのピースのようにひとつになっていきます。
いつもサプライズな展開を用意してくれるセンセですが、今回も意外な展開、意外なカップリングでびっくり、感動させてもらいました。4話のミアとスタンリーには最後涙しました。BLじゃなかったけど、愛の強さがとても感じられてよかった。
5話の展開にはそうきたか、と。全く想像してなかったけど、芭亜斗の心情の変化がごく自然に受け入れられて、相手にも愛があることが感じられて、これにはやられました。こういう幸せのカタチになるとは思いもよらなかったけれど、確かに幸せになれているんだなと感じさせられました。スリリングな筋立てで、映画を観ているような臨場感があります。
書き下ろしの6話にそれぞれのハッピーエンドを見ることができて、ちゃんと安堵できるサービス?付。それも幸せなんだよね、という芭亜斗の結末がすごく印象的でした。彼が一番重いものを背負っていた気がするので、自分の幸せをつかみ取った彼のパワー、生命力に心から祝福を送りたいです。
BL的サービス?なのか、ちらっと芭亜斗cpにHシーンがあるのですが、見た目はネコ耳ショタ萌え。実際はちょっと違うんで許容範囲内でした。双方に限りなく愛があるので、キスだけでも充分だったと思いましたが…
そして、ミア達と八尋達も幸せそうなので、そこ読むだけで胸がいっぱいになっちゃいます。
274ページのイラストは、見るだけで涙が止まりません。何度見てもやばい。圧巻です。 -
やっぱり木原音瀬は天才だと思う…みんな幸せになってよかったね!と思うものの、ニコラスとジョンはどうなったん…?という疑問も残る。あのままなの?